2/23の投稿で「曰くつき」という記事を書いた。
日光東照宮の一の鳥居そばの「照り降り石」と千葉県市川市の弘法寺の「なみだ石」の関係についてであった。
今回は曰くつきとまではいかないが、間違いないと勝手に思ったことについて書こうと思う。
最初の写真は千葉県我孫子市の照妙院の社殿の前に敷かれている石である。写真では分りにくいとは思うが、ピンク色を帯びているのである。以前にこれと同じ色合いの石を見たことがある。その場所は埼玉県長瀞町。ライン下りで有名な所である。そのラインの途中にある紅簾片岩の色がそうであった。
長瀞町観光協会のホームページには「岩石の女王!親鼻橋のたもとにドッシリと構えるその姿は、長瀞の岩石群に君臨する女王の貫禄そのもの。世界で最も美しいといわれ比較的分布の少ない紅簾片岩のこのような大露頭は、他に類のない貴重な存在であるといわれている。組成は、ピンク色に輝く、美しい紅簾石を含む結晶片岩。」とある。
紅簾片岩①を親鼻橋の下から臨む
紅簾片岩② 写真に撮ると色は分りにくくなるが、
濡れた所は写真でも色がちゃんと出る。
紅色よりも縞模様が綺麗
大谷石の蔵
唐突だが、写真は大谷石の蔵である。当然大谷石の名前の元となった大谷の石切り場から運んだ石で作られている。その大谷石の石切り場は今では「大谷資料館」として観光やコンサートの場となっている。
大谷資料館
「曰くつき」のように完全なつながりがある場合、それに付随する物語はなかなか興味深いものだ。また、大谷石と大谷資料館の関係は実に淡白である。
千葉県我孫子市の小さな寺社にあるピンクの綺麗な石と、埼玉県の長瀞にある紅簾片岩との関係はどうなのか。その両者の距離は実に90kmも離れている。
しかし巨石文化で有名なイギリスのストーンヘンジと、それに使われているブルーストーンの山地ブルセリとの距離は385kmと4倍以上の距離がある。ということは運ばれた可能性が考えられる。
あの石の色、他では見られないはずだ。と言いつつ、実際にはあるが長瀞と我孫子を結ぶ距離よりも遠いところにあるのだ。運ばれたとしたら、どんな曰くがあるのだろうか。