さて、仕事術の記述は昨年の11月11日以来である。
「自分の仕事の領域だけの視点では、本当に探しているものが見つからない時がある。」という親愛なる先輩に教えていただいた書物がある。
PHP研究所が出している「PHPビジネス新書」である。
「血の通った実務書」
「現場を知る人が本音で語る」
ビジネス界の第一線で活躍する人たちの言葉が、本という形で簡単に手に入るのである。
もちろん、そのスキルを簡単に手に入れることはできない。
自分の仕事に照らし合わせ、検証と考察を繰り返さなくては血や肉にはなり得ないと思う。
冒頭に先輩に教えていただいたとあるが、それ以前に購入したのが「伝える力(写真)」である。それは、先輩の言葉に感化される前に、偶然セブンイレブンの書棚に見つけて買ったものだからである。自分の考えを人に伝える力が少しでも増せばいいなぁと思って手にしたのだ。
先輩が言いたかったのは、「その本を書いた人間が、自分の仕事の領域とは別の領域を持っていることから学べ」ということだったからである。一緒に本屋に行って、書架を見ながら話すことが、「このキャバレーのおねぇちゃんの会話の本はいいねぇ。」周りに聞こえるような声で言うのだから少し恥ずかしい。しかし次の言葉が「お客さんを飽きさせない会話が出来るってすごいよなぁ。」とその本の価値についての説明がつくのである。実務書であることを分かっているのである。
もともとPHPというのはPEAC and HAPPINESS through PROSPERITYの略で「繁栄を通じて平和と幸福」をの元、50年目の歴史を迎える、PHP研究所のことである。今から30年前の高校1年の時、全寮制高等学校の同じ部屋の仲間が見ていたので初めて知ったのだ。その時のPHPだけでなく、PHP新書(哲学書の趣がある。)も手にするようになった。
いきなり話が飛ぶが、ゆきたんくがかかわってきた陸上競技の話である。
①陸上競技は一方向の動きが主だから、それ以外の動きを身につけてはいけない。
②陸上競技は腰を高く保って走るのだから、球技など腰を低くして走るスポーツをやってはいけない。
ということが話されている時期があった。今ではとんでもないことである。一方向の動きを力強くするためには、横方向のブレが生じないことも大切である。
「一つの動き」と表現したが、それは無数にパターンがある動きの中の一つでしかないこと。そしてそれから少しズレると別の動きであること。つまり「一つの動き」が正確にできるようになるためには、様々なパターンの動きも身につけ、ズレた時に修正する力も必要だということだ。
これは先輩の言っている「自分の仕事の領域だけでは…」ズレた時に修正が効かないことを意味する。専門馬鹿になることも大切だと思うが、馬鹿に成り切るためには、その専門を再度から支える知識や技能も必要だということだ。自分を客観的に見るために専門から離れて見ることの大切さを説いている。
今4冊目を読んでいる。大変気に入っている。