旅の楽しみには、大きく分けて2つあると思う。
1つは、名所旧跡など、もう1つはご当地の食べ物だ。
食べ物は、その土地の風土にあった素材が元になっている。
この地域では、さぬきうどんの原料である、小麦 、塩 、イリコ、醤油 などの原料が、容易に入手できたこと、そして特産品でもあったことがうどん業を盛んにしたと考えられる。
まあ、そんな能書きはやめておこう。向かった店は「なかむら」、テレビでも紹介された釜揚げうどん、かまたまうどんで有名な店だ。休日は並ぶことが必至なので、麺切れまでに到着するか心配だった。
かくして営業中。行列はあった。
最初の写真の暖簾をくぐると、セルフでうどんを作るためのスペースがある。
ここでセルフうどんが作られる。
さすがに、葱を畑から取ってきて自分で切ることはしなくなったようだ。
入り口近くで、麺の種類(熱い、つめたい、釜揚げ)と玉数を言い、丼にいれてもらう。(釜玉の場合は、最初に卵を溶いておく)テーブルの上で葱をいれ、かき揚げをいれ、エビ天(棒状の素材。練り物のような感じ)をいれ、好みに応じて、熱いスープ、冷たいスープ、生醤油をかける。
ゆきたんくは冷たいうどん2玉、
かき揚げエビ天のせ生醤油かけ
これで450円
香川県内では一人当たりの年間うどん消費量230玉は日本で1位。
ゆでうどん・生うどん・乾燥うどんの3種類すべてでも生産量が1位。
香川県の方たちは県外に出てもうどんへのこだわりがあり、香川に帰ってうどんを食べることで帰郷を実感するほど大きな存在だそうだ。
香川県では県全域にうどん店が分布し、生活に密着した食物・食習慣となっている。だから、関東のラーメン屋のように店鋪の特定集中区域はないそうだ。
大晦日のはそばよりもうどん、すなわち年越しにもうどんを食べる場合の方が多いという。
嬉しいサービス
送風機があって、冷たい霧を風に混ぜて送ってくれる。
ここまでこだわっているうどんは、一味も二味も違った。
その地域で育った味には、感動するだけの長い歴史が詰まっているのである。
現地の人は、毎日食べても飽きないのだ。