今では、旅をする時の予習でも十分に楽しんでいる。
国内旅行では、昭文社のまっぷる「たびまる」がお気に入りである。
あまり詳しすぎないのがいい。
大筋の部分が詳しく書いてあって、そこから先は個人に興味関心の深さに任せられているような気がするのだ。
さて、今日はその予習のことを書くのではない。
今までの旅の中には、計画に任せて旅行後にあまり何も残らないこともあった。
たまに興味を感じても自分の無知さのために、せっかくの知識獲得の機会を失ってしまうこともあった。
そう、今日書く旅の楽しみは「リベンジ」だ。
今から15年前に訪れて、自分の中では後悔ばかりが強く残っている旅があった。
福島県南会津郡下郷町の大内宿(写真)だ。
江戸時代の宿場町の家並みが保存されていて重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。15年前はゆきたんくはとても愚かなことをした。
家並みを撮ろうとしてやめたのだ。理由は「人が住んでいるから。」
大内宿の入り口から数件は、そんなに派手な店の様相を呈していない。
昔の家屋に、そのまま人が住み続けているのだと思ったのだ。
だから写真も撮らなかったし、そこから奥には行かなかった。観光客もほとんどいなかったのでも、奥に入ってはいけない気がしたからである。
実に勿体無いことをした。大内宿のことをよく知っていれば、貸切状態になったのだ。並ばずに蕎麦を食べ、流れる清水で冷えたジュースを飲み、行き来する人を気にせずに写真撮り放題、もちろん有名店の店主とツーショットだって可能だったのだ。
ところが残っているのは、大内宿入り口にある駐車場のトイレくらいのものである。
まあ、その駐車場で大学の陸上競技部の2年先輩に12年ぶりに再会し、年賀状のやり取りが始まったことは、とても良いことではあった。
そう、再び大内宿を訪れることができたのだ。
今度は予習済み。いろいろと写真を撮り、蕎麦を食べ、江戸情緒を満喫した。
とても美味しい水。
北海道のサロベツで飲んだ時以来の美味さである。
そばがきしるこアイス添え
あたたかいそばがきと冷たいアイスのコラボだ。
ほどよく甘い小豆あんこが秀逸。
そば処「石原屋」さん
今まで行ったところの真価に触れることかできなかった時、再び挑戦することの楽しさは、頂上に行き着かなかった山にリベンジする登山家のような気持ちかもしれない。それもまた楽しいのである。