遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

米韓がFTA

2010-12-06 00:07:12 | 民主党の正体
 オバマ大統領が、11月のG20金融サミットで韓国を訪問時に締結を予定していた米韓のFTAは、実現に至りませんでした。
 韓国の米国産牛肉輸入自由化は、李明博大統領が就任早々からデモに見舞われたことはご存じの通りです。自動車も双方で輸入制限をし自国を守る姿勢は強く、FTA妥結への道は遠く険しいと、遊爺は予測していました。しかし、オバマ大統領が数週間のレベルで決着させると断言していた通りになり、驚きました。
 輸出拡大を政策の柱としているオバマ政権ですが、その目玉の一つが韓国とのFTAとされていて、なんとか実現させたい米国と、GDPの約40%が輸出という、サムスン、LG、現代といったメジャーが仕切る輸出立国の振興を図りたい韓国との利害が一致し、難航していた交渉ですが、妥結に至ったのでした。
 
米韓FTA妥結 日本勢「関税」のハンデ 海外生産シフト加速も  (12/5 読売朝刊)

 米国と韓国の自由貿易協定(FTA)締結交渉が3日妥結し、米国市場で韓国勢と競っている日本の自動車、電機などの輸出産業は、大きな打撃
を受けそうだ。韓国勢が米国に輸出しやすくなり、日本勢の価格競争力が低下するためだ。産業界は、日本の通商交渉の停滞に危機感を強め、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加への早期決断を求める声が高まりそうだ。
 
 米韓FTAは焦点の乗用車の市場開放で、米国は2・5%の関税を5年目まで据え置き、その後撤廃することで決着した。米国は、平均3・2%の物品関税も撤廃する。
 日韓の自動車メーカーは、米国で激しい価格競争を繰り広げており、日本勢が韓国製品に価格で太刀打ちできなくなる懸念がある。日本勢が関税が影響しない
現地生産の割合を高めれば、国内産業の空洞化
にもつながりかねない。
 韓国に通商政策で先行を許していることについて、日本自動車工業会の志賀俊之会長は「日本メーカーは重いハンデを背負った競争を強いられている」と訴える。
 同工業会によると、韓国がFTAや経済連携協定(EPA)を締結または交渉中の国・地域の自動車市場の規模は、4100万台に上るが、日本は810万台にとどまる。
 一方、韓国の李明博大統領は4日、「韓米FTAで我々の経済は、もう一度飛躍する機会を迎える」とのコメントを発表した。ただ、韓国にとっても工業製品の輸出で恩恵を受ける反面、農家などは痛みを伴う。
 平均54%もの農産品の関税を原則撤廃し、「生産性の低い農家は生き残れない」(韓国農村経済研究院の崔世均先任研究委員)からだ。特に、安い米国産の牛肉や豚肉などが入り、畜産農家が打撃を受ける恐れがある。
 それでも韓国政府がFTA締結に踏み切ったのは、「一部の利益のため変化を拒否し、今の成功に安住すれば他国に追い越されかねない」(盧武鉉前大統領)との危機感が根底にある。


 韓国が譲歩したのは自動車で、米国の輸入関税率を、自動車(2.5%)で5年間、トラック(2.5%)を8年目に削減開始し10年後に撤廃とし、米自動車産業の雇用に配慮したものです。
 米国が譲歩したのは、韓国の牛肉の輸入については棚上げし、継続審議としたことです。
 2国間のFTAでこそできる、お互いの国内事情を配慮しあった妥結でした。

 それでも両国ともに国内での反対意見も強く、批准はそう簡単にはいかない様ですね。
 
米韓FTA 双方に不満、批准難航も  :日本経済新聞
 両国の政権は、それぞれの与党・政府の政策に則って大統領が国内を説得しながらきちんと実行に向けて進めています。
 一方、日本では国会初心表明でも、APECでもアドバルーンは上げていたのですが、TPP参加の表明はいまだにできる状況にはなく、先送りしています。
 財政再建の消費税議論しかり、普天間移転、八ッ場ダム建設、尖閣での法に則った逮捕、小沢氏国会招致と腰折れ・先送りばかりで、政府は責任を転嫁し逃げて国会を早々に閉めています。
 国会を急いで閉めたのは、小沢氏の選挙資金バラマキが公表されることと、国会を開いていると、支持率が下がり続けるからと言われてもしかたない。
 党利党略の具にすることなく、積極的にとり進めていただけることを願っています。




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