遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

文政権の「検察制度の改革」は、司法の独立に対する挑戦

2019-10-04 01:23:56 | 韓国全般
 韓国では、開天節(かいてんせつ、ケチョンチョル)という、「国慶日(국경일)」と呼ばれる5つの祝日のひとつの日の10月3日、ソウル中心部でチョ・グク法相の辞任や文在寅政権の打倒を訴える大規模集会が開かれました。
 韓国の最大野党「自由韓国党」や保守系団体が主催、9月下旬にチョ・グク氏の支持者らが開いた集会を上回る参加者との主催者側の発表です。
 「検察制度改革」を唱える文在寅・チョ・グク連合への、反旗が立てられたのですね。

 法相辞任求めソウルで大規模集会 韓国の最大野党や保守系団体(共同通信) - goo ニュース

 韓国の司法がその独立を守れるのか、大統領の権力下におかれるのか、つまり韓国の民主主義体制が保たれるのか、崩壊するのか。
 宮家氏が解説しておられます。
 
【宮家邦彦のWorld Watch】「司法」揺るがす韓国法相問題 - 産経ニュース 2019.10.3

 先週米国より帰国したらテレビ局から日韓関係で生出演の依頼があった。「まだ韓国なんですか」と聞けば、「視聴率が上がるのよ」とのこと。韓国の新法相・チョ・グク氏の人となりから家族まで、これほど詳しく知っているのは韓国人を除けば、日本人ぐらいだろう。多くの日本人は、この問題が「文在寅(ムン・ジェイン)政権自体を揺るがす」と見るが、チョ氏の問題は単なる韓国内のスキャンダルではなく、同国司法の独立と民主主義の将来に関わる大問題である。筆者の見立てはこうだ。

 
司法権の独立は人々の自由と権利を守る最後の砦(とりで)。検察を含む広義の司法権が他の国権や政治的圧力に屈しないことは民主主義の基盤である。その好例が米国で起きた。米国の現職大統領が、こともあろうに、最大の政敵バイデン氏親子の汚職を捜査するよう、ウクライナ大統領に電話で要請したのだ。

 このニュースで国連総会での日米、米韓首脳会談はかすんでしまった。事件の発端は内部告発、電話会談の内容を知った告発者が現職大統領の「権限乱用」を申し立てた。
容疑が固まれば米国の司法は独自に動く。民主党が多数を占める米下院でも「大統領弾劾のための調査」が正式に始まったこれが米国式民主主義の神髄である。
 
米国では何人も法の上にはない。現職大統領でさえ例外ではない。残念ながらビジネス出身で統治に関心の薄いトランプ氏は司法権の独立などに関心がない。そもそも関心があればウクライナ大統領にあんな電話はしないだろう。

 
これに比べれば、韓国の文大統領の責任ははるかに重い。文氏は法律家、弁護士で独立司法の重要性は知っている。文氏は韓国検察の腐敗を批判するが、司法権の独立侵害は正当化できないはずだ。

 ここでもうひとつ、米国の例を挙げよう。2017年、「ロシアゲート」疑惑が持ち上がった際、当時のセッションズ司法長官は同事件の特別検察官の捜査に対する指揮権を自ら返上した。理由は同事件の利害関係者であったからだ。当然トランプ氏は激怒。だが司法長官は法律家として当然の行動をとっただけだ。

 翻って、韓国の場合はどうか。
チョ相も法律家であり、名門ソウル大学の法学部教授だった。されば筆者と同様、司法権の独立の重要性は大学入学当初からしっかり学んだに違いない。もし筆者がチョ氏の立場にあれば、大臣就任直後に、チョ氏一族に対する一連の捜査の指揮権を直ちに返上しただろう。それが心ある法律家としての矜持(きょうじ)だと思うからだ。

 先週ソウルで話を聞いた韓国の友人の意見は割れた。ある学者は「軍事政権の時代から韓国の検察は保守べったりで腐敗している」と主張するが、「いやいや、韓国の検察は機会主義者で、政権末期の大統領を訴追し新政権の歓心を買おうとする傾向がある」と切り捨てる。
 韓国国内政治の問題だから、どちらが正しいか筆者にはよく分からない。唯一言えることは、冷戦時代の軍事独裁下で検察がいかに腐敗しようとも、民主主義の下で育った新世代の検察官たちは独立した司法がいかに重要かをしっかり理解しているのではという希望的観測だ。

 
文政権がいかに「検察制度の改革」を唱えようと、実際に行われているのは司法の独立に対する挑戦としか筆者には見えない。文大統領、もうこれ以上司法を政治化するのはやめませんか。政治化した司法は必ずやいつか民主主義を害しますぞ。法律家である貴大統領ならその恐ろしさを十分ご存じだと思うのだが…。

 韓国の大統領の任期終了後の末路は悲惨で、文氏が仕えた廬武鉉(ノ・ムヒョン)氏は自殺に追い込まれました。
 文氏も同じ運命!? 自殺、逮捕…韓国歴代大統領の悲惨過ぎる末路 | FRIDAYデジタル

 いずれも現職中の不祥事を、検察が追及したものです。
 そこまで繰り返されているのですから、不正を慎めばよいのですが、大統領一族や側近が不祥事を繰り返してきているのですね。
 そうした末路を回避しようと、検察の権限を自分の配下に置き保身を謀ろうというのが文氏の「検察改革」とは、素人で外国人の遊爺でも見え見え!
 チョ・ググ氏を法相に据え、後継の大統領に据え、自身の保身を謀ろうとしているのですね。

 当然、韓国国民の方々も野党も気づく話。そこで、官制反日デモより多くの参加者が集まる、反文在寅デモとなったのですね。

 「文大統領、もうこれ以上司法を政治化するのはやめませんか。政治化した司法は必ずやいつか民主主義を害しますぞ。」と宮家氏。

 汚職疑惑まみれのチョ・グク氏の法相就任を決断する時に、後には引けなくなることは覚悟したはずの文氏とチョ氏。
 このまま強行突破するしかないのですね。
 
 政権の支持率は、タイミングなのか、調査機関の違いなのか揺れています。
 文大統領 支持率過去最低40%に チョ法相疑惑で大打撃 - FNN.jpプライムオンライン

 文大統領の支持率47.3%に上昇=法相の捜査などが影響|ニフティニュース

 南北統合が悲願の文氏と、韓国国民の方々がどのような道を歩まれるのか。他国民の我々は見つめるしかありませんし、反日を具に使われることは、毅然と拒否せねばなりませんね。



 # 冒頭の画像は、3日、ソウルで行われた反文在寅デモの様子




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