遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

止まない中国の海洋覇権拡大

2011-11-28 23:28:38 | 中国 全般
 今回のASEANからEASにかけて、中国の南シナ海他への海洋覇権拡大包囲網造りが明確に打ち出されました。中国の対日姿勢が軟化の兆しが見える一方で、6隻の艦隊が沖縄沖を通過するなど硬軟織り交ぜた対応の中国です。あの人民解放軍が、このまま黙って矛を収めるとはどなたも考えてはおられないと思います。

 
中国6艦艇、沖縄本島・宮古島間通過…海自監視(読売新聞) - goo ニュース
 
軍事要衝化する海南島 中国の海洋強国化 着々 (11/28 産経)

<前略>
 
「中国のハワイ」と呼ばれ、観光地として知られる海南島は、近年、軍事施設の建設、整備が急ピッチで進められ、東アジアの一大海軍要衝となった。
 楡林軍港から約15キロ離れた観光リゾート、亜竜湾は、高級ホテルが立ち並び、外国人観光客らでにぎわう名所だが、その砂浜をしばらく東へ歩くと、「軍事禁区」と書かれる鉄条網のフェンスにぶつかる。
 「写真を取るな、戻れ!」と警備に当たる兵士が大声で叫んでいた。
 肉眼では確認できないが、フェンスの向こうは中国初の空母用埠頭(ふとう)の整備工事が進められているはずだ。遼寧省大連で補修作業が終了し、来年にも就役するウクライナ製空母、ワリヤーグがここに配備される予定。さらに、数年後に完成する中国国産の空母戦闘群の出撃拠点も亜竜湾になると伝えられている。
 楡林軍港などに配備される艦船はすべて南海艦隊(司令部、広東省湛江)に所属する。ロシア海軍を仮想敵とする北海艦隊と、在日米軍、台湾をにらむ東海艦隊と合わせて中国海軍三大主力部隊の一角だが、長年、
南海艦隊は戦力的に最も劣る
とされていた。
 しかし最近、
ロシアや台湾との緊張関係が緩和され、北部と東部で武力衝突が起きる可能性が低くなったと判断した中国軍部は、海軍の進出方向を南に変更。海南島に軍事基地を次々に建設し始め、最新鋭の艦船を配備
するようになった。

 三亜市郊外の紅沙鎮に、1974年1月に起きた西沙海戦で戦死した18人の中国軍人の墓と慰霊碑がある。楡林軍港の海軍兵士らは毎年ここを訪れ、慰霊祭を行っている。中国国内で「西沙諸島の自衛反撃作戦」と呼ばれる同海戦は、中国海軍にとっての史上初の遠洋作戦であり、外洋拡張路線の原点とも言われる。
 この戦いはベトナム戦争の末期、米軍の支援をほとんど失った南ベトナムが相手だった。中国の大型漁船が中越双方が領有権を主張する西沙諸島海域で、南ベトナム軍から威嚇砲撃を受けたのを機に中国海軍が参戦。南ベトナムが実効支配していた同諸島周辺を手に入れた。
 戦いは中国側の完全勝利に終わったが、実際は中国側には自信がなく、周恩来首相(当時)が深夜に緊急会議を開き、遠く離れた東海艦隊から4隻の軍艦を戦場支援に向かわせるなど、かなり慎重だったという。
 あれから約40年がたち、中国海軍は当時と比べられないほど強大化した。これを背景に、中国は南シナ海での巡視、資源探索を活発化させている。ベトナム探査船の調査用ケーブルを切断するなど積極的に挑発するようになった。

 海南島の海軍基地建設には、将来の南シナ海における実効支配の拡大だけではなく、西太平洋やインド洋での中国海軍のプレゼンスも視野に入れられている。
中国政府の「海洋強国の建設」は着々と進められている。
(海南省三亜 矢板明夫)

 最も劣るとされた南海艦隊の補強に向け強化された海南島の基地が、いまや西太平洋からインド洋までを視野に入れた中枢基地になってきているということですね。
 そして、南シナ海での成功体験を、東シナ海にも押し広げようとしている事は、諸兄がご承知の通りです。

 野田氏は12月に中国を訪問するのだそうですが、様々な問題が山積する中で、どれを解決しに行くのでしょう?
 迎える中国は、日米関係を引き裂くことを戦略として進め、鳩が勝手に日米関係をぶち壊してくれ喜んでいたのですが、「トモダチ作戦」以降今回のTPP, EASでの日米関係修復の動きには、思惑違いであせっている事でしょうから、日米関係の引き裂きに、戦術を練って手ぐすね引いて待っている事でしょう。
 
 韓国訪問では、外貨不足の救済の朝貢だけで、竹島の実効支配強化に対し一言も触れませんでした。
 EASで主張した、南シナ海の航行の安全=日本のライフラインの安全と、東アジアの平和維持、軍事費拡大への牽制について、ASEAN諸国の期待を背負った会談をしてくることを期待しますが...。
 人民元の切り上げ or 変動相場移行の話が持ち出せれば理想的ですが、無理かなぁ。


 # 冒頭の写真は、東シナ海を航行する中国海軍ミサイル駆逐艦


 


  この花の名前は、キバナノホトトギス (撮影場所=六甲高山植物園)

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Fotolia


続 中国の海洋戦略
暴かれた中国の極秘戦略―2012年台湾乗っ取り、そして日本は…?




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