中国の遠洋への覇権拡大の始まりを告げるものと、多くの諸兄も警鐘をならしておられ、遊爺も、第二列島線進出が本格化すると、沖の鳥島の攻防が激しくなりますねと書いていました。
中国艦隊が沖縄本島と宮古島の間の公海を南下 - 遊爺雑記帳
なんと、沖縄を横断した艦隊はその足で既に沖の鳥島に向かい、日本のEEZ内に侵入し島を一周するように航行し、20日現在も同島西方海域で活動中なのだそうです。
これに対し日本政府は、中国艦艇の航行について、11日までの情報は日中首脳会談後の13日午前に公表したが、その後のことは、中国政府への対応を含めて明らかにしていないのです!!!
中国軍艦:沖ノ鳥島西方海域で活動中 公海南下した艦隊 - 毎日jp(毎日新聞)
「沖縄通過の中国艦艇、その後に沖ノ鳥島近海へ」:イザ!
今月10日に沖縄近海を通過した中国海軍の艦艇がその後、日本最南端の沖ノ鳥島(東京都小笠原村、写真)近海に入り、同島を基点とする日本の排他的経済水域(EEZ)内で島を1周するように航行していたことが19日、わかった。複数の日米軍事関係筋が明らかにした。沖ノ鳥島は島ではなく、EEZの基点とならない「岩」だと主張している中国側による日本への示威行動とみられ、日本政府は中国艦艇の航行記録を慎重に調べている。
中国艦艇は、東海艦隊(司令部・浙江省寧波)のソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦2隻、フリゲート艦3隻、キロ級潜水艦2隻、補給艦1隻など計10隻で編成。10日に沖縄本島の南西約140キロの公海を東シナ海から太平洋に向けて通過した後、11日に沖縄南方海域で洋上補給を行うと、13日ごろに沖ノ鳥島周辺海域に到達した。
防衛省関係者によると、現在も太平洋上で演習を継続しているという。
8日には東シナ海で艦載ヘリが監視中の海上自衛隊の護衛艦の約90メートルまで接近している。
中国軍の機関紙「解放軍報」によると、中国海軍は今回の行動を「近来まれにみる期間と規模の遠洋訓練」と位置づけている。航海中には、艦載ヘリの誘導で空母機動艦隊を攻撃する訓練や対艦ミサイルによる攻撃を電波妨害で防ぐ訓練などのほか、「世論戦、心理戦、法律戦の訓練」も行うという。
中国は過去、国連海洋法条約で必要な日本への通告を行わずに沖ノ鳥島周辺のEEZ内の海洋調査を進めてきた。今回の行動も独自調査による海流データなどを通じて、同周辺海域で潜水艦を含む軍事行動が可能になったことを誇示するねらいがあるとみられる。
また、艦艇が同周辺海域に進出したとされる13日には、米ワシントンで日中首脳会談が行われていた。鳩山政権の反応を探る意図もありそうだ。
日本政府は、中国艦艇の航行について、11日までの情報は日中首脳会談後の13日午前に公表したが、その後のことは、中国政府への対応を含めて明らかにしていない。
中国艦隊の一連の行動は、周到に準備された、日米台に対する作戦行動なのですね。
昨年6月に、沖ノ鳥島のEEZ内への侵入、今年3月の沖縄横断と、部分的に実施した作戦の反応をみつつ、艦隊の訓練で遠洋活動の技術も向上させ、「近来稀に見る期間と規模の遠洋訓練」に踏み切ったということと、、「世論戦、心理戦、法律戦の訓練」も行うという点は、重大なことと認識せねばなりませんね。
ご存知のように、中国は最初はさりげなく、小出しにジャブを入れてきて、反応を見て規模を拡大し、執拗に繰り返すことで既成事実化し目的を達成するのが常套手段ですね。
それに対する鳩山政権、せっかく海自や米軍が逐一行動を把握しているにもかかわらず、反応らしい反応が無しなのです。
沖縄横断は公海上(それでも潜水艦が浮上したままとか、海自艦にヘリコプターが異常接近するなどの示威行為あり)なので、多くはクレームをつけられなかったのですが、今回は日本のEEZの中に侵入してきているのです。それも、調査船ではなく、れっきとした規模の艦隊です。
中国は、公海上の米・調査船に対しても調査妨害をしました。公海上の沖縄横断での日本政府の反応をみて、今度はEEZへの侵入です。去年ジャブでお試し済みで堂々と既成事実の規模拡大・積み上げです。これに対し、鳩山政権は、艦船や航空機での警告や政府の抗議などどころか、発表すらおぼつかないのです。
韓国が今、竹島とその周辺海域で、設備の拡張や新築の調査を開始していますが、こちらも「不法占拠」の言葉は相手を刺激するので使わないなどと、何処の国民のための政治をしているのか判らないような発言をして、なすがまま黙認に近いコメントをおざなりに発信するだけであることはご承知の通りです。
韓国さん、中国さん、ロシアさん、どうぞ日本の領土はご自由にお取りくださいという態度で、そのうち北朝鮮も真似て、佐渡島あたりに上陸してくるのではといいたくなるほどのやられ放題です。
そういえば、鳩山氏は「日本の領土は日本人だけのものではない」って言ってたのですから、鳩山氏が抗議しないからといって、鳩山氏に文句言っても「私はみんなのものだ」と言っていたでしょと言われちゃいますね。
で、「だから、駐留なき安保を、今仮に封印して言わないことにしましたが、持論としていますので、日米同盟を壊そうと努力しているのです。」「先の衆議院選挙で多くの国民にご支持をいただいたのですから、励ましの意味で支持率が下がっても、衆議院選挙のご支持に答えるよう一段と努力します。」といわれそう。言われても、さきの衆議院選挙で国民の多くが民主党に(正体を隠しだまされて)投票したのは事実ですから、しかたない。
でも、政治資金疑惑もさることながら、原資は出てくると言っていたマニフェストの政策は、原資なしで予算化したために、増税と借金国債史上最高増発、おまけに政策の中身も実施段階では詐欺状態。さすがに正体が露呈し、内閣支持率は大暴落、民主党支持率も遅ればせながら下降が始まり止るところを知らず、低迷微減の自民党との差は詰まるばかり。ANNの調査では、参院選の政党別支持率では自民党に逆転を許してしまう始末。勿論、民主党の過半数はどの調査もNGの結果。
最近の、時事通信、朝日新聞、フジテレビの結果では、「青木方程式」に該当し、政権崩壊秒読み段階に突入。
早くしないと、日本の領土がなくなってしまいます!
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このblogを含め、公海、EEZ、領海の用語を、新聞記事まま使っていました。5年くらいい前には確認・勉強しながら書いていたのですが...。最近の一連の記述で、ふと気付き一部に、遊爺の誤解がありましたので、訂正させてください。
公海、EEZ、領海については、以下の海上保安庁の頁がわかりやすいです。
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/JODC/ryokai/ryokai_setsuzoku.html
EEZでの権利は以下で、この権利に関わらない外国船の航行は自由とされています。
排他的経済水域においては、以下の権利が認められています。
1.天然資源の開発等に係る主権的権利
2.人工島、設備、構築物の設置及び利用に係る管轄権
3.海洋の科学的調査に係る管轄権
4.海洋環境の保護及び保全に係る管轄権
ということで、沖縄本島と宮古島の間の公海というのは誤りです。
沖の鳥島での中国艦隊がEEZ内に侵入は、通行だけであれば法的には咎め難い様ですが、海洋調査など上記の権利に関わる行為があれば、日本の許可が必要ということです。昨年来の侵入は無届の調査目的ということで、侵入に該当するものです。
また、今回の竹島の韓国の行為の場合は、領土・領海内にあたります。
「国連海洋法の解説」 http://www.geocities.co.jp/WallStreet/7009/mg000827.htm
「海洋法に関する国際連合条約」は以下
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/mt/19821210.T1J.html