福島原発事故独立検証委員会（民間事故調）

　福島原発事故独立検証委員会（民間事故調）の報告書が注目されています。
　内容については、これまでの報道や評論から推測されるもので、納得がいくものが多いのですが、菅や枝野が面談し答えているのに、東電は面談を拒否したと言う点が昨日から気に係っていたのでした。
　政府の事故調の報告が今一で、国会の事故調が出来て、国政調査権に基づく調査や証人喚問が要請できることから何人も拒否できないとされていたのですが、これとは違うものなのですね。
　

福島原発　民間事故調報告書　「官邸、稚拙で泥縄」　（2/28）

<前略>
【用語解説】福島原発事故独立検証委員会（民間事故調）

　民間の立場から、福島第１原発事故の検証を独自に進める調査組織。元新聞記者が理事長を務める財団法人が設置した。科学者や弁護士など６人の委員からなる有識者委員会の指示の下、約３０人の研究者や弁護士、ジャーナリストで構成されたワーキンググループが調査。政治家へのヒアリングや、公表資料などを基に報告書をまとめた。

■民間事故調報告書の骨子
・津波や過酷事故への事前対策が不十分
・低線量被曝（ひばく）に関する科学的理解の不十分さが社会的混乱を招いた
・官邸による現場介入で有効だった事例は少なく、無用な混乱やストレスにより状況を悪化させるリスクを高めた
・菅前首相の個性が政府全体の危機対応の観点からは混乱や摩擦のもとになった
・政府は国民の不安に応える情報提供者としての信頼を勝ち取れなかった
・ＳＰＥＥＤＩは宝の持ち腐れに終わった
・「原子力ムラ」が生み出した原発の「安全神話」が事故の遠因となった

　テレビの報道番組で、朝日新聞の元主筆がコーディネートって言ってたなと「民間事故調査委員会」などで検索してみたら以下の書き込みが見つかりました。

　噴飯ものの「民間事故調査報告書」（天木直人） - BLOGOS（ブロゴス）
　「民間事故調」報告書報道にみる朝日の異様さ：イザ！

　元朝日新聞主筆というのは、船橋洋一と言う人で、この人が理事長である一般財団法人「日本再編イニシアティブ」という団体が設置した委員会なのですね。
　海外に出かけて証言を集める資金と実力、菅、枝野他の閣僚に調査面談を実現させ本音に近い様な面談内容を引き出し公表出来る権威は、国会の事故調とまごうほどのものですが、後ろに朝日新聞がついているのだとすれば、納得できます。
　一般財団法人「日本再編イニシアティブ」について検索してみましたが、どのような団体なのか、朝日新聞とのつながり等、詳細は不明です。
　
　上記のリンクでも書いておられますが、私的な任意の団体が行った調査が、主要メディアで日本の権威ある調査結果（民間の調査とは言ってますが）であるかのように取り扱われるのも、異常な感じがします。
　委員会は手弁当で活動したのか、「日本再編イニシアティブ」が資金を出したのか。舟橋氏が理事長という「日本再編イニシアティブ」は資金調達をどのようにして行っているのか、知りたいところです。

　福島第一の事故は、発生原因も、発生後の対応も人為ミスにより大事故になったものであることと、撤退する東電を押しとどめた菅の評価をしている報告書の部分については、周知のことですが、改めて明確にされているところは評価できますね。

　東電へのヒアリングが出来ていませんので、本命の国会の事故調の調査結果が待たれます。

　# 冒頭の画像は、民間事故調委員長の北澤宏一氏



　この花の名前は、さざんか

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