トランプ大統領は、ダボス会議が開かれているダボスで、米CNBCテレビのインタビューで、離脱したTPPについて、「当初の協定より、ずっと良いものになるなら参加するだろう」と述べ、再交渉を前提として復帰を検討する考えを表明したのだそうです。
一方で、TPPのような多国間協定よりも、2国間協定を重視する考えを示していて、実際に復帰に向けた行動を起こすかどうかは不透明なのだと。
上記読売夕刊の記事でも書かれていますが、河野太郎外相は、米国に戻ってきてもらいとしつつも、「すでにTPPの中身は決まっている。これを変えるつもりはない」と述べ、米国に有利な条件の付与は行わない考えを示しています。
昨日、CPTPP(TPP11)が合意に達し、3月にチリで署名式が行われることとなったと取り上げさせていただいていました。
CPTPP(TPP11) 3月署名式で合意 - 遊爺雑記帳
トランプ大統領は、CNBCテレビのインタビューには、「これはビッグニュースだ」と前置きして話したとのことですから、煽ったというか、盛ったお騒がせの意図がうかがえますね。
読売の記事で指摘されている様に、米国抜きのCPTPP(TPP11)が3月に署名式を行うこととなったことへのけん制が大きいと考えられますね。
ただ、TPPでの米国との交渉で、米国が折れてきた一因に、牛肉の日本向け輸出が、既にEPAが発効しているオーストラリアとの競争で不利になっていて、豚肉も含め、TPPへの参加要請が米国内で高まったことがあげられていました。
CPTPP(TPP11)の発効に対しても、米国内業界からは、TPP復帰の要請がでているとも聞きます。
豚肉については、米農務省が対日輸出の逆風となると発表していました。
TPP11、対日豚肉輸出に逆風=米農務省が報告 - JIJI.com
TPP復帰で来るのか、二国間交渉で攻めてくるのかはわかりませんが、トランプ政権に対し、食肉業界から圧力がかかっていることは事実の様です。
しかし、CPTPP(TPP11)が稼働することになれば、二国間交渉で迫られても、TPPへの復帰を促すか、TPPで合意した内容での交渉で押しかえせますね。
# 冒頭の画像は、ダボス会議で演説をするトランプ大統領
チャイブの花と蝶
政府広報(北方領土問題) - YouTube
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一方で、TPPのような多国間協定よりも、2国間協定を重視する考えを示していて、実際に復帰に向けた行動を起こすかどうかは不透明なのだと。
米、TPP復帰検討 トランプ氏表明 「再交渉」条件に (1/26 読売夕刊)
【ダボス(スイス東部)=山本貴徳、戸田雄】トランプ米大統領は25日、米CNBCテレビのインタビューで、離脱した環太平洋経済連携協定(TPP)について、「当初の協定より、ずっと良いものになるなら参加するだろう」と述べ、再交渉を前提として復帰を検討する考えを表明した。
世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の開かれているダボスでインタビューに応じた。トランプ氏は「これはビッグニュースだ」と前置きし、「TPPはひどかった。もっと良い協定になるなら、私はTPPについても考えるだろう」と述べた。
ただ、TPPの再検討に言及する一方、トランプ氏は「2国間協定が好きだ。問題があれば破棄できる。(多国間協定では)同じ選択はない」とも発言。TPPのような多国間協定よりも、2国間協定を重視する考えを示した。
トランプ氏は2017年1月の就任直後、TPPから「永久に離脱する」との大統領令に署名。自らの最大の実績の一つとしてアピールしてきただけに、実際に復帰に向けた行動を起こすかどうかは不透明だ。ダボス会議に参加しているムニューシン財務長官やロス商務長官は、TPPに参加しない考えを重ねて強調している。
日本や豪州など11か国は、米国抜きでの新たなTPPの正式合意にあたる署名式を3月に行うことで合意している。トランプ氏の発言には、こうした動きをけん制する狙いもあるとみられる。
トランプ氏はこれまでに、TPPと同様に離脱を表明した地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」についても、「条件が整えば協定にとどまることが可能」などと言及しているが、撤回には動いていない。
早期発効変わらず 経済再生相・外相
トランプ氏の発言について、茂木経済再生相は26日の閣議後の記者会見で、「TPPの意義を認めてくれたことについて、歓迎したい」と述べる一方、離脱した米国以外の11か国による新たなTPPの早期発効を目指す考えを強調した。
河野外相も26日午前の閣議後の記者会見で、「ぜひ米国には戻ってきてもらいたい」と呼びかけた。そのうえで、11か国でのTPP早期発効については、「米国を含め12か国で交渉してまとめたものだ」として変更を容認しない考えを強調しつつ、手続きを進める考えを示した。
【ダボス(スイス東部)=山本貴徳、戸田雄】トランプ米大統領は25日、米CNBCテレビのインタビューで、離脱した環太平洋経済連携協定(TPP)について、「当初の協定より、ずっと良いものになるなら参加するだろう」と述べ、再交渉を前提として復帰を検討する考えを表明した。
世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の開かれているダボスでインタビューに応じた。トランプ氏は「これはビッグニュースだ」と前置きし、「TPPはひどかった。もっと良い協定になるなら、私はTPPについても考えるだろう」と述べた。
ただ、TPPの再検討に言及する一方、トランプ氏は「2国間協定が好きだ。問題があれば破棄できる。(多国間協定では)同じ選択はない」とも発言。TPPのような多国間協定よりも、2国間協定を重視する考えを示した。
トランプ氏は2017年1月の就任直後、TPPから「永久に離脱する」との大統領令に署名。自らの最大の実績の一つとしてアピールしてきただけに、実際に復帰に向けた行動を起こすかどうかは不透明だ。ダボス会議に参加しているムニューシン財務長官やロス商務長官は、TPPに参加しない考えを重ねて強調している。
日本や豪州など11か国は、米国抜きでの新たなTPPの正式合意にあたる署名式を3月に行うことで合意している。トランプ氏の発言には、こうした動きをけん制する狙いもあるとみられる。
トランプ氏はこれまでに、TPPと同様に離脱を表明した地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」についても、「条件が整えば協定にとどまることが可能」などと言及しているが、撤回には動いていない。
早期発効変わらず 経済再生相・外相
トランプ氏の発言について、茂木経済再生相は26日の閣議後の記者会見で、「TPPの意義を認めてくれたことについて、歓迎したい」と述べる一方、離脱した米国以外の11か国による新たなTPPの早期発効を目指す考えを強調した。
河野外相も26日午前の閣議後の記者会見で、「ぜひ米国には戻ってきてもらいたい」と呼びかけた。そのうえで、11か国でのTPP早期発効については、「米国を含め12か国で交渉してまとめたものだ」として変更を容認しない考えを強調しつつ、手続きを進める考えを示した。
上記読売夕刊の記事でも書かれていますが、河野太郎外相は、米国に戻ってきてもらいとしつつも、「すでにTPPの中身は決まっている。これを変えるつもりはない」と述べ、米国に有利な条件の付与は行わない考えを示しています。
【TPP】河野太郎外相「TPPの中身を変えるつもりはない」 復帰示唆のトランプ米大統領「有利な協定なら」発言を一蹴 - 産経ニュース
河野太郎外相は26日午前の記者会見で、トランプ米大統領が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関し、米国に有利な条件付きでの復帰を示唆した件について、「すでにTPPの中身は決まっている。これを変えるつもりはない」と述べ、米国に有利な条件の付与は行わない考えを示した。
米国のTPP離脱後、日本を含む11カ国は米国の復帰を念頭に置いた新協定で大筋合意しており、3月に南米チリで署名式を開催する。
こうした経緯を念頭に、河野氏は「TPP11をしっかり発効させていきたい」と強調。一方で「ぜひ米国には戻ってきてもらいたい」とも強調した。
河野太郎外相は26日午前の記者会見で、トランプ米大統領が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関し、米国に有利な条件付きでの復帰を示唆した件について、「すでにTPPの中身は決まっている。これを変えるつもりはない」と述べ、米国に有利な条件の付与は行わない考えを示した。
米国のTPP離脱後、日本を含む11カ国は米国の復帰を念頭に置いた新協定で大筋合意しており、3月に南米チリで署名式を開催する。
こうした経緯を念頭に、河野氏は「TPP11をしっかり発効させていきたい」と強調。一方で「ぜひ米国には戻ってきてもらいたい」とも強調した。
昨日、CPTPP(TPP11)が合意に達し、3月にチリで署名式が行われることとなったと取り上げさせていただいていました。
CPTPP(TPP11) 3月署名式で合意 - 遊爺雑記帳
トランプ大統領は、CNBCテレビのインタビューには、「これはビッグニュースだ」と前置きして話したとのことですから、煽ったというか、盛ったお騒がせの意図がうかがえますね。
読売の記事で指摘されている様に、米国抜きのCPTPP(TPP11)が3月に署名式を行うこととなったことへのけん制が大きいと考えられますね。
ただ、TPPでの米国との交渉で、米国が折れてきた一因に、牛肉の日本向け輸出が、既にEPAが発効しているオーストラリアとの競争で不利になっていて、豚肉も含め、TPPへの参加要請が米国内で高まったことがあげられていました。
CPTPP(TPP11)の発効に対しても、米国内業界からは、TPP復帰の要請がでているとも聞きます。
豚肉については、米農務省が対日輸出の逆風となると発表していました。
TPP11、対日豚肉輸出に逆風=米農務省が報告 - JIJI.com
TPP復帰で来るのか、二国間交渉で攻めてくるのかはわかりませんが、トランプ政権に対し、食肉業界から圧力がかかっていることは事実の様です。
しかし、CPTPP(TPP11)が稼働することになれば、二国間交渉で迫られても、TPPへの復帰を促すか、TPPで合意した内容での交渉で押しかえせますね。
# 冒頭の画像は、ダボス会議で演説をするトランプ大統領
チャイブの花と蝶
政府広報(北方領土問題) - YouTube
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米TPP復帰検討、トランプ強硬派が影潜め 失脚続々、国際派に存在感
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180126/mcb1801262106031-n1.htm
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「ロス商務長官は午前11時までは元気だ。あとは居眠りしているが」。米メディアが最近、政権幹部の話をもとに、強硬派のロス氏をやり玉に挙げる幹部会議の内情を伝えた。国際派が狙う次の“標的”はロス氏というわけだ。経済政策をめぐる政権内でのせめぎ合いは熾烈(しれつ)になっている。
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なにかにつけ、お騒がせなトランプ政権ですね。