![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/4b/b5aeea18e060222ad9a23695b605b5b6.jpg)
米国が一時の対中接近、新たな二大国関係から、一定の距離を空け中国牽制の姿勢に転嫁した兆が出て来ていることに触れてきました。
中国は対抗処置として、CICAを開催し対日米組織充実を図りました。その場で、ウクライナで力による現状変更を進め国際的孤立に陥った中国と、南シナ海、東シナ海で同じく力で現状変更を進め、国内でも異民族弾圧を進め非難を浴びる中国とが接近を示すアピールをしました。
プーチン大統領と、習近平が会談して、日米を念頭にした声明を発したりしましたが、時々の環境により離合を繰り返した両国関係。今回は、どうなるのでしょう。
日本は、力での現状変更は許されないという立場ですから、欧米と歩調を合わせてロシアへの制裁に協調しています。
プーチン大統領は、驚いたと反応し、北方領土を餌としてちらつかせています。
プーチン氏、日本の制裁に不快感 北方領土に言及 :日本経済新聞
プーチン、習会談の声明で、プーチン大統領が、対日非難では一線を画しているのは記事に書かれている通りです。
日本も、欧米と歩調はあわせていますが、欧米並みの資産凍結まではまだ踏み込んでおらず、安倍・プーチン両首脳の最近の接近関係を繋ごうとしています。
しかし、米国などからの日本への圧力は強まっているのだそうです。
事態は煮詰まりつつあり、プーチン大統領の態度が今後の進展を左右する状況ですが、ウクライナの大統領選挙結果を尊重すると発言していますね。
CNN.co.jp : プーチン氏、ウクライナ大統領選の「結果尊重」 東部で戦闘
したたかなプーチン大統領。どこまでが本気なのかは判りませんね。
しかし、中国・習近平に支援を請い頭を下げ、長年突っ張ってきた天然ガスの価格も、背に腹はかえられないと、欧州での販売減対策で中国の要望に応じて値下げを飲みました。ただし、長期契約ですから、中国の依存度の実績を造れば、欧州と同様に供給のバルブの開け閉めのカードを取得できることにもなっていますが...。
ロシア帝国時代の繁栄の再来を目指すプーチン大統領。
中国の風下に立つことを、プライドが許さないことはこれまでの言動でも明らかですね。
反米では中国と一致しますが、ドイツなどの欧州の国々との落着を計り、そろそろ(一旦)矛を収め、自国の経済崩壊を止める潮時と見始めたのかもしれません。
国境の軍の撤退は未だ実施されていない様ですが、どうなるのでしょう?
ロシア軍はウクライナ国境から数日以内に確実に撤収=国防次官 | Reuters
露のクリミア併合で米中が急接近 - 遊爺雑記帳
米 中国との対話だけではサイバー攻撃の阻止は困難と判断し戦略を圧力行使に転換 - 遊爺雑記帳
# 冒頭の画像は、日本の対ロ制裁や北方領土問題について語るプーチン大統領
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/a3/d43304ad0636d21d25d2c0f67c5fa2ef.jpg)
この花の名前は、キバナコスモス
↓よろしかったら、お願いします。
![](http://www.dff.jp/pix/dfflinkbanner9.24.2.gif)
![PIXTA](http://pixta.jp/image/bannerL.gif)
![Fotolia](http://static.fotolia.com/pics/jp/banners/static/468x60.gif)
![](http://images-jp.amazon.com/images/P/4794213166.09.TZZZZZZZ.jpg)
中国は対抗処置として、CICAを開催し対日米組織充実を図りました。その場で、ウクライナで力による現状変更を進め国際的孤立に陥った中国と、南シナ海、東シナ海で同じく力で現状変更を進め、国内でも異民族弾圧を進め非難を浴びる中国とが接近を示すアピールをしました。
プーチン大統領と、習近平が会談して、日米を念頭にした声明を発したりしましたが、時々の環境により離合を繰り返した両国関係。今回は、どうなるのでしょう。
中露に「信頼醸成」言う資格なし (5/27 産経 【正論】 北海道大学名誉教授・木村汎)
ロシアのプーチン大統領は、5月20~21日に上海を訪れた。ロシア、中国がそれぞれウクライナ、南シナ海で米欧、東南アジア、日本との確執を生じつつある時期の訪中である。中露両国は、プーチン氏訪問と「アジア信頼醸成措置会議」(CICA)の開催を、対米、対日牽制(けんせい)の大デモンストレーションの絶好機と見なした。
≪際立つ二重基準、言行不一致≫
プーチン氏訪中の前半に行われた中露首脳会談と後半のCICAはともに、まともな神経の持ち主ならとうてい付き合いかねる茶番劇だった。それらは、両国が現実に行っていることからかけ離れ、それと真っ向から矛盾さえする噴飯もののセレモニーだった。
第一に、中露両国による最近の行動こそが、まさにアジアにおける「信頼醸成措置(CBM)」の促進を目指すという会議の目的や趣旨を大きく裏切る類いのものではないか。というのも、CBMは次のことを義務づける安全保障上の工夫だからである。奇襲に対する危惧や恐怖感から偶発的に戦争が発生するのを防止するため、軍事演習や国境線近くの部隊移動を事前に通告したり、オブザーバーを受け入れたりすること-。
ところが、CBMの基本ルールを、ウクライナに対してはロシアが、ベトナムやフィリピンに対しては中国が守ろうとしていないことが、現実に危機を引き起こしている。そのような中国やロシアがCBMを謳(うた)う国際会議を主催したりそれに参加したりする。これ以上の欺瞞(ぎまん)行為はないだろう。
今回のCBM会議の結果、調印された「上海宣言」は明言する。「主権、独立、領土保全の尊重、内政不干渉など国際関係の基本原則を厳守すべし」と。にもかかわらず今日、まさに中露両国こそがこれらの原則を侵犯している当該国にほかならないのである。
≪「上海宣言」破った張本人≫
ほんの一例を挙げるにとどめても、ロシアは、欧州連合(EU)との連携協定に合意しようとしたウクライナに対し干渉を企て、実際、締結を妨害した。同じく国連加盟の独立主権国家であるウクライナの主権や領土の一体性を侵犯して、クリミア自治共和国を併合した。現在では、ウクライナ暫定政府に連邦制を採らせる狙いで軍事的なものを含む圧力を行使している。中国が沖縄県の尖閣諸島をはじめとする東シナ海、南シナ海で行っていることも基本原則のほとんど全てに違反している。
だが、以上のナンセンスにただただ呆(あき)れ果てるだけで事足れりとし、今回のプーチン氏訪中を一顧だにしないならば、それは必ずしも賢明な態度ではない。というのも、注意深く観察してみると、微妙かつ興味深い変化の現れが看取されるからだ。例えば、プーチン氏は、日本に対する共闘姿勢を中国と取ることには必ずしも賛同していない様子がうかがえる。
メドベージェフ前露大統領訪中(2010年)、プーチン大統領訪中(12年)、習近平・中国国家主席訪露(13年)の折に採択された中露共同声明では、必ず「両国の“核心的利益”についての立場を支持する」という一文が盛り込まれるのが常だった。ところが、今回の共同声明には、そうした文言が見当たらないのである。
中国は、台湾、チベット、新疆ウイグル両自治区での己の立場を自国の“核心的利益”と見なし、最近ではそのリストに尖閣諸島さえ加えている。プーチン氏は、この点に関し、中国の立場に同調することは得策でないと考えるようになったのではなかろうか。
≪ガスの値切りは日本にも得≫
中国は今回、図らずも日本に対し経済上の協力をしてくれることになった。ロシアの天然ガスの輸出価格を大幅に値切ってくれたからである。結果として、政治学者が「意図せざる効果の発生」と呼ぶ現象が発生しそうである。
周知のごとく、ロシアはエネルギー資源の輸出先を欧州連合(EU)からアジア諸国へとシフトしようとしている。ウクライナ危機がその傾向に拍車を掛けたことは改めて付言するまでもない。
ロシアのこのような事情と方向転換を百も承知している中国は、何とも交渉上手だった。ロシアは欧州向けには、千立方メートル当たり平均380ドルで天然ガスを販売している。中国はその自国向け価格を350ドルへ引き下げさせることにまんまと成功したのである。
駆け引きが得意でない日本が臨んでいれば、恐らくここまで値切ることができなかっただろう。だが、日本側は結果的には賢明だったかもしれない。中国に先兵役を任せ、中国をして突破口を開かせたのだ。同じアジアの二大顧客と均等につき合いたいと考えるロシアは、日本にも同様の値引きに応じざるを得なくなるだろう。
日本外交も同様の賢明さや粘り腰を発揮することが望まれる。その際、次のような論理が有効だろう。プーチン氏が、もしクリミアを誤ってウクライナに与えたフルシチョフ氏の過ちを正したと主張するのならば、次は北方四島を誤って軍事占領したスターリン氏の過ちを正すべき順番だ、と。(きむら ひろし)
ロシアのプーチン大統領は、5月20~21日に上海を訪れた。ロシア、中国がそれぞれウクライナ、南シナ海で米欧、東南アジア、日本との確執を生じつつある時期の訪中である。中露両国は、プーチン氏訪問と「アジア信頼醸成措置会議」(CICA)の開催を、対米、対日牽制(けんせい)の大デモンストレーションの絶好機と見なした。
≪際立つ二重基準、言行不一致≫
プーチン氏訪中の前半に行われた中露首脳会談と後半のCICAはともに、まともな神経の持ち主ならとうてい付き合いかねる茶番劇だった。それらは、両国が現実に行っていることからかけ離れ、それと真っ向から矛盾さえする噴飯もののセレモニーだった。
第一に、中露両国による最近の行動こそが、まさにアジアにおける「信頼醸成措置(CBM)」の促進を目指すという会議の目的や趣旨を大きく裏切る類いのものではないか。というのも、CBMは次のことを義務づける安全保障上の工夫だからである。奇襲に対する危惧や恐怖感から偶発的に戦争が発生するのを防止するため、軍事演習や国境線近くの部隊移動を事前に通告したり、オブザーバーを受け入れたりすること-。
ところが、CBMの基本ルールを、ウクライナに対してはロシアが、ベトナムやフィリピンに対しては中国が守ろうとしていないことが、現実に危機を引き起こしている。そのような中国やロシアがCBMを謳(うた)う国際会議を主催したりそれに参加したりする。これ以上の欺瞞(ぎまん)行為はないだろう。
今回のCBM会議の結果、調印された「上海宣言」は明言する。「主権、独立、領土保全の尊重、内政不干渉など国際関係の基本原則を厳守すべし」と。にもかかわらず今日、まさに中露両国こそがこれらの原則を侵犯している当該国にほかならないのである。
≪「上海宣言」破った張本人≫
ほんの一例を挙げるにとどめても、ロシアは、欧州連合(EU)との連携協定に合意しようとしたウクライナに対し干渉を企て、実際、締結を妨害した。同じく国連加盟の独立主権国家であるウクライナの主権や領土の一体性を侵犯して、クリミア自治共和国を併合した。現在では、ウクライナ暫定政府に連邦制を採らせる狙いで軍事的なものを含む圧力を行使している。中国が沖縄県の尖閣諸島をはじめとする東シナ海、南シナ海で行っていることも基本原則のほとんど全てに違反している。
だが、以上のナンセンスにただただ呆(あき)れ果てるだけで事足れりとし、今回のプーチン氏訪中を一顧だにしないならば、それは必ずしも賢明な態度ではない。というのも、注意深く観察してみると、微妙かつ興味深い変化の現れが看取されるからだ。例えば、プーチン氏は、日本に対する共闘姿勢を中国と取ることには必ずしも賛同していない様子がうかがえる。
メドベージェフ前露大統領訪中(2010年)、プーチン大統領訪中(12年)、習近平・中国国家主席訪露(13年)の折に採択された中露共同声明では、必ず「両国の“核心的利益”についての立場を支持する」という一文が盛り込まれるのが常だった。ところが、今回の共同声明には、そうした文言が見当たらないのである。
中国は、台湾、チベット、新疆ウイグル両自治区での己の立場を自国の“核心的利益”と見なし、最近ではそのリストに尖閣諸島さえ加えている。プーチン氏は、この点に関し、中国の立場に同調することは得策でないと考えるようになったのではなかろうか。
≪ガスの値切りは日本にも得≫
中国は今回、図らずも日本に対し経済上の協力をしてくれることになった。ロシアの天然ガスの輸出価格を大幅に値切ってくれたからである。結果として、政治学者が「意図せざる効果の発生」と呼ぶ現象が発生しそうである。
周知のごとく、ロシアはエネルギー資源の輸出先を欧州連合(EU)からアジア諸国へとシフトしようとしている。ウクライナ危機がその傾向に拍車を掛けたことは改めて付言するまでもない。
ロシアのこのような事情と方向転換を百も承知している中国は、何とも交渉上手だった。ロシアは欧州向けには、千立方メートル当たり平均380ドルで天然ガスを販売している。中国はその自国向け価格を350ドルへ引き下げさせることにまんまと成功したのである。
駆け引きが得意でない日本が臨んでいれば、恐らくここまで値切ることができなかっただろう。だが、日本側は結果的には賢明だったかもしれない。中国に先兵役を任せ、中国をして突破口を開かせたのだ。同じアジアの二大顧客と均等につき合いたいと考えるロシアは、日本にも同様の値引きに応じざるを得なくなるだろう。
日本外交も同様の賢明さや粘り腰を発揮することが望まれる。その際、次のような論理が有効だろう。プーチン氏が、もしクリミアを誤ってウクライナに与えたフルシチョフ氏の過ちを正したと主張するのならば、次は北方四島を誤って軍事占領したスターリン氏の過ちを正すべき順番だ、と。(きむら ひろし)
日本は、力での現状変更は許されないという立場ですから、欧米と歩調を合わせてロシアへの制裁に協調しています。
プーチン大統領は、驚いたと反応し、北方領土を餌としてちらつかせています。
プーチン氏、日本の制裁に不快感 北方領土に言及 :日本経済新聞
プーチン、習会談の声明で、プーチン大統領が、対日非難では一線を画しているのは記事に書かれている通りです。
日本も、欧米と歩調はあわせていますが、欧米並みの資産凍結まではまだ踏み込んでおらず、安倍・プーチン両首脳の最近の接近関係を繋ごうとしています。
しかし、米国などからの日本への圧力は強まっているのだそうです。
日露関係 ぎくしゃく…政府、欧米と協調 独自外交困難に : 読売プレミアム
<前略>
日本はこれまで欧米諸国と歩調を合わせ、ウクライナ南部のクリミアを編入したロシアの行動を「力による現状変更」と非難してきた。一方で、経済制裁は欧米諸国が実施した資産凍結には踏み込まず、政府関係者らの入国禁止措置にとどめるなど、ロシア側への一定の配慮も示してきた。
ただ、ロシア側は不信感を強めている。プーチン大統領は24日、一部報道機関代表者との会談で日本の対露制裁について、「驚きを持って聞いた」と述べた。
岸田外相は26日、東京都八王子市での講演で、「ロシアとの政治対話は続けていかなければならない」と強調したが、米国は、対露制裁でさらに強い対応を日本に求めてきており、日本が独自外交を行うのは困難になりつつある。
来月上旬には、プーチン氏側近とされ、欧米が入国禁止の対象としているナルイシキン下院議長が来日し、東京で行われる民間会議に出席する予定だが、外務省幹部は「日本政府高官との会談設定は難しい」と苦慮している。
<前略>
日本はこれまで欧米諸国と歩調を合わせ、ウクライナ南部のクリミアを編入したロシアの行動を「力による現状変更」と非難してきた。一方で、経済制裁は欧米諸国が実施した資産凍結には踏み込まず、政府関係者らの入国禁止措置にとどめるなど、ロシア側への一定の配慮も示してきた。
ただ、ロシア側は不信感を強めている。プーチン大統領は24日、一部報道機関代表者との会談で日本の対露制裁について、「驚きを持って聞いた」と述べた。
岸田外相は26日、東京都八王子市での講演で、「ロシアとの政治対話は続けていかなければならない」と強調したが、米国は、対露制裁でさらに強い対応を日本に求めてきており、日本が独自外交を行うのは困難になりつつある。
来月上旬には、プーチン氏側近とされ、欧米が入国禁止の対象としているナルイシキン下院議長が来日し、東京で行われる民間会議に出席する予定だが、外務省幹部は「日本政府高官との会談設定は難しい」と苦慮している。
事態は煮詰まりつつあり、プーチン大統領の態度が今後の進展を左右する状況ですが、ウクライナの大統領選挙結果を尊重すると発言していますね。
CNN.co.jp : プーチン氏、ウクライナ大統領選の「結果尊重」 東部で戦闘
したたかなプーチン大統領。どこまでが本気なのかは判りませんね。
しかし、中国・習近平に支援を請い頭を下げ、長年突っ張ってきた天然ガスの価格も、背に腹はかえられないと、欧州での販売減対策で中国の要望に応じて値下げを飲みました。ただし、長期契約ですから、中国の依存度の実績を造れば、欧州と同様に供給のバルブの開け閉めのカードを取得できることにもなっていますが...。
ロシア帝国時代の繁栄の再来を目指すプーチン大統領。
中国の風下に立つことを、プライドが許さないことはこれまでの言動でも明らかですね。
反米では中国と一致しますが、ドイツなどの欧州の国々との落着を計り、そろそろ(一旦)矛を収め、自国の経済崩壊を止める潮時と見始めたのかもしれません。
国境の軍の撤退は未だ実施されていない様ですが、どうなるのでしょう?
ロシア軍はウクライナ国境から数日以内に確実に撤収=国防次官 | Reuters
露のクリミア併合で米中が急接近 - 遊爺雑記帳
米 中国との対話だけではサイバー攻撃の阻止は困難と判断し戦略を圧力行使に転換 - 遊爺雑記帳
# 冒頭の画像は、日本の対ロ制裁や北方領土問題について語るプーチン大統領
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/a3/d43304ad0636d21d25d2c0f67c5fa2ef.jpg)
この花の名前は、キバナコスモス
↓よろしかったら、お願いします。
![](http://www.dff.jp/pix/dfflinkbanner9.24.2.gif)
![PIXTA](http://pixta.jp/image/bannerL.gif)
![Fotolia](http://static.fotolia.com/pics/jp/banners/static/468x60.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/c8/f4e2c13dc34ae2c7c520626c68563f52.png)
![]() |
![](http://images-jp.amazon.com/images/P/4794213166.09.TZZZZZZZ.jpg)