遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

大手日本企業経営者も自民党新執行部も中国詣でにご執心

2014-09-24 01:28:03 | 中国 全般
 大手企業からなる日中経済協会の代表団(団長・張富士夫トヨタ自動車名誉会長)が訪中しています。40回目となるのだそうですが、初めて現地の企業経営者とのビジネス交流会を北京市内で開いたのだそうで、日本側は中国に対外投資の日本向けを増やすよう要請し、中国側は、M&Aを円滑に進めるためのファンドを共同で作ることを提案したのだそうです。
 更に、自民党も谷垣幹事長の訪中を視野に、中国共産党との政党間交流を深める動きを始めている様です。
 

財界訪中団が交流会 (9/23 読売朝刊)

 
【北京=山下福太郎】22日から北京を訪問している日中経済協会の代表団(団長・張富士夫トヨタ自動車名誉会長)は、現地の企業経営者とのビジネス交流会を北京市内で開いた。
 40回目となる訪中団で初めての開催で、今井敬・経団連名誉会長(新日鉄住金名誉会長)ら両国から約50人が出席した。
 
中国側は、資金や技術を出し合ってM&A(企業の合併・買収)を円滑に進めるためのファンドを共同で作ることを提案訪中団からは、中国の対外投資に占める日本への割合を、他のアジア諸国並みに高める
よう求める意見が出た。

主席・首相と会談ならず 訪中団 副首相と調整
 【北京=山下福太郎】大手企業のトップらが参加する日中経済協会の訪中代表団が、北京で24日に汪洋(ワンヤン)副首相と会談する方向で調整していることがわかった。
 訪中団の関係者が22日明らかにした。昨年11月の同協会訪中団の面会相手も汪副首相だった。
 中国政府・共産党には政治家の序列があり、面会相手の重要性を踏まえて誰が応じるか決めるとされる。訪中団は、習近平(シージンピン)国家主席か李克強(リークォーチャン)首相のいずれかとの会談を求めていた。「中国政府内で序列の高い人物が面会に応じれば、中国の対日姿勢の軟化を示すことになる」(関係者)との期待があった。
 しかし、汪副首相は最上位の政治局常務委員7人のメンバーにも入っていない。このため、「中国側に対日関係を改善する兆しは表れていない」と受け止める声が出ている。
 日中経済協会は1975年から毎年、訪中団を派遣しており、中国側は国家主席か首相級の首脳が対応することが多かった。しかし、
尖閣諸島漁船衝突事件のあった2010年以降、国家主席や首相以外の幹部との対応
にとどめている。
 40回目となる今回は、これまでで最大規模の約210人の訪中団を組織し、経団連の榊原定征さだゆき会長も参加している。


 習近平主席や李克強首相首相に会えず、汪洋副首相にしか会えなかったと残念がっている論調ですが、汪洋氏は改革派の共青団のホープです。中国共産党中央政治局常務委員会の椅子取り争いでは、胡錦濤が習近平の逆転にあう前では、若手のホープとして常務委員会入りが有力視されていました。胡錦濤が政局争いに敗れた後、現在の常務委員が老齢者が多く、定年で2年後には交代が見込めることから、共青団が巻き返しを期していて、副首相に抜擢されたことは、諸兄がご承知の通りです。
 汪洋氏は、「今日の中国の発展は、日本や日本企業の支援と協力に助けられたところが大きい」と発言する、小平、胡耀邦の流れを正当に受け継ぐ改革派です。共青団で現役では李克強首相がトップとなりますが、李克強首相は、習近平と同様に、欧州など海外を訪問して反日プロパガンダを唱えて回る輩ですから、日本とすれば、若手の汪洋副首相とのパイプを今のうちに太く強固にしておく方が得策と言えます。
 
胡錦濤・共青団派は日中関係修復を主張し始めている - 遊爺雑記帳

 財界首脳が目先の利益を追って媚びる外交ではなく、日本の国益を優先し、将来を見据えた外交をしていただくことを願います。つまり、汪洋氏が共産党内で要職に就ける様、応援して欲しいのです。

 もっと危険な匂いがするのが、自民党の新執行部。媚中派が揃ったことは、衆知のことですが、その目的が不明です。
 しかし、早速中国詣でを始めようとしています。民主党が小沢のしかけで、国会議員が大挙して中国詣でをして、胡錦濤主席(当時)の構える前で、傅くに等しい振る舞いで謁見すると言う、属国まがいの態度をとり世界中に報道され中国のPRに使われました。
 メディアが日中首脳会談がなされないのは異常だと、中国の術中にはまり燥ぎたて、中国の要人に会う競争を煽っていますが、その愚かな流れに乗せられている感じがあります。党内媚中派を自他共に認める諸氏が、どれだけ序列が上の要人に会うかを競っていて、何時、誰と会うのが、日本の国益に最適なのかを考えているとは思えない様に見えるのは、遊爺だけでしょうか。
 

自民、中国と政党間外交 副幹事長、あす訪中/谷垣氏、駐日大使と会談へ (9/23 読売朝刊)

 自民党が、中国共産党との政党間交流を模索する動きを本格化させている。24日には三原朝彦、三ツ矢憲生両副幹事長が中国を訪問するほか、谷垣幹事長が週内にも中国の程永華チョンヨンフア駐日大使と会談する予定だ。11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた日中首脳会談を実現させる地ならし
の狙いがある。
 谷垣氏は22日の党のインターネット番組で、中国との関係改善について、「少しでもお手伝いができて、先に進めるようなことができればと思う」と意欲を示した。
 自民党は、
谷垣氏が訪中することも念頭
に置いているが、党幹部は「谷垣氏の会談相手は、中国共産党のしかるべき役職の人物でないといけない」と話す。三原氏らが北京で共産党の王家瑞ワンジアルイ対外連絡部長と会談し、交流のあり方について意見交換する見通しだ。
 
自民党と共に交流に加わる予定の公明党の山口代表は21日の党大会で、「日中首脳会談の実現を強く後押ししたい。与党として、あらゆるチャンネルを活用して努力する決意だ」と語った。


 中国との経済交流の現状は、退潮傾向にあると言えるでしょう。自動車が持ち直しているとのことですが、中期的に観て、中国国内メーカーとの競争、ドイツなど欧州メーカーとの競争(中国のお金持ちのブランド志向)から、けっして明るい展望は描けません。反日デモがあればターゲットにされるのですから、怖くて乗れないと考えるのが普通だと思うのですが...?
 

中投資落ち込み続く 訪中客も減 車輸出は改善 (9/23 読売朝刊)

 
2012年9月の沖縄県・尖閣諸島の国有化をきっかけに日中関係が悪化して以来、2年が過ぎた。だが、日本と中国の経済関係は今も改善したとは言い切れない状況だ。(池田晋一)

尖閣国有化2年 関係悪化なお
 今年1~6月の日本から中国への直接投資額は、前年同期に比べ48・8%も減り、24億ドル(約2600億円)となった。
日本企業の中国進出にブレーキがかかっていることを示すもので、「半端ではない減り方」
(日本貿易会会長の小林栄三・伊藤忠商事会長)だ。年内は直接投資の落ち込みが続く見通しだ。
 
中国を訪れる日本人観光客も減っている
。旅行大手JTBの今年度前半の中国ツアーの契約件数は、12年に比べ3~5割減で推移しているという。同社の「首都圏・新橋店」(東京都港区)では、店内に並べる中国行き格安ツアーのパンフレットを減らした。JTBの担当者は「ツアー希望者が集まりづらく、割安ツアーを企画しても売れにくい」と話す。
 一方、中国での
日本車販売は持ち直してきた
。今年1~6月の日本から中国への自動車輸出は前年同期比で49・2%伸び、12年1~6月の水準に回復した。中国で自動車販売を手がける大手商社も「日系自動車の販売は戻りつつある」と安堵あんどする。
 
日本企業の間では、中国への依存を減らしてタイなど東南アジア諸国に進出する「チャイナプラスワン」の動きも目立つ
。日本マクドナルドの仕入れ先だった中国企業が期限切れ肉を扱っていた問題も、日本の中国製品の消費に影響を及ぼす可能性がある。
 だが、今も中国には2万社以上の日本企業が進出しているとされ、中国産の食品や製品も日本に大量に輸入されており、日中の経済関係を改善する必要性は高い。

  記事では日中経済関係の改善を唱えています。少し前のオバマ政権の様です。国内景気(雇用)を改善するために、中国市場向け輸出を増やそうと、パンダハガーと呼ばれる人種が、政府や軍部の中にも繁殖していました。
 しかし、ベトナムやフィリピンへの力ずくでの侵略行為がエスカレートするのを見せられ、最近では目が覚めて、中国への警戒心を強め始めています。
 中国が、G2の共存共栄を唱えて擦り寄っている米国でさえ目覚めたのに、大きなチャイナリスクを背負う日本の財界や与党に、いまだ目覚めていない、旧態を引きずっている方々がいるのには、危険な匂いを感じるのは、遊爺だけなのでしょうか?

 しつこく繰り返しますが、目先の利益、己個人や自企業の利益を追うのではなく、中長期の国益を優先して行動していただける様、政財界の日本のリーダーの方々には「お願いします」。



 # 冒頭の画像は、汪洋副首相




  切株


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