TPP承認案を審議する8日の衆院特別委員会を途中退席した民進党。理由のひとつに、政府に求めた交渉経過資料が黒塗り部分が多いことをあげています。
与党に居た民主党時代に、反対の世論が多い中でTPP交渉参加に踏み切ったことは、民主党にしては珍しい大局観ある英断と評価していました。交渉内容が秘されることはその時に解っていたはずなのに、TPP承認案審議に交渉経過報告を要求。勿論、政府が応じられないことを百も承知の要求。狙い通りに黒塗りの資料が出てて来て、テレビ中継に映るよう掲げて、政府に公開要求のパフォーマンス。
交渉結果について、是非や対策の政策を議論するのではなく、印象操作で揺さぶる政局優先の審議姿勢は、あげくの果てに審議拒否で退場。
これでは、政策立案・実行をまかせられる政党とは言えず、ますます支持率を落すことが判っていない。
読売が、社説で糾弾していますが、その通り。国民が、何も知らないと愚ろうしたパフォーマンスは止めないと、選挙・政局目的の言動は、自らの首を絞めるだけでしょう。
TPP交渉については、民主党政権時に交渉に参加した時点から、内容が秘密であることは論じられていたことですし、TPPに署名した12か国は、発効から4年間は交渉過程の公表を禁止することで合意したのですから、公表出来るわけがない。
そもそも条約承認案の審議対象は、交渉結果であり、民進党はまず、交渉結果についての賛否や見解を示すべきとの社説の指摘は、正論。
それに対し、民進党の姿勢は、何も論じることはなく、審議拒否で退席。国民の前で、交渉結果への是非の追及や、対応策の追及や提案はなし。それでは国民の期待に応える健全野党、政権交代を任せられる野党たりえるはずがありません。
与野党に求められているのは、TPPの内容に関して建設的な議論を深めることとの社説の指摘通りなのですが、民進党の姿勢は失格です。
承認案や関連法案には言及しない民進党が議論しようとしているのは、1.政府が黒塗りで開示した交渉に関する資料を批判 2.政治とカネの問題で辞任した甘利明・前TPP相の参考人招致を要求 3.TPP交渉に関する本を出版しようとした西川公也衆院TPP特別委員長(自民)の責任を追及で、繰り返しになりますが、内容への言及はありません。
まさか、資料が膨大で読み切って、内容の追及や対策や関連法案の提言が出来ないということはないと思いますが、それを疑いたくなるほどの内容への言及の無さです。政策がなく、政局へのパフォーマンス優先の党のDNA躍如といったところです。
そうした声が届いたのか、特別委員会を15日に再開し、20日に党首討論を行うことで合意したのだそうですが、民進党の動機は、衆院北海道5区補選の投開票を24日に控え、国会で政権を追及する方が得策だと判断したからだと。。どこまでも、政局優先で行動する政党なのですね。
TPP特別委、15日再開…自民・民進が合意(読売新聞) - goo ニュース
この姿勢が、自民党が劣勢の、衆院北海道5区補選に影響し、選挙区の方々が、民進党への評価を下されることを期待しますが、町村氏でも落選・復活当選のあった選挙区。北海道の農業や畜産業の展望への政策は、どちらの候補が示せるのか、どうなるのでしょう。
# 冒頭の画像は、衆議院TPP特別委員会で質問するパフォーマー(民進党 玉木議員)
この花の名前は、リュウノウギク
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与党に居た民主党時代に、反対の世論が多い中でTPP交渉参加に踏み切ったことは、民主党にしては珍しい大局観ある英断と評価していました。交渉内容が秘されることはその時に解っていたはずなのに、TPP承認案審議に交渉経過報告を要求。勿論、政府が応じられないことを百も承知の要求。狙い通りに黒塗りの資料が出てて来て、テレビ中継に映るよう掲げて、政府に公開要求のパフォーマンス。
交渉結果について、是非や対策の政策を議論するのではなく、印象操作で揺さぶる政局優先の審議姿勢は、あげくの果てに審議拒否で退場。
これでは、政策立案・実行をまかせられる政党とは言えず、ますます支持率を落すことが判っていない。
読売が、社説で糾弾していますが、その通り。国民が、何も知らないと愚ろうしたパフォーマンスは止めないと、選挙・政局目的の言動は、自らの首を絞めるだけでしょう。
民進審議拒否 交渉過程の開示要求に呆れる (4/13 読売 社説)
なぜ環太平洋経済連携協定(TPP)承認案の審議に応じないのか。理解に苦しむ対応だ。
民進党が、TPPの交渉過程を巡る政府の情報開示などが不十分だとして、国会審議を拒否している。
TPP承認案を審議する8日の衆院特別委員会を途中退席し、その後、特別委は開かれていない。12日に予定されていた参院法務、総務など3委員会の審議も、民進党の反対で流れた。
民進党は、甘利明・前TPP相とフロマン米通商代表部(USTR)代表の交渉に関する政府提出資料のほぼ全部が黒塗りだったことを批判している。
この主張はおかしい。
TPPに署名した12か国は、発効から4年間は交渉過程の公表を禁止することで合意した。日米交渉の詳細を明らかにすることは、この合意に明確に違反する。
TPPは、貿易の自由化を大幅に進める内容だけに、各国とも国内に様々な反対勢力を抱える。
交渉過程のやり取りを一方的に公表すれば、相手国に迷惑をかけ、関係悪化を招きかねない。自国の交渉戦術の手の内をさらし、国益を損なう恐れもある。
政府が可能な範囲で説明を尽くすのは当然だが、民進党の要求は的外れと言わざるを得ない。民進党は、早期に「職場放棄」をやめて審議に復帰せねばなるまい。
そもそも条約承認案の審議対象は、交渉結果である。政府は、1700ページに及ぶTPP資料を公開した。国民向け説明会も約300回開催している。
民進党はまず、交渉結果についての賛否や見解を示すべきだ。
民主党政権時代に条約交渉を経験したのに、国会審議のテレビ中継で、いきなり「黒塗り」を強調する戦術に出たのには、呆れるばかりだ。「誰が政権を担おうと、交渉経緯の情報は出せない」との安倍首相の指摘はうなずける。
民進党が、交渉過程を明らかにするため、甘利氏の参考人招致を求めていることも疑問である。
甘利氏は、あくまで安倍内閣の一員として交渉に当たった。交渉内容などは石原TPP相らに引き継がれており、現閣僚らが答弁することで何ら問題はなかろう。
与野党に求められているのは、TPPの内容に関して建設的な議論を深めることだ。
TPPは、アジア太平洋地域に巨大な自由貿易圏を誕生させ、各国の経済成長につなげる重要な意義を持つ。農業の国際竸争力の強化策など、論じることは多い。
なぜ環太平洋経済連携協定(TPP)承認案の審議に応じないのか。理解に苦しむ対応だ。
民進党が、TPPの交渉過程を巡る政府の情報開示などが不十分だとして、国会審議を拒否している。
TPP承認案を審議する8日の衆院特別委員会を途中退席し、その後、特別委は開かれていない。12日に予定されていた参院法務、総務など3委員会の審議も、民進党の反対で流れた。
民進党は、甘利明・前TPP相とフロマン米通商代表部(USTR)代表の交渉に関する政府提出資料のほぼ全部が黒塗りだったことを批判している。
この主張はおかしい。
TPPに署名した12か国は、発効から4年間は交渉過程の公表を禁止することで合意した。日米交渉の詳細を明らかにすることは、この合意に明確に違反する。
TPPは、貿易の自由化を大幅に進める内容だけに、各国とも国内に様々な反対勢力を抱える。
交渉過程のやり取りを一方的に公表すれば、相手国に迷惑をかけ、関係悪化を招きかねない。自国の交渉戦術の手の内をさらし、国益を損なう恐れもある。
政府が可能な範囲で説明を尽くすのは当然だが、民進党の要求は的外れと言わざるを得ない。民進党は、早期に「職場放棄」をやめて審議に復帰せねばなるまい。
そもそも条約承認案の審議対象は、交渉結果である。政府は、1700ページに及ぶTPP資料を公開した。国民向け説明会も約300回開催している。
民進党はまず、交渉結果についての賛否や見解を示すべきだ。
民主党政権時代に条約交渉を経験したのに、国会審議のテレビ中継で、いきなり「黒塗り」を強調する戦術に出たのには、呆れるばかりだ。「誰が政権を担おうと、交渉経緯の情報は出せない」との安倍首相の指摘はうなずける。
民進党が、交渉過程を明らかにするため、甘利氏の参考人招致を求めていることも疑問である。
甘利氏は、あくまで安倍内閣の一員として交渉に当たった。交渉内容などは石原TPP相らに引き継がれており、現閣僚らが答弁することで何ら問題はなかろう。
与野党に求められているのは、TPPの内容に関して建設的な議論を深めることだ。
TPPは、アジア太平洋地域に巨大な自由貿易圏を誕生させ、各国の経済成長につなげる重要な意義を持つ。農業の国際竸争力の強化策など、論じることは多い。
TPP交渉については、民主党政権時に交渉に参加した時点から、内容が秘密であることは論じられていたことですし、TPPに署名した12か国は、発効から4年間は交渉過程の公表を禁止することで合意したのですから、公表出来るわけがない。
そもそも条約承認案の審議対象は、交渉結果であり、民進党はまず、交渉結果についての賛否や見解を示すべきとの社説の指摘は、正論。
それに対し、民進党の姿勢は、何も論じることはなく、審議拒否で退席。国民の前で、交渉結果への是非の追及や、対応策の追及や提案はなし。それでは国民の期待に応える健全野党、政権交代を任せられる野党たりえるはずがありません。
与野党に求められているのは、TPPの内容に関して建設的な議論を深めることとの社説の指摘通りなのですが、民進党の姿勢は失格です。
TPP野党反発強める 与党 秋の法案成立にらむ (4/13 読売 朝刊)
環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案は、今国会での成立が見送られる方向となった。政府・与党は当初、「4月後半の大型連休前の衆院通過・5月中の成立」を目指していたが、与党の「失点」の影響もあり、野党の反発は強まる一方だ。政府・与党には「参院選前の強引な国会運営は得策ではない」(自民党幹部)との判断も働いたようだ。
衆院TPP特別委員会の自民、民進両党の筆頭理事は12日、国会内で会談し、同日に続いて13日の委員会審議も見送ることで一致した。政府・与党はTPPを「成長戦略の切り札」(安倍首相)と位置づけていた。だが、国会審議が始まると旗色が悪くなった。
政府は、民進党の要求に応じてTPP交渉に関する資料を特別委に提示したが、外交交渉の守秘義務のため、黒塗りにせざるを得ない部分が多かった。6日から始まった特別委で、民進党はこの資料を「政府の情報開示は不十分だ」と批判し続けた。
特別委の西川公也委員長が、TPP交渉に関与した経験を記した著書を出版予定であることも火種となった。政府が交渉経過を明らかにできないと主張する一方、交渉に携わった西川氏が著書を出版すれば、政府・与党は「自己矛盾」に陥ることになる。甘利明・前TPP相を巡る現金授受問題は、東京地検特捜部が関係先を捜索する事態に発展した。民進党は8日の特別委で、審議拒否を始めた。
11日の自民党役員会では、参院選への悪影響を懸念する出席者が、与党の弱点の争点化を狙う野党に譲歩する必要はない━━との考えを示すと、安倍首相も「それがいい」と応じた。政府筋は「そもそも米国は大統領選のため、日本が承認を急ぐ必要はない。継続審議にして、秋の臨時国会で仕切り直した方がいい」と語る。
政府・与党の対応について、民進党の枝野幹事長は12日の記者会見で「国会正常化に向けて(与党から提案が)何もない」と述べ、審議拒否は与党の責任だと強調した。
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TPP法案の審議をめぐる政府・与党と民進党の対立点
民進党の立場
1.政府が黒塗りで開示した交渉に関する資料を批判
2.政治とカネの問題で辞任した甘利明・前TPP相の参考人招致を要求
3.TPP交渉に関する本を出版しようとした西川公也衆院TPP特別委員長(自民)の責任を追及
政府・与党の立場
1.交渉経緯を公表している国はない(安倍首相)
2.甘利氏は睡眠障害のため、応じられない(自民党幹部)
3.西川氏の進退問題に発展するような事態は避けねばならない(自民党幹部)
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環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案は、今国会での成立が見送られる方向となった。政府・与党は当初、「4月後半の大型連休前の衆院通過・5月中の成立」を目指していたが、与党の「失点」の影響もあり、野党の反発は強まる一方だ。政府・与党には「参院選前の強引な国会運営は得策ではない」(自民党幹部)との判断も働いたようだ。
衆院TPP特別委員会の自民、民進両党の筆頭理事は12日、国会内で会談し、同日に続いて13日の委員会審議も見送ることで一致した。政府・与党はTPPを「成長戦略の切り札」(安倍首相)と位置づけていた。だが、国会審議が始まると旗色が悪くなった。
政府は、民進党の要求に応じてTPP交渉に関する資料を特別委に提示したが、外交交渉の守秘義務のため、黒塗りにせざるを得ない部分が多かった。6日から始まった特別委で、民進党はこの資料を「政府の情報開示は不十分だ」と批判し続けた。
特別委の西川公也委員長が、TPP交渉に関与した経験を記した著書を出版予定であることも火種となった。政府が交渉経過を明らかにできないと主張する一方、交渉に携わった西川氏が著書を出版すれば、政府・与党は「自己矛盾」に陥ることになる。甘利明・前TPP相を巡る現金授受問題は、東京地検特捜部が関係先を捜索する事態に発展した。民進党は8日の特別委で、審議拒否を始めた。
11日の自民党役員会では、参院選への悪影響を懸念する出席者が、与党の弱点の争点化を狙う野党に譲歩する必要はない━━との考えを示すと、安倍首相も「それがいい」と応じた。政府筋は「そもそも米国は大統領選のため、日本が承認を急ぐ必要はない。継続審議にして、秋の臨時国会で仕切り直した方がいい」と語る。
政府・与党の対応について、民進党の枝野幹事長は12日の記者会見で「国会正常化に向けて(与党から提案が)何もない」と述べ、審議拒否は与党の責任だと強調した。
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TPP法案の審議をめぐる政府・与党と民進党の対立点
民進党の立場
1.政府が黒塗りで開示した交渉に関する資料を批判
2.政治とカネの問題で辞任した甘利明・前TPP相の参考人招致を要求
3.TPP交渉に関する本を出版しようとした西川公也衆院TPP特別委員長(自民)の責任を追及
政府・与党の立場
1.交渉経緯を公表している国はない(安倍首相)
2.甘利氏は睡眠障害のため、応じられない(自民党幹部)
3.西川氏の進退問題に発展するような事態は避けねばならない(自民党幹部)
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承認案や関連法案には言及しない民進党が議論しようとしているのは、1.政府が黒塗りで開示した交渉に関する資料を批判 2.政治とカネの問題で辞任した甘利明・前TPP相の参考人招致を要求 3.TPP交渉に関する本を出版しようとした西川公也衆院TPP特別委員長(自民)の責任を追及で、繰り返しになりますが、内容への言及はありません。
まさか、資料が膨大で読み切って、内容の追及や対策や関連法案の提言が出来ないということはないと思いますが、それを疑いたくなるほどの内容への言及の無さです。政策がなく、政局へのパフォーマンス優先の党のDNA躍如といったところです。
そうした声が届いたのか、特別委員会を15日に再開し、20日に党首討論を行うことで合意したのだそうですが、民進党の動機は、衆院北海道5区補選の投開票を24日に控え、国会で政権を追及する方が得策だと判断したからだと。。どこまでも、政局優先で行動する政党なのですね。
TPP特別委、15日再開…自民・民進が合意(読売新聞) - goo ニュース
この姿勢が、自民党が劣勢の、衆院北海道5区補選に影響し、選挙区の方々が、民進党への評価を下されることを期待しますが、町村氏でも落選・復活当選のあった選挙区。北海道の農業や畜産業の展望への政策は、どちらの候補が示せるのか、どうなるのでしょう。
# 冒頭の画像は、衆議院TPP特別委員会で質問するパフォーマー(民進党 玉木議員)
この花の名前は、リュウノウギク
↓よろしかったら、お願いします。