遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

印露、戦闘機共同開発へ

2010-12-23 00:39:45 | ロシア全般
 英米仏中といった世界をリードする主要国のインド詣でが続く中、古くから支援を続けてきたロシアのメドベージェフ大統領も21日にニューデリーでシン首相と会談しました。
 原子炉2基の追加契約や、「第5世代」最新戦闘機の共同開発などで合意したとのことです。
 日米英仏が、中国一辺倒ではないとの牽制も含めインドに接近し、中国はそれに対抗しインドに接近するといった綱引きのなか、老舗の露も負けじと絆を深めようとしているのですね。
 
印露、戦闘機共同開発へ 首脳合意露製原発2基新設も (12/22 読売)

 
【ニューデリー=新居益】ロシアのメドベージェフ大統領は21日、インドを訪問し、ニューデリーでシン首相と会談した。両首脳は、第5世代戦闘機の共同開発や、ロシア製原発の2基新設などで合意した。英米仏中など各国が対印関係を強化する中、ロシアも急成長するインドがもたらす利益の確保、拡大を図っている。
 戦闘機は、両国企業が共同で研究・開発を行い、2020年までに生産を開始。インド空軍が約300億が(約2兆5000億円)で約300機を調達する見通しという。
 
ロシアは冷戦期以来、インドにとって最大の軍備供給国で、現在もインドの軍備の6~7割を露製が占める。会談後発表された共同声明では、「買い手ー売り手」の両国関係から、「共同研究・開発、生産・販売を含む関係」に転換
させることを確認した。技術移転を要求するインドへの配慮を示したものだ。
 原発では、ロシアが現在、原子炉2基の建設を進めているインド南部タミルナド州クダンクラムで、新たに2基を建設することで基本合意した。今年約45億ドルと見込まれる2国間貿易を2015年までに200億がに拡大することでも一致。またエネルギー需要が増加するインドが、ロシアでの石油・天然ガス田投資を進めることでも合意した。

 注目すべきなのは、かつてロシアがインドを支援する形での両国の交易関係だったものが、インドの隆盛で、対等な関係に変化してきていることでしょう。
 インドとしては、安全保障上もっとも対立するパキスタン、国境紛争を抱える中国への牽制を念頭にロシアとの交流(武器購入)を進めてきています。その切り口から観れば、現有設備のシェアもあり、軍備をロシアに偏る傾向は続けざるを得ないのでしょうね。
 
 太平洋とインド洋へ覇権の拡大を進める中国。
 日本と、インドが連携して中国の横暴をけん制せねばなりません。欧米各国ともども中国への投資をインドへ分散移転することで、中国の独り勝ち経済&その経済力での軍備拡大を、行き過ぎないようバランスさせることが可能となります。

 アジアの有望経済大国でもあり、親日と言われるインドとは、日本はもっともっと関係を深めるべきですね。
 終戦直後、インドだって混乱して貧しい中を、敗戦国日本の子供たちに像のインデラを贈ってくれたインド。アジアの中で信頼できる国のひとつだと思っています。
 
象のインディラ物語り





写真素材 PIXTA

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中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日―一極主義 vs 多極主義
ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)




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