遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

露の侵攻1年 日本人の意識変化は

2023-02-24 01:33:55 | 日本を護ろう
 ロシアによるウクライナ侵攻から1年になる。メディアでは国際関係や軍事の専門家たちが、今回の事件は、日本にも深く関係のある問題だと認識せよと警告している。先進7カ国(G7)の中で、今年議長国になっている日本が唯一、露に領土を不法占領されている国だから、というだけでなく、アジアでも同様の事態が生じないという保証はないからだと、青山学院・新潟県立大名誉教授の袴田茂樹氏。
 
 「日本が侵略されたら戦うか」との質問で、17年から20年の調査(World Values Survey HP)では、「戦う」と答えたのは、79ヵ国中、日本は最下位で13.2%。下から2番目のリトアニアでも32.8%で、日本の 2倍以上。
 露によるウクライナ侵攻後の日本での調査では、「戦う」と答えたのは28.2%(22年8月調査・MAMOR 22年12月号)なのだそうです。
 調査機関や対象が異なるとはいえ、2倍以上に増えているのは、ウクライナ人の驚くべき高い士気(8~9割以上の国民が、領土を失っての和平よりも「戦う」ことを選択)の影響であろうと、袴田名誉教授。
 自衛隊のある最高幹部も、ようやく日本国民の約3割が、「戦う」意思を示したと喜んでいた。国民意識の大きな変化に間違いはないと。
 
【正論】露の侵攻1年、日本人の意識変化 青山学院・新潟県立大名誉教授 袴田茂樹 - 産経ニュース 2023/2/23

■遠くの出来事ではない
 
ロシアによるウクライナ侵攻から1年になる。メディアでは国際関係や軍事の専門家たちが、今回の事件は遠い他所事(よそごと)ではなく、日本にも深く関係のある問題だと認識せよと警告している。先進7カ国(G7)の中で、今年議長国になっている日本が唯一、露に領土を不法占領されている国だから、というだけでなく、アジアでも同様の事態が生じないという保証はないからだ。日本人の「平和ボケ」とよく言われるが、最近私が最も関心を持っている問題は、ウクライナ侵攻後の1年で、日本人の安全保障意識とか国防意識がどれだけ変わったかである

 
昨年12月に政府が安保3文書を改定し、反撃能力を保有する方針を閣議決定したが、最も大きく変化したのは、日本は防衛力あるいは軍事力を強化すべきだと、日本国民の半数以上が考えるようになったことだろう。昨年11月末の日経新聞の世論調査では「相手のミサイル発射拠点などを叩(たた)く反撃能力を日本が保有することの是非」に対して、65%が賛成した。

 日本政府は昨年、「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」と言い換えた。
情報化時代の今日では、米国が露によるウクライナ攻撃を正確に予測したように、ミサイル等による攻撃開始前でも、その攻撃開始の動きを正確に捕捉できる場合があるからだ。しかし前者の表現は日本の国是の「専守防衛」に反するという誤解も招く。専守防衛という概念が今も成り立つのかという疑問もあるが。

■「反撃能力」への批判
 読売新聞と米ギャラップ社が共同で行った昨年11月の世論調査の結果では「日本の防衛力強化」に対して、日本国民の68%が賛成した(読売12月15日)。ただ、今年1月6日の朝日の世論調査では「敵基地攻撃能力」の賛否を問う調査結果として、賛成56%と報道している。
朝日は、前述の理由で政府が公式表現を「反撃能力」と言い換えたにも拘(かか)わらず、一貫して「敵基地攻撃能力」という言い方を変えていない毎日も昨年5月に「反撃能力」への言い換えを批判している。防衛、反撃のためにも、つまり専守防衛のためにも状況によっては敵基地を叩く必要が生まれるが、朝日の世論調査は、国是である専守防衛に「敵基地攻撃能力」は反するという、国民の批判的反応を期待しているのであろう

 
興味深いのは、この朝日の世論調査の結果でも(世代別の数字もある)、30歳未満の若者(18~29歳)は65%が「敵基地攻撃能力」に賛成している。最も賛成率が少ないのは、戦後の日教組的な「平和憲法教育」で育った70歳以上だが、それでも51%で過半数だ。

 横道にそれるが、
「クリミア併合」に対する日本の対露制裁参加へのプーチン大統領の批判の言葉から、彼の思考法の特徴を指摘しておきたい。2014年に露が「クリミア併合」の挙に出た後、日本もG7の一員として対露制裁に加わった。日本が対露制裁に加わったことに対してプーチン氏は怒り、「クリミアは何処(どこ)にある(Где Крым)?」と日本を批判した。

 
つまり日本から遠く離れているクリミア問題は、日本に何の関係があるのか、との批判だ。地理的な位置と関係なく、他国の侵略は国際法違反との発想が、あるいは領土を露に不法侵害されているという点で、日本とウクライナは同じ立場にあるという見地プーチン氏には希薄で、大国の特殊権益圏とか友好国、非友好国といった地政学的発想が、彼の国際感覚の中心になっていることが分かる

■戦わない人はどうする
 日本人の安全保障意識の変化に戻ろう。17年から20年の調査であるが(World Values Survey HP)
「もし戦争が起こったら国のために戦うか」との質問に、79カ国の国民(18歳以上の男女)が答えている「戦う」と答えたのは、日本は最低で13・2%だ。下から2番目のリトアニアでも32・8%で、日本の2倍以上である。「自国のために戦う意思」を問う別の調査では、日本は11%という数字もある。

 
露によるウクライナ侵攻後の日本での調査では、「日本が侵略されたら戦うか」との質問に「戦う」と答えたのは28・2%である(22年8月調査・MAMOR 22年12月号)。2倍以上に増えているのはウクライナ人の驚くべき高い士気(8~9割以上の国民が、領土を失っての和平よりも「戦う」ことを選択)の影響であろう。自衛隊のある最高幹部も、ようやく日本国民の約3割が、「戦う」意思を示したと喜んでいた。国民意識の大きな変化に間違いはない

 
問題は、この意識の変化後でも、今の日本国民を露のウクライナ侵攻前の79カ国の国際比較の中に置くと、国を守る意識は世界最低ということだ。では戦わない人はどうするのか。ある調査によると、「国外・国内避難」が約6割、「何もしない」が約4割だ。「平和ボケ」は変わらない。(はかまだ しげき)

 メディアでは国際関係や軍事の専門家たちが、今回の事件は遠い他所事(よそごと)ではなく、日本にも深く関係のある問題だと認識せよと警告している。先進7カ国(G7)の中で、今年議長国になっている日本が唯一、露に領土を不法占領されている国だから、というだけでなく、アジアでも同様の事態が生じないという保証はないからだと、袴田名誉教授。
 
 バイデン大統領のウクライナ訪問実現で、国のトップがウクライナを訪問していないのは、日本だけとなり、G7議長国の恒例の事前各国歴訪で欧州諸国やカナダ、米国を歴訪しながらもウクライナをスルーした岸田氏の外交センスの欠如が際立っていますね。

 日本人の「平和ボケ」とよく言われるが、最近私が最も関心を持っている問題は、ウクライナ侵攻後の1年で、日本人の安全保障意識とか国防意識がどれだけ変わったかだと、袴田名誉教授。

 昨年12月に政府が安保 3文書を改定し、反撃能力を保有する方針を閣議決定したが、最も大きく変化したのは、日本は防衛力あるいは軍事力を強化すべきだと、日本国民の半数以上が考えるようになったことだろうと。

 昨年11月末の日経新聞の世論調査では「相手のミサイル発射拠点などを叩(たた)く反撃能力を日本が保有することの是非」に対して、65%が賛成。
 
 日本政府は昨年、「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」と言い換えた。情報化時代の今日では、米国が露によるウクライナ攻撃を正確に予測したように、ミサイル等による攻撃開始前でも、その攻撃開始の動きを正確に捕捉できる場合があるからだと、袴田名誉教授。
 「敵基地攻撃能力」の「反撃能力」への表現変更に、「専守防衛」に反すると、朝日や毎日は異論を唱えているのだそうですね。
 にもかかわらず、朝日の世論調査の結果で、30歳未満の若者(18~29歳)は65%が「敵基地攻撃能力」に賛成している。最も賛成率が少ないのは、戦後の日教組的な「平和憲法教育」で育った70歳以上だが、それでも51%で過半数なのだそうです。

 日本人の安全保障意識の、ロシアのウクライナ侵攻に対するウクライナ国民の抵抗の強さを目の当たりにしての変化。
 問題は、この意識の変化後でも、今の日本国民を露のウクライナ侵攻前の79カ国の国際比較の中に置くと、国を守る意識は世界最低ということだと、袴田名誉教授。
 では戦わない人はどうするのか。ある調査によると、「国外・国内避難」が約 6割、「何もしない」が約 4割だ。「平和ボケ」は変わらないと!

 世界のトレンドとしては、徴兵制は廃止の方向。理由は、ハイテク化 & 無人化される今日では、素人は足手まといで、志願兵の鍛錬した能力が求められると見聞しますね。

 ロシアとウクライナの戦いでも、ドローン(無人機)の戦いが大きく威力を発揮していますね。とはいえ、地上戦ではまだまだ兵員も必要なのか、ロシアは徴兵や、ワグネルの様な傭兵を続けていますね。

 開戦 1年を迎え、また、諸国のウクライナへの戦車や軍備増強を控え、ロシアの攻勢が強まっている様子。
 支援疲れが見られる国もある様ですが、欧米主要国首脳ではウクライナ支援強化が再確認されています。
 G7議長国の役割は大きいのですが、外交音痴の岸田氏では、不安がぬぐえません。
 対露制裁包囲で、サハリン1, 2から、英米が撤退したのに、非友好国指定されている岸田政権と日本の財界首脳は、しがみつく逆行!
 制裁包囲網破り、欧州歴訪しながら、重要課題のウクライナはスルー。それで、議長国として信頼される仕切りが出来るのでしょうか?



 # 冒頭の画像は、ドネツク州バフムトの通りを歩くウクライナ兵




  白梅

 
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