毎日がしあわせ日和

ほんとうの自分に戻れば戻るほど 毎日がしあわせ日和

うーむ。。。。。。(-_-; )

2016年03月05日 10時03分58秒 | ふと思うこと


きのうは、実家から徒歩15分ほどのところにあるスーパーの リニューアル開店日。

買い物は あまりしょっちゅう行かなくていいよう 1週間~10日分ほどまとめ買いが基本なので、いつもなら車で行きますが、きのうは 駐車場も道路も大混雑が予想されたので、父の自転車を借りて行ってきました♪

この選択大正解、どんなところでもすいすい通れる自転車の軽快さ ・ ありがたさをなつかしく思い出しましたよ (^^)

考えたら、前にここで暮らしていたときは、自転車か電車で十分用が足りていたんだものね。




ところで、このスーパーの改装休業は、この町の抱えるちょっとした問題を 浮上させました。

すぐ近くに 代わりに行けるようなお店が見当たらず、徒歩か自転車しか交通手段のないお年寄りなどが “買い物難民” になると 声が上がったのです。

役場や町議さんたちが相談を受け、移動販売車の検討などがなされたようですが、短期間なのが災いしてか 採算が取れないということで 実現しなかったようです。




移動販売車?

ちょっとびっくりでした。

南紀のわが町では、移動販売車が 大音量でそれぞれのテーマミュージックなど流しながらやってくるのは、毎度おなじみの光景。

町内で数軒、いや 数台あるこのお店、それぞれのナワバリ受け持ち地区も きちんと決まっていて、お年寄りも 家からほんのちょっと出るだけで、なじみのおじさんと世間話に興じながら ゆっくり品定めし、楽しく買い物ができるシステムが、日常に がっちり組み込まれています。

もちろん 積み込める量には限度がありますから、品数もそう多くはないし お値段も高めですが、いったんそういうものと納得してしまえば それはそれで受け入れてやっていけるもの。

私も まだ車も免許もなかった湯の峰時代には、日常の買い物は 寮で一緒だった友人に連れて行ってもらっていましたが、仕事前に ちょこっとおやつのパンなど買いに行っては、おじさんとおしゃべりしたりしたものです。




そればかりでなく、小さな町のこととて 町中が親戚で友だちみたいなところがありますから、自力で用足しに動けない人が 遠慮なくまわりを頼れる空氣というのが、自然に出来上がっています。

まあこれは、引き受ける側には 時として負担が大きくなりすぎるという問題もあるようですが、その辺は持ちつ持たれつということなのか みなさんおおむね おおらかに構えているようにお見受けします。




あんな小さな山里で 立派に機能しているそんなシステムが、この 人口も一桁多く いかにも便利そうな町では 成り立たないとは。

今回はたまたま期間限定でしたから、みなさんどうにかしのいだようですが、万が一このスーパーの経営が立ち行かなくなったりしたら、大問題勃発です。




さらに問題は、買い物だけではありません。

こんなにぎやかそうな町でも、いまや 高齢化と空き家問題が 少しずつ忍び寄ってきているのです。

実家は80過ぎの父のひとり暮らし、ご近所もおおよそ似たり寄ったりで、私たちが移り住んだころはおおぜいいた子どもたちも、今はほとんど見かけなくなりました。

子ども世代は成長して次々巣立っていき、残った親世代の高齢化が進んで、やがて 櫛の歯が欠けるように 人数が減ってゆく。

すでに この地区でも、母の旅立ちを皮切りに、お向かいのご主人、お隣の奥さんと、一年ほどの間に 三人もいなくなってしまいました。

さらに年月が過ぎれば、いずれは 人の住まない家が じわりじわりと増えてゆくことになるのですね。

実際 町内を散歩していても、「売り家」 の札が立てられた まだ比較的新しそうな家が 何軒も目につくこと。

昔は畑地だったところが、大阪までの通勤に適したエリアということで 開発が進み、家がどっと増えた時期がありましたが、今 目立つのは、ハイツやマンションなどの集合住宅と 駐車場と 高齢者の介護施設。

一時は 人口の流入もすごかったようだけれど、今はどうなんでしょう。



高齢化や過疎化、利便性や空き家問題など、わが山里のような いわゆる 「田舎」 の問題だとばかり思い込んでいましたが、いまや街中でも無縁の話ではなく、むしろそういった事態に不慣れな分 こちらのほうが 問題が大きくなりそうにも思えます。




うららかな春の日ざしの下、久々のサイクリングを楽しみながら到着したスーパーで、復活開店を満を持して待ちうけていたとおぼしき おおぜいの高齢の方々の姿を目にして、帰り道は いろいろと考えさせられることになりました。

せっかく持っていったカメラですが、きのう撮ったのは この雲だけ。




青空にふぅわり浮かんだ なんともやわらかそうな雲のようすが あまりに魅力的で、歩道橋の上まで自転車を引っ張って えっちらおっちら上って撮った一枚。

この空のように、この町の暮らしも いつまでも穏やかで平和であってほしいものです。