★★★☆ 2018年/イタリア・アメリカ 監督/ルカ・グァダニーノ
前衛舞踏とかバーダーマインホフとか自分の嗜好にドンピシャだったのでそれなりに楽しめた。薄暗いどんよりとしたベルリンの空、薄気味悪い舞踏団のオバさんたちなど、不穏感も十分。なんだけども。このエキセントリックな映像美がどうもデビッドリンチと重なる。特にTPリターンズ。赤いイメージで怖いオバハン出てきたらリンチだもん。悪夢のシーンはリングっぽいし。オリジナリティのあるホラー表現の難しさをすごく感じた。あと、ドイツ左翼とか、ティルダが三役やってるとか、いろんな意味をつめ込め過ぎで物語を咀嚼するのが実に難しい。映画の内容より、よくこんな複雑な企画の映画が通ったなとそっちに感心。