Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

ザ・ライト エクソシストの真実

2013-09-04 | 外国映画(さ行)
★★☆ 2011年/アメリカ 監督/ミカエル・ハフストローム
(DVDにて鑑賞)

「キリスト教に懐疑的な人間にはつらい」

優秀な神学生である主人公が悪魔の存在に懐疑的である。
という設定だけで、キリスト教を信じる方にはいくばくかの物語に対する思い入れが発生するのだろうが
(そんな馬鹿な!と思うか、昨今はそうだろうと諦めるか、思いはそれぞれだろうが)
日本人の私など、その設定で何かが心に芽生えると言うこともなんもない。
じゃあ、後は何で引っ張るかというと、悪魔の出現が気持ち悪いとか、
アンソニー・ホプキンスの怪演を期待するとか、そういうことしかないんだな。

「オーメン」が息子殺しという宗教を超えたテーマを示してくれたようなものは本作には全然なく。
久しぶりに怖い映画でも見ようかくらいの気持ちには応えてくれる。まあそんな作品です。

大奥~永遠~

2013-09-03 | 日本映画(あ行)
★★★ 2012年/日本 監督/金子文紀
(DVDにて鑑賞)

「今見るとなれそめ映画」

漫画ファンからしますと、前作が失敗だった失望感をすでに味わっているので
まあ、こんなもんかと受け止められる範疇でした。
主演2人が結婚したので後から見ると完全に「なれそめ映画」の感覚。

漫画では綱吉編のくだりは、吉宗からいったん時代がさかのぼっているので、
結構人間関係がややこしかったりして、何度も読み直したりしました。
そのあたりのパワーバランスの見せ方は比較的わかりやすく描かれていたなあと思います。
この人はどっちの権力側?という基本的な部分はおそらく漫画を読んでいない人も混乱しなかったのではないかと。

それにしても、色に走った中年女、綱吉の業を表現するには菅野美穂では役不足ですね。
原作でも非常に複雑な心理状態が描かれているので、もともと難しい役どころです。
まともに描いたらビッグバジェットの映画にふさわしい作りには到底ならない。
やはりこの原作は映画向きではないということを痛感します。
設定がセンセーショナルなだけに映像化に走りたい気持ちはわかるけど、
男女逆転から生み出される男の心情、女の心情は実に複雑で、
裏の裏を読み解くような、「間」を必要とする作品で、
こういう体裁の映画ではとても無理だと思います。


クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち

2013-09-02 | 外国映画(か行)
★★★★ 2011年/フランス・アメリカ 監督/フレデリック・ワイズマン
(wowowにて鑑賞)

「フランス人には叶わない。敗北感」


こんなに美しい裸の女性たちを見られるだけで満足です。
特におっぱいの小ぶり具合が最高。
世界最高のストリップショーと胸を張って言えるだけのものはあります。
ダンスはもとより衣装、演出、照明。これらの全ての発想に脱帽。
どれもこれも絶対日本人には出てこないアイデアばかり。フランス人て、すげえなあ。
変な話ですが、デザイナーとしての刺激を受けました。
こういう見せ方があるのかと目から鱗。
惜しむらくは、尺が長い。
演出家の延々続く「いかに私はいいものを作りたいか」というご託や
練習風景をもう少し削ってコンパクトに作ればもっと良かったなあ。

ドライブ

2013-09-01 | 外国映画(た行)
★★★★☆ 2011年/アメリカ 監督/ニコラス・ウィンディング・レフン
(DVDにて鑑賞)

「ライアンカッコ良すぎ」


こりゃあ溜まりません。ほとんど、任侠映画です。
日本人は好きでしょう、こういう寡黙な、かつ笑顔の素敵なオトコ。
「ラブアゲイン」でもちょっとやられたのですが、本作で完全にハートをぶち抜かれました。
ライアン・ゴズリング!かっちょええ~~~。演出も静かでいいです。
爪楊枝と革の手袋という、合ってるんだか、合ってないんだか、よくわかんない出で立ちだが、
カッコイイからどうでもいいや(笑)。
車の話なんだから当たり前なんだけど、ドライブする疾走感がガッツンガッツン伝わってくるのもいい。
「静」と「動」のバランスがすばらしい映画ですね。
で、またおまえか!キャリー・マリガン。いつもおいしい役どころだよなあ。