春のある日、両手に抱えきれないほどのお花を持ったTさんがお墓の方へ降りて行かはりました。
コデマリ、イリス、ベニシダ等々散歩道には地域ごとにお墓があります。
その日はご家族どなたかの月命日ででもあったのでしょうか、いえいえそうでもなかったようです。
「畑にいっぱい咲いてたのでお墓にと思って」と・・・・
そのTさんのお姑さんが亡くなられ、私はお葬式に行けなかったので、お家までお線香の一本でも・・・と、お参りさせてもらいました。
95歳で大往生、オメデタイことやと思います。
ほんの2ケ月前に桜の下で写されたというお写真はとてもほんわかとお優しいお顔です。
周りにはお花がたくさんたくさん、その中でもTさん手作りのお花畑のお花は優しく見えました。
今日日、お家で介護されるのは並大抵のものじゃなかったと思います。
Tさんのお話を伺って、お姑さんはホンマにお幸せやったんやなぁ・・・と思いました。
ワタシんちから歩いてほんの2~3分のとこなのに、普段はなかなかジックリお話しする機会がありませんでした。
お姑さんが亡くなられたときのお話を聞いていると、主人が亡くなった時とダブったりもしました。
ふと、西国33ケ所霊場めぐりの掛け軸が目にとまり「あれは?」
「おじいさんと、おばあさんと二人でお参りしはったんやわ、私はまだ途中なんやけども」
「これから、ご主人さんとお二人でゆっくりお参りしはったらよろしいよね」
「そうさしてもらおかな、と思てます」
もう一度、ご仏前にごあいさつさせてもらって、Tさんちを後にしました。
【おまけ】
私はこの西国33ケ所霊場めぐりの一回目はほとんど主人の運転でお参りしましたので、主人のお棺の中に納経帳は納めました。
今はなんとなく2回目3回目とチャレンジしてます。
1冊の納経帳に重ね判(一回目は墨書での記入し朱印を受けるが、二回目以降は朱印のみを受ける、 一度納経朱印を受けた納経帳に、2回目以後の巡礼でも重ねて朱印をうけること)を頂くようにしてます。
掛け軸にすれば良かったかな?と何度か思いましたが、費用が高くつく、それだけの安易な理由で納経帳のみになってます。