【わんちゃんの独り言】

毎日の生活の中で見たこと、聞いたこと、感じたこと、思いついたこと等々書き留めています
(コメント大歓迎デス・・・・・)

石仏探訪:加茂町当尾(とうの) 2020-2-23

2020-03-02 | デジカメ紀行
当尾(とうの)石仏 石仏に会いに行こう

藪の中三尊磨崖仏


東小(ひがしお)集落中程の藪中にあります。

隋願寺の塔頭があった場所と言われています。
像高 右から 111cm 153cm 91cm。
藪の中の岩に舟形の光背を彫りくぼめ、正面に地蔵と十一面観音、向かって左に阿弥陀を配する非常に珍しい配置の石仏です。作者は橘派の橘安縄、当尾の石仏中最古の1262年彫刻とあります。

カラスの壺二尊(阿弥陀地蔵磨崖仏)【康永2(1343)】



道が交差する分岐点で「からすのつぼ」と呼ばれている場所。角石のコーナーに彫られたお地蔵さんと阿弥陀さん。一つの岩に阿弥陀如来坐像(像高:60cm)と、面を変えて地蔵菩薩立像(像高:85cm)が彫られています。阿弥陀仏の横の線彫り灯篭は火袋を彫り込み、そこへ燈明が供えられます。

唐臼の壺


建物の礎石みたいな四角い石に杭でも立てるために穿ったような10センチほどの穴がある石造物です。シーソーみたいな機構の杵を足で踏んで落として脱穀に使う唐臼(からうす)というものに似ているから(穴が小さいようだけど)、そう呼ばれているんだそうです。

わらい仏(岩船阿弥陀三尊磨崖仏)【永仁7(1299)】府指定有形文化財


当尾の代表的な石仏の一つです。蓮台を持つ観音菩薩と合掌する勢至菩薩を従えた阿弥陀仏です。永仁7年(1299年)の銘文があり、上部の屋根石が廂(ひさし)となっているので、風蝕の影響も少なく保存状況は良好です。特に夕陽の中にたたずむ、やさしい微笑みをたたえた姿は微笑ましいものがあります。
伊末行(作)中尊像高79cm

すぐ隣にはタケノコのように土に埋もれた「ねむり仏」もあります。



ミロクの辻(弥勒仏線彫磨崖仏)
像高:170cm【文永11(1274)】府指定有形文化財



昔から大道が交わる道の辻で、旅人が健脚を祈ったところと言われています。
山際の巨岩に仏さまが線彫りされています。これは笠置寺本尊の弥勒磨崖仏(現在は消失し光背が残るのみ)をかなり忠実に模写したもので伊末行:いぎょうまつの作です。

三体地蔵磨崖仏【鎌倉末期】


ミクロの辻から岩船寺への旧道の途中、見上げる様な所にかわいい三体のお地蔵さんが彫られています。
旧道沿いの岩肌に長方形の龕(こん、かん、がん、ずし)を彫りくぼめ、三体の地蔵菩薩が厚肉彫りされています。三体とも左手に宝珠、右手に錫杖(しゃくじょう)を持っています。過去、現在、未来をそれぞれ割り当てたもので、六地蔵信仰以前の地蔵信仰の一形態といわれています。