清盛や 音戸のつつじと 軍港と
能美島には、安徳天皇が壇之浦に向かう際に立ち寄った大君という地名がある。
日没を遅らせてまで、切り開いた音戸の瀬戸には、清盛塚がある。
ループ式の初代音戸大橋を渡ると、そこはつつじの花盛り。
警固屋を過ぎて、呉港まで、自衛艦や潜水艦が浮かんでいた。
近くに、「平和を守る職業」という立て看板があった。
雨に煙る旧呉軍港。
伝家の宝刀を抜くことをよしとしない事が、平和を守る極意のようである。
恥の文化と罪の文化。
日本人気質の伝家の宝刀、今や菊よりも躑躅(つつじ)と刀かもしれない。