本年度アカデミー作品賞受賞映画のコーダ、やっと福井で先週から上映開始。
早速、観て参りました。
ここ10年の観た映画の中でも、とても清々しい感動作品でした。
海沿いの小さな町に暮らす漁師一家、聴覚障がいの父母、兄を持つ家族の中で、一人健聴者である10代の娘の家族愛。
そして、一人歌うことへの夢。
聞こえない耳に届ける、あいのうた。
まさしく、タイトル通りの素晴らしい映画でした。
手話が、台詞となるのも違和感がありません。
音が聞こえないという世界、発声がおかしいという世間体とのコミュニケーション、それに繋がる差別的な意識というのは存在します。
でも、勇気を出して乗り越えないとね、それを教えてくれるお薦めの映画です。
ところで、アメリカ英語の手話は凄いなぁ❗
(35年昔、英語の視覚言語(手話)を少し学びました。)
アルファベット数は26文字、だから本当は手指10本で全部の単語を表す事ができるのです。
手話も、言語同様に各国、各文化圏によって異なります。
にも関わらず、あの素早いアメリカ手話は、世界共通化の可能性があるのかも?
35年前当時のイギリス手話では、日本人、中国人を意味する手話は1つのみ、両手で目のこめかみを上に持ち上げる吊り目にするジェスチャーでした。
今は、国際試合でそんなことをされたら侮辱、差別表現として大問題となります。
以前職場で、目の不自由なリハビリ担当の方に、何を基準に相手の人間性を判断しているのかと訊くと、声の音色、優しさ、穏やかさだと答えていました。
言葉という音声言語の怒声、奇声という表現は、不気味かもしれません。
その一方、視覚言語という手話という手段でコミュニケーションを図る聴覚障がい者の方は、人間の表情表現をつぶさに判断できるのでしょう。
4年前の夏、真夜中に御殿場から富士山登山を目指していた少女(聴覚障がい者)ばかりのグループと途中まで同じペースで進んだ思い出があります。
夜が明ける前、ペースダウンした僕に、別れ際に声掛けのない笑顔だけのエール❗ 今日観た映画のコーダに繋がりました。
話は飛びますが、幸運の指クロスと古武道の指の開き、似ています。