■恋は気分 c/w 私の負けよ / ボピーズ (東芝)
最近の集団アイドルは完全に学芸会モード!?
と思っているのは、ほとんど中年者の証かもしれませんが、それもいうのも我々は昭和の素晴らしきガールグループにどっさり接して来られた幸せがあるからでしょう。
そのひとつ、昭和49(1974)年に公式デビュー(?)したポピーズは、アイドルというジャンルでは些か熟していますが、ジュン、ボクちゃん、ミッキー、モンロー、イブ、ラークという愛称=芸名のメンバー6名は何れもダンサーとして、あるいはバックコーラスのシンガーとして、そのキャリアを積み重ねていただけあって、芸能センスを含めた実力は素晴らしいものがありました。
本日掲載したのは、その彼女達が同年に出した2ndシングルなんですが、まずはジャケ写からして全開のクロウトっぽさが、たまらないでしょう~♪
そして作詞:なかにし礼&作編曲:井上忠夫が提供したアップテンポのA面曲「恋は気分」が期待を裏切らないロケンロール歌謡の決定版で、一気呵成の疾走感は最高ですよ♪♪~♪
もちろんキメになっているフェロモンたっぷりの台詞系ブレイクは、聴いてのお楽しみ♪♪~♪
しかしそれ以上に素晴らしいのは、曲展開の中でリードとコーラスのパートが交錯したり、意図的に蠱惑的なリードの節回しに、あえてクールに意地悪なサイドボーカルを配した感も強いアレンジの妙を完全に演じきったポピーズの力量は、流石の一言!
幸運にも若き日のサイケおやじが見ることが出来た当時の彼女達のライブステージでは、メンバーの息の合ったアクションと歌のコラボレーションというか、縦&横一列や左右前後に入れ替わる振付がなんとも魅力的で、そこには手足の指先までナチュラルに気持ちの入った仕草がありましたから、それが「大人の色気」を増幅させていた真実にハッとさせられた記憶は今も鮮明です。
ちなみにジャケ写からも皆様ご推察のとおり、ポピーズは決して強烈な露出系の衣装は着用していませんでしたが、特にパンツ見せなんかしなくとも、立振る舞いそのものに華がありましたからねぇ~~♪
そうした「芸」がなければ、芸能界ではやっていけなかったのが、昭和の当たり前な厳しさだったんじゃ~ないでしょうか。
そりゃ~、現代の集団アイドル達だって、きっちり仕込まれている事はわかっています。
ただ、それでもフロントやセンターのやっている事をその他のメンバーが真似ているとしか思えない、その責任の曖昧さが、サイケおやじには面白くないんですよ……。
その意味として、個人的にはAKBより、モモイロを高く(?)評価しています。
閑話休題。
さて、一方のB面曲「私の負けよ」が、これまた同じソングライターコンビによる、程好くニューソウル味が入ったロッキンソウルな仕上がりはニクイほど素敵ですよ♪♪~♪
もしかしたら、今なら、こっちがウケるかもしれません。
ということで、考えてみたら前述のAKBだって、時が流れた何時の日か、あれは良かったねぇ~、と蘇る勤労意欲みたいに語れる事があるに相違ないわけで、結局は自らの感性の若さをずぅ~っと楽しんでいたいという、聊かの往生際の悪さが……。
そんなこんなを自分に言い聞かせながら、それでも過ぎ去った昔は美しい!?
サイケおやじの心の拠り所は、結局常に同じというわけです。