■離さないで c/w ハートでキッス / Connie Francis (MGM)
コニー・フランシスは説明不要、1950年代後半からのアメリカンポップスを代表する女性シンガーであり、幾多放ったヒット曲の数々は我が国でも日本語歌詞に変換(?)された和製洋楽の元ネタ歌手として、例えば中尾ミエ、弘田三枝子、伊東ゆかり、森山加代子、青山ミチ等々がスタアとして認められたのも、全く彼女の存在抜きには語れないでしょう。
しかも驚くべきは、そのコニー・フランシス本人が堂々の持ちネタ日本語バージョンのレコードを制作発売していた事ですっ!
本日掲載のシングル盤も、まさにそのひとつとして広く当時の日本に流布した人気作でしょう。
特にA面収録の「離さないで / Don't Ever Leave Me」は1964年末から翌年にかけてのヒット曲として、彼女にとっては全盛後期の名作であり、時代の流行を強く意識したと思わずにはいられないガールグループ系ポップス調の仕上がりが素敵なオリジナルバージョンの味わいは、お馴染みの漣健児が訳して附した日本語バージョンでも損なわれていません。
というか、これの作曲&プロデュースを担当したジェフ・バリー&エリー・グリーンウィッチの意図を充分に把握解釈したコニー・フランシスの幾分クールな節回しが、日本語バージョンでも楽しめるんですから、彼女の才能は凄いと思いますねぇ~~♪
しかし、その意味では、もっと有名であろうB面収録「ハートでキッス / Looking For Love」が尚更にソウルフルな曲調であるがゆえのカタコト感にも、なかなか心が惹かれてしまいますよ♪♪~♪
ちなみにコニー・フランシスと言えば、世界各国でご当地バージョンを出していた事から、案外とコレクター泣かせの大物シンガーではありますが、流石は人気の高い彼女の音源が復刻される場合、常にそれらがそれなりに纏められるのは慣例以上の尊崇の念なのでしょう。
もちろん、そういうふうに思えば、軽んじる事は禁物です。
そしてあくまでもサイケおやじの独断と偏見ではありますが、案外と日本語のロックのルーツに関わる事情として、コニー・フランシス自らが歌う日本語バージョンは侮れない気がしています。
つまり、それほどロックの本質が彼女のパフォーマンスから発散されているんですよっ!
ということで、最近のサイケおやじは皆様からのコメントにお返事も書けず、ご厚情に甘えるばかりの生活態度、情けないかぎりと反省しております。
その根底にあるのは、公私ともに煩雑な心身不安定であり、追い込まれている感じが……。
どうか、これからも長い目で、拙ブログとおつきあい願えれば、幸いでございます。