■愛してモナムール / 岩崎良美 (キャニオン)
何の恨みもありませんが、ど~もフランス人が苦手なサイケおやじです。
それは自分がフランス語がほとんど分からないという事もありますが、何というか人間としてのノリが異なっている様な気分なんですよ。
また、フランスという国へも、飛行機の乗り継ぎで空港に滞在(?)した事が2回ほどあるだけですし、美味しいという定評があるフランス料理にしても、個人的にはそれほど堪能させられた事が無いもんですから、フランス映画とか、ファッションセンスとか、アルセーヌ・ルパンの物語とか、フレンチジャズ&ポップスぐらいしか馴染が薄いというのでは、国民性を直感的にも理解し難いわけでして……。
と書いたのも、実は現在、フランス人との仕事が進行中なんですが、そんな心持が昔っからあるもんですから、組織の意向とは別に、サイケおやじの腰は引け気味です。
う~ん、でも、虚心坦懐に進めていく事が大切なんでしょうねぇ、とにかくも。
それはフランスやパリが、やっぱり世界中の人々から憧れの地とされる事にも所以の証明というか、例えばそれを歌い込んだ楽曲だけでも、夥しく作られてきましたからねぇ~~~。
岩崎良美が昭和57(1982)年に出した本日掲載のシングル盤A面曲「愛してモナムール」も、そのひとつとして、これがなかなかにオシャレなアイドル歌謡になっています。
なにしろ歌詞の中には「オペラ座」「ボンジュール」「モナムール」等々、我々日本人にもそれなりに知られているフランスの言葉が用いられていますし、どうやらパリを舞台にした恋愛賛歌に附されたメロディの柔らかな高揚感は流石、作詞:安井かずみ&作曲:加藤和彦の手際の素晴らしさ♪♪~♪
加えて岩崎良美の素直な歌唱力を存分に引き出した清水信之のアレンジも秀逸だと思います。
あぁ~、このライトタッチのリズムにジャストミートの節回しは、ほとんど当時流行のニューミュージックに限りなく近い仕上がりでしょう。
そして、だからこそ、アイドル歌謡としては浮いてしまったというか、オシャレ過ぎてローティーンのファンには親近感が薄くなってしまったのでしょうか、完成度とは裏腹に、それほどヒットしていたという記憶がサイケおやじにはありません。
う~ん、そのあたりも「フランス」という印象の功罪と書けば、それはサイケおやじの思い込みであり、ふっと当時を思い出せば、フランスの印象やフランス語の響きを用いた歌謡曲やニューミュージックが次々と世に出ていたわけで、例えばアン・ルイスの「ラ・セゾン」とか、松原みきの「倖せにボンソワール」等々、これが如何にも1980年代的でありましたし、そ~云えばもっと以前には辺見マリが「ダニエル・モナムール」という名曲を大ヒットさせていましたですねぇ~~♪
うむ、やっぱりフランスは侮れないなぁ~~、と独り納得するしかないような……。
ということで、今夜もフランス人と諸々の話の予定ではありますが、あんまりビジネスライクにしたくないのは相手方も同じみたいですし、ここでこ~して泣言を連ねた見苦しさを境に繰り言は止めにします。
失礼致しました。