OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

彼女に人生を見つめられ

2022-01-26 19:27:46 | 歌謡曲

ひとの一生かくれんぼ / 日吉ミミ (ビクター)

昭和45(1970)年に放ったメガヒット「男と女のお話」が、あまりにも有名過ぎるもんですから、他にも幾多残された日吉ミミの名曲名唱が忘れられがちなのは、残念でなりません。

例えば昭和47(1972)年2月に出した本日掲載のシングル盤A面曲「ひとの一生かくれんぼ」も、その隠れ傑作として、彼女のファンには認知されていながら、今となっては八代亜紀のカバーバージョンばかりが知られているのは、これ如何に!?

それは作詞:寺山修司&作曲:田中未知が書いた、やるせない人生の哀歌であり、せつなさと絶望と諦観が入り混じった歌謡世界を日吉ミミが、あの独特のエグ味が強い声質で節回せば、聴いている我々もズブズブに引き込まれてしまう、その裏街道の生き様に自らを重ね合わせざるを得ないほどでしょう。

ですから、ここでのイントロのギターソロが流れて来た瞬間にゾクリとさせられる焦燥感には、何時も完全降伏させられ、いよいよ歌い出される主題のハードボイルドなフィーリングには、昭和歌謡曲ならではの魅力があるんですねぇ~~♪

ちなみにバンドであれ、歌伴であれ、楽器をやっていて特に気持ちがイイのは、その楽曲のイントロでリードを弾く事かと、サイケおやじは思っていますので、この「ひとの一生かくれんぼ」のギターによるイントロメロディをコピーした事も告白せねばなりません (^^;

実際、このフレーズとコード進行の流れは、ひとつのスケールとして出来上がっていますので、ツボさえ押さえられれば、どこまでも長~く引き延ばして弾けますし、例えば「網走番外地」のテーマ曲にも応用出来る事は、言わずもがなでしょうか (^^;

閑話休題。

そして、この歌にして、このジャケ写デザインの強引さも強烈で、完全に昭和40年代のメイクが確認出来る彼女の大アップポートレートは、永久の不滅を強く印象づけるものと思うばかりです。

正直、日吉ミミの楽曲&歌唱は、アルバム1枚を通して聴くのが苦しくなるほどのアクの強さが賛否両論であるだけに、こ~したシングル盤中心の聴き方がオススメなのかもしれませんねぇ~~、サイケおやじは、その方が好きですが、だからこそ、コンプリートでアナログ盤シングルを蒐集したいと決意している次第です (^^;

ということで、人生は常に他人の思惑や運命の機微に翻弄される自分があってこそ、確認(?)出来るものじゃ~ないでしょうか。

う~ん、この歌を聴きながら、日吉ミミに見つめられていると、そんなふうに思うのが自然なんでしょうか……。

答えは、如何に (^^;

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする