OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

アメイジング森朋子

2022-10-19 17:18:14 | 歌謡曲

バラ色の童話 c/w ヘイ・マイ・ベイビー / 森朋子 (キングレコード)

テレビの黄金時代であった昭和40年代に爆発的な人気を集めていた番組の中でも、「ちびっこのどじまん(フジテレビ)」は今日でも活躍している大勢の有名歌手や芸能人を輩出したんですが、昭和44(1969)年にデビューした森朋子は、各週のチャンピオンを集めた「日本一大会」でも勝ち抜いた、その歌唱力は本当に素晴らしいという証明物件が、本日掲載のシングル盤です。

とにかく作詞:植田俤子&作曲:藤家虹二が彼女に与えたのは、曲タイトルどおりのメルヘンチックなGS歌謡というのは、時代性からして大正解とはいえ、それを抜群の歌唱力で節回してしまう森朋子は当時、中学生だったんですから、クリビツテンギョ~~~!!?!

ミディアムテンポの哀愁メロディを尚更に魅力的に彩る小谷充のアレンジにも臆する事無く、ソフトなアルトボイスで伸びやかに歌う森朋子はアメイジング!

としか思えないのが、サイケおやじの偽りの無い気持ちですよ、当時も今も (^^♪

ちなみに作曲を担当した藤家虹二はベニー・グッドマン直系のスタイルを得意とするクラリネット奏者として、我が国のジャズ界に大きな足跡を残した名手ですが、同時に歌謡曲や映画&テレビドラマの劇伴サントラ制作の他に、例えば前述「ちびっこのどじまん(フジテレビ)」の審査員も務めていましたから、そこでチャンピオンとなった森朋子が愛弟子だったと云われているのも納得です。

そして、彼女の洋楽フィーリングを絶対的に活かすべく提供したのが、自ら作詞作曲したロッキンソウルなB面曲「ヘイ・マイ・ベイビー」だとしたら、ミディアムアップで堂々と歌いまくる森朋子のナチュラルな歌心は最高の極みであり、その弘田三枝子や中村晃子にも似て非なる個性は、こ~ゆ~曲調でこそ発揮されるんですよねぇ~~~ (^^♪

イイ感じのジャズロックな演奏パートとの相性も素晴らしいと思います (^^♪

しかし……、これは決してヒット盤にはならず、むしろ森朋子と云えば、このシングル盤発売前の昭和42(1967)年からフジテレビで放映されていた怪獣特撮番組「怪獣王子」の挿入歌「怪獣音頭」が有名過ぎると言うのは贔屓の引き倒しではなく、これまたロッキンソウルな味わいを隠そうともしない音頭節に仕上がっていたんですから、気になる皆様は、掲載のシングル盤両面2曲共々、お楽しみくださいませ (^^)

最後になりましたが、森朋子は大きなブレイクも無いままにフェードアウトしてしまった印象ですが、それは正直、ルックスに好き嫌いがあった所為があろうとも、とても悔しい気持ちがサイケおやじには残っています。

そして、世に出た音源の全てが、今こそ真っ当に評価・復刻されん事を祈念するばかりでございます。

コメント (2)
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