OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

友という絆の確信

2011-06-05 16:07:35 | Rolling Stones

友を待つ / The Rolling Stones (Rolling Stones / 東芝)

ますます脱力させられる永田町のゴタゴタも、元はと言えばお互いの信頼関係が失われたことにあるのは明白でしょう。

もちろん結党から政権を担当するまでの経緯には、寄り合い所帯という「お家の事情」がありますから、外側からは口出し出来無い葛藤やジレンマが、ありきたりの人間関係となって表出しているのかもしれません。

そして、そんなあれこれは、苦楽を共にしてきた盟友であればこそ、複雑な愛憎が尚更に入り混じる結果として、周囲を呆れさせる混迷に……。

これを誰が笑うことが出来ましょうか?

似たような状況は、自分の身にも確かに覚えがありますし、これからだって明日は我が身という思いを禁じ得ません。

しかし、だからといって、相手をペテン師と周囲に言い放ったり、あるいは裏取引の暴露から厚顔無恥の居直りまで演じてしまったら、誰も同情はしないし、バカ扱いは必至というのが、この世の理なのも、また事実!

そこで本日も、思わず口ずさんだのが、この「友を待つ / Waiting On A Friend」でした。ご存じ、ストーンズが1981年9月に出した畢生の傑作アルバム「刺青の男」に収録され、後にシングルとしても大ヒットした素敵な歌謡パラード♪♪~♪

ギターやパーカッションが不思議なラテンの香りを心地良く演出し、また美しいピアノやファルセットのコーラス、さらにはソニー・ロリンズによるテナーサックのアドリブは名演といって過言ではない存在感を聞かせてくれますが、やはりミックとキースの人間関係が滲み出た歌詞も深いところでしょう。

実は当時のグループ内は、既に良く知られているように決して良好ではなく、ミックとキースの確執や自分勝手なビルにマイペースなチャーリーという傍らには、ロニーがオロオロするばかりだったとか!?

まあ、このあたりは数え切れない修羅場を経験してきたストーンズのオリジナルメンバーであればこそ、本当は「分かっている」状況なんでしょうが、外様のロニーには入って行けない部分があったのでしょう。

ただし、そこにはイアン・スチュアートというストーンズ生え抜きのサブメンバーが絶妙のクッション役を果たしていたようですし、土壇場ではきっちり仕事をやってしまうのが、ストーンズという世界一のR&Rバンドです。

この「友を待つ」にしても、実際には1972年末頃にレコーディングされていたマテリアルを引っ張り出して再加工するという、ストーンズの得意技で完成されたと言われていますし、特筆すべきは英文法的に、あえて「Waiting On」とした言葉の使い方に意図的な絆の強調が表れているというのは、今や定説になっています。

ちなみにサイケおやじが、既に前述のLPを持っていながら、何故に掲載のシングルをゲットしたかと言えば、それはご推察のとおり、この日本盤に収録されているのはイントロを一部カットし、フェードアウトも相当に早いという編集バージョンですからねぇ~~♪ 全く油断出来ませんよ、ストーンズのやる事はっ!

おそらく未だ、公式CD化も無いと思われますので要注意ですよ。

ということで、なんだかんだと思惑ばかりが優先している現状の中、このジャケ写も妙に意味深ではありますが、ここまで来てしまうと、なるようにしかならないでしょうねぇ……。

もう、これ以上の虚脱感は勘弁して欲しい気分で、この歌を口ずさんでいるのでした。

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2 コメント

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(ある意味)凄い顔 (鮫吉)
2011-06-05 17:26:18
こんにちは。
この曲のマテリアルが72年頃には出来ていたとは知らなかったです。
それにしても、紙ジャケのミックの顔が....、凄いですね。
年代によって各メンバーの顔立ちがかなり変貌しているのもストーンズの魅力ではあるんですけどね(因みに私は27年目)。
返信する
ロックの佇まい (サイケおやじ)
2011-06-06 15:23:28
☆鮫吉様
コメント、ありがとうございます。

とにかく、このミックの表情は絶品のロックですよねぇ~~♪
ストーンズのメンバーの凄いところは、中年太りを回避したスレンダーなロック体形の維持も、そのひとつだと思います。
返信する

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