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サイケおやじの生活と音楽

キサナドゥーから来たGS

2009-07-01 11:27:22 | Rock

キサナドゥーの伝説 / デイブ・ディー・グループ (Fontana / フィリップスレコード)

デイヴ・ディー・グループは、昭和40年代の我が国GSブームに大きな影響を与えたバンドだと思います。

例えば彼等のヒット曲はカーナビーツやジャガーズによって日本語カバーされ、またファッションやステージアクション、そしてバラエティ的な芸能姿勢……等々、決して侮れないものがあったと、今になって痛感させられるほどです。

ちなみにデイブ・ディー・グループというのは日本だけの名称であって、正式には Dave Dee, Dozy, Beaky, Mick & Tick という、矢鱈に長いバンド名は後のニューロック系に通じるかものかもしれませんが、しかし実際はメンバーの芸名を繋げただけという、いやはやなんとも!

彼等はイギリスで1964年頃からザ・ボストンズとして活動を開始、最初はもちろん素人バンドでしたが、忽ち評判となり、折しもブリティッシュビートのブームに乗っかるようにしてプロに転向し、バンド名も変えて翌年にデビューしています。

メンバーの役割はデイブ・ディー(vo)、ドジー(b)、ビッキー(g)、ミック(ds)、ティッチ(g)  とされていますが、結論から言えば、レコーディングはスタジオミュージシャンが大部分をやっているように思います。

それは彼等の楽曲が素晴らしいポップフィーリングとメロディ優先主義、さらに先端的ロックを実に大衆的に聴かせてくれるセンスの良さがいっぱい♪♪~♪ ブラスやストリングス、効果音やテープ編集の妙が、最高にイヤミなく使われているのです。

本日ご紹介のシングル曲「キサナドゥーの伝説 / The Legend Of Xanadu」にしても、せつない胸キュンメロディが不思議な幸福感に繋がるというか、聴く度に最高だと思います。しかも曲調とアレンジがメキシコ風味のアメリアッチ進化系♪♪~♪

ですから前述したように、ジャガーズの日本語バージョンが昭和43(1968)年の夏から秋にかけて大ヒットしていますし、このオリジナルバージョンも本命盤として絶大な人気がありました。バンドとしても、この頃が全盛期だったと思いますし、実際、カーナビーツがカバーしたロシア民謡風の「オーケイ!」、またアフリカンロックとも言うべき「ザバダク」、そしてこの「キサナドゥーの伝説」と続くビッグヒットの三連打は決定的でした。

そして昭和44(1969)年には来日し、ライブステージの他にもテレビに出まくっていましたが、そこでのオトボケやスタイリッシュなアクションには、本物の魅力がいっぱいでした。演奏そのものも、なかなか上手かったと思います。

そのあたりは掲載したジャケ写からも納得出来るのではないでしょうか。

しかしそうした人気絶頂時は彼等も芸能界王道の歩みは当然の結果として、1970年に入ると看板スタアのデイブ・ディーが独立して映画俳優に転身! バンドは活動休止を余儀なくされるのです。

ということで、やっぱりデイブ・ディー・グループは我が国のGSブームと共に人気を極めたという印象が強くあります。もちろん日本以上にイギリスや欧州各地でのヒット実績や熱狂は凄かったらしく、現在でもメンバーはノスタルジックサーキットを回っているという噂もあるほどです。

ロックの歴史では云々されるバンドではありませんが、こういうグループこそが洋楽を多いに盛り上げ、またブーム最高潮時には有象無象が限りなく登場した我が国のグループサウンズには、最適のお手本となった功労者だと、私は思います。

う~ん、それにしてもジャケットデザインの色使いとかメンバーのファッション、写真の撮り方そのものまでもが、1960年代後半にどっぷり♪♪~♪ 私は好きです。

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2 コメント

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お、これは持っているっ (奇巌丈)
2009-07-01 21:40:29
これ(EPですよね)、ウチの棚にも眠っております。

オープニングに鞭の音が流れるところ、何となく親しみが(笑)

長いバンド名と言えば、他にもCSNYなんてのがありましたっけ。CCRも略される事が殆どでしたね。
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鞭、でしたね♪ (サイケおやじ)
2009-07-02 20:35:39
☆奇厳丈様
コメント、ありがとうございます。

そうでしたね、鞭の効果音が、たまりませんね♪
来日時のテレビ出演でも、この曲の時はデイヴ・ディーが鞭を使ってましたよ。
スタジオの床をビシバシ!

ところで最近はシングル盤が続いていますが、タネを明かせば、死蔵していたそれらを正月頃からPCに入れていたのですよ。もちろんジャケットも、です。
これが、けっこう楽しいのです。
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