■Beggars Banquet Beta Mixesk / Rolling Stones (SODD)
最近は仕事に責められて、全く何のために働いているのか疑問になるほどです。そして今週は徹底的に煮詰まりそうですから、そんな時にはストーンに助けを求める他はありません。
そこで本日の1枚は、先週末にゲットしてきたブートから、名作「ベガーズ・バンケット」の別テイク集! この手のブツは、これまでにも度々登場していますが、その最新リミックス&リマスターCDを聴いています。
その本篇の内容については、本サイト「サイケおやじ館」の拙稿「転石音盤史」を参照願たいのですが、とにかく今に繋がるストーンズの多くは、このアルバムを抜きにして語ることが出来ないと思います。
01 Sympathy For The Devil
02 No Expectations
03 Dear Doctor
04 Prachute Woman
05 Jig-Saw Puzzle
06 Street Fighting Man
07 Prodigal Son
08 Stray Cat Blues
09 Factory Girl
10 Salt Of The Earth
11 Jumping Jack Flash
12 Family
13 Dowentown Suzie
14 Stuck Out All Alone
15 I Was A Country Boy
16 Still A Fool
17 Sympathy For The Devil
18 Dear Doctor
19 Jumping Jack Flash
上記の収録演目はトラック「10」までが本篇アルバムと同じ構成ですから、尚更に様々な違いが散見され、二ヤリとさせられますが、このブツの良いところは音質の素晴らしさ! ほとんどオフィシャルといって過言では無いのです。
いや、それよりも生々しいというか、ロック本来のワイルドな熱気が強烈に感じられます。う~ん、個人的にはスッキリこじんまりした公式盤CDよりも好きですねぇ~♪ こんな事は本当は言ってはいけないわけですが、実際にそうなんですよ。
また演奏を始める前のスタジオ内の会話とか、楽器のチューニングの様子も嬉しいです。
各トラックのミックスはステレオとモノラルが混在していますが、例えば「Jumping Jack Flash」のように、トラック「11」では終盤のクライマックスで突然ステレオになる快感が強烈ですし、ミック・ジャガーの「ワン、ツー」という掛け声が入っていないトラック「19」では、素朴なボーカルと旧態依然のコーラスが面白いところ♪♪~♪ しかも後半ではヤケッパチ気味になるのも良い感じです。
またトラック「12」から「16」にかけての、所謂未発表曲では、もちろん後に正式発売される「Family」や「Dowentown Suzie」も含めて、未完成の部分が味わい深く、気分はロンリーな「Stuck Out All Alone」は個人的に大好きです。
ちなみに「I Was A Country Boy」はほとんどカラオケというかインスト、「Still A Fool」はブルースロックのエグイ演奏で、後者ではブライアン・ジョーンズが絶不調(?)のスライドギター! しかしそこが逆に結果オーライでしょうか。本当に混濁してドロドロというか、これはこれで私にはグッときますが……。
ということで、この時期のストーンズはやっぱり凄味が違います!
ビル・ワイマン&チャーリー・ワッツのリズムコンビを要に、様々なリズムとビートの新規開拓も素晴らしく、それこそがストーンズにしか出せないグルーヴの源でしょうねぇ~♪ このCDでは公式盤以上に分離の良いミックスで、そのあたりも存分に楽しめます。
海賊盤の世界に入り込む第一歩としても最適かもしれません。ただしそれは、公式盤を聴きまくってからにしましょうね。そのほうが面白みも断然違いますから。
そしてこれを聴いている私は、「転石音盤史」の更新にも気持ちが焦るのでした。
ジャケもオリジナルを踏襲して良い感じ、タイトルロゴも決まっています。
01~10の本編テイクとの違いがどうしても気になります、どうなんでしょ?
コメント、感謝です。
トラック「01」~「10」までは、いずれも完パケ寸前の仕上がりですよ。しかし所々が未完成なんです。
例えば「Sympathy For The Devil」ではキースのギターがギクシャクしていますし、「No Expectations」ではブライアンのギターが細い音色、さらに「Salt Of The Earth」ではボーカルが全体にラフですよ。あと、ミックの歌い方もそれぞれで異なっています。
このブートでは低音域が強調されたのも好みです。
ちなみに「Dear Doctor」は公式テイクよりも良い感じですが、トラック「18」の同曲はテイク1なんて声が入っていて、明らかにデモ録音風ではありますが、パックの演奏は相当に良いですよ。
音質は、これまで出た中で最高だと思います。