■Jimi Hendrix Live At Berkeley 2nd Show (Experience Hendrix = CD)
最近はすっかり心身ともに老成モードに入りつつあるサイケおやじ、と書けば、お前は若い頃からそうじゃないかっ! と周囲から失笑まじりの叱責を受ける自分を自覚するばかり……。
しかし新しい年を迎えても、例えば聴くのは古い音源ばかりだし、そこへの拘りのスピードは加速するばかりなんですねぇ。
さて、そこで本日ご紹介はジミ・ヘンドリクスが1970年に残してくれた優良ライプマテリアルのひとつとして、これまでにも公式盤&ブートで断片的に出回っていた音源から、その「2nd Show」を纏めたものですが、発売された2003年の時点では正式に遺族の管理下にある商品として、リマスターもきっちりとしています。
01 intoduction
02 Pass It On (Straight Ahead)
03 Hey Baby (New Rising Sun)
04 Lover Man
05 Stone Free
06 Hey Joe
07 I Don't Live Today
08 Machine Gun
09 Foxy Lady
10 Star Spangled Banner
11 Purple Haze
12 Voodoo Cheld (Slight Return)
録音は1970年5月30日、メンバーはジミ・ヘンドリクス(vo,g) 以下、ジミー・コックス(b) にミッチ・ミッチェル(ds) という「続・エクスペリペリエンス」ですから、上記の演目からも一目瞭然、新曲も披露はしていますが、十八番のヒットパレード大会の中で炸裂するジミヘンの歌とギターが、これぞっの名演!
というか、非常に安定感があるんですよねぇ~、演奏全体に。
言い替えれば、心地良いマンネリでもあるんですが、やはりミッチ・ミッチェルのロックジャズなドラミングとの相性はジミヘンならではの個性を存分に引き出していると思いますし、ちょいと地味な感じもするジミー・コックスのベースにしても、潜在的な黒人特有のファンクなビートを基本にしているようですから、さもありなんでしょう。
しかしジミヘンが本来持っている攻撃的なロックフィーリングは、一概にブラックロックなんていう言葉では括れない爆発力が否定出来ません。
ですから、マンネリとはいえ、ここに収められた演目が時には絶妙のメドレー形式で繋がっていく瞬間も含めて、スリルと興奮は期待を裏切らないと思います。
もしかしたら初めてジミヘンを聴かれんとする入門用の音源かもしれません。
それほど典型的なジミヘン節が堪能出来るのです。
実は告白すると、昨年秋に待望の発売となったボックスセット「ウエスト・コースト・シアルト・ボーイ」を、サイケおやじは未だ、その全て楽しんでいません。
正直言えば、既出音源と未発表マテリアルの組み合わせという、如何にも当然の企画で纏められた収録トラックが、昔からのファンには聴き比べとか、驚きを強要している感じがして、疲れるんですよ……。
おまけに付属のDVDにしても、ジミヘン本人よりは周囲が思い込みで語っているような部分が多く感じられるんですねぇ。
そこで新春を寿ぎ、ストレートにジミヘンを楽しみたいサイケおやじは、思わずこのCDを取り出したというわけです。
くうぅぅ~、やっぱりジミヘンのギターは最高だぁ~~♪
曇ったような歌いっぷりのボーカルも唯一無二!
今後の希望としては、映像も残されている「1st Show」のマテリアルも纏めた完全盤を、ぜひっ!
ということで、今では良く言われるように、ギターだってもっと技術的に上手いミュージシャンが大勢いる中で、ジミヘンは時代遅れとする評価は真っ当かもしれませんが、いえいえ、音楽を聴く楽しみは個人の自由意思でしょう。
少なくとも、拙ブログでは今年も「オールドウェイヴ」を貫き通す所存です。
そして皆様におかれましては、ご幸多き年になりますように♪♪~♪
本年も、よろしくお願い申し上げます。
新年早々の熱いコメント、感謝感激です。
正直、ジミヘンにはデュアン・オールマンとジェフ・ベックがタッグを組んでも勝てない閃きと瞬発力があると思います。
しかし、それはファンやリスナーそれぞれの思い込みによる感性ゆえの事で、本人達は決して動ずることのないプレイに徹していたことは言わずもがなでしょう。
ジミヘンがやってしまうブルースには、意外ほど黒人らしさが否定される瞬間があり、またフォークロックやハードロックを演じると、怖いほどのファンクが噴出するという、些か逆説的な様式美があると思います。
そこがジミヘンの魅力じゃないでしょうか。
こうした真相は恐らく本人以外、誰も決して真相には辿り着けず、ですから何時まで聴いても飽きることのない世界なんですよねっ!
独善的な文章ばかりではありますが、今年もよろしくお願い致します。
本年もサイケ先輩の音楽談義、楽しみにしております。
ロックギターの革命児、ジミ・ヘンドリックス。昨年、ギター誌の人気投票で、存命の手練達を抑えて、見事1位を獲得したのは記憶に新しいところです。
私はジミ信者ではありませんが、「素の凄さ」という点に関しては、確かに、ペイジ・クラプトンも、そしてベックでさえも敵わないところと。認めざるを得ません。そして、
黒人に生まれたことのアドバンテージ(生得的なブルース&ファンク・フィーリング)を最大限に生かしつつ、狭い黒人音楽から踏み出し、白人のポップ&ロック・フィールドに切り込んでいったところが、不滅の人気の秘密かと分析しますが、如何でしょうか。
ビートルズ育った私としては、「曇ったような歌いっぷりのボーカル」だけは黒人々々していて、苦手です。
新年早々、生意気を申し上げました。
今年もよろしくお願いいたします。