OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

覚えていますか、ゲス・フーを

2009-10-16 11:33:33 | Rock

American Woman / The Guess Who (RCA / 日本ビクター)

1960年代後半からのハードロック流行期に登場したバンドは、多かれ少なかれ、イギリス産のグループから影響を受けていることは否定出来ません。

例えば本日の主役たるゲス・フーはカナダで結成され、当地で活躍していたバンドですが、デビュー当時からの音楽性は明らかにブリティッシュロック! それもヤードバーズやキンクスあたりのハードなギターリフを応用した演奏が得意だったようです。あるいは個人的に当時の音源を聴けば、サーチャーズをヘヴィにした感じもします。

ですから1965年にはアメリカでも「Shakin' All Over (Scepter)」というヒットシングルを放っていますが、もちろん、これらの歴史は私が後に知り得た事ですし、リアルタイムの我国で人気を集めたのは、やはり1970年前後だったと思います。

そして結成当時は6人組だったというバンドも、その頃にはランディ・バックマン(g,vo)、バート・カミングス(vo,key)、ジム・ケイル(b)、ゲイリー・ピーターソン(ds) がレギュラーとして纏まり、大手のRCAと契約して、その全盛期を迎えていました。

このシングル曲は、まさにその決定打として、1970年春から秋にかけての大ヒット♪♪~♪ 当然、我国でもラジオの深夜放送を中心に、しぶとくヒットしています。まず、とにかく覚えやすくて気持が高揚させられるキメのギターリフが最高なんですねぇ~♪

ちなみに、これはシングルバージョンで、アルバムでは最初、モヤモヤしたブルースのセッション演奏があり、その場面転換として、前述したギターリフが鳴り響き、痛快なハードロックがスタートする仕掛けになっていますから、キャッチーなノリは「お約束」以上の効果があったというわけです。

それとバート・カミングスの歌いっぷりは、なかなかソウルフルというか、黒い感覚と白人ロック歌手だけのスマートさが自然体で融合した魅力がありますから、後にAOR風味のソロアルバムを出すのもムペなるかな!

さらにランディ・バックマンの正統派ロックギターの熱血が、琴線に触れまくりですよ♪♪~♪ ご存じのように、この人はしばらく後にバンドから脱退し、バックマン・ターナー・オーバードライヴ=BTOなんていう新グループを結成して、更なるブレイクを果たしますが、やりはゲス・フーの人気も、このギタリストが存在してこそだったのは、言わずもがなでしょう。

その豪快にしてB級グルメっぽい味わいの深さと潔さは、1970年代ロックのひとつの典型じゃないでしょうか。

掲載したジャケ写でもご覧になれるとおり、ゲス・フーのイメージは、決して垢ぬけたものではありませんし、それは音楽性とも重なるのですが、それゆえに実直でロックを聴く楽しみに満ちた歌と演奏が人気を呼んだと思います。しかも聴きこんでいくうちに、アコースティックギターの使い方とか、フックの効いた曲メロの旨みが、ジワジワとした感動を呼び覚ますという書き方は、大袈裟ではないと思います。

当然ながら、その頃の我国でも、この曲以外に例えば「These Eyes」とか「No Time」がヒットしていますし、お客さんの入りがイマイチだったという来日公演も、手抜きをしない真摯な姿勢が感度良好だったと言われていますが、残念ながら再発状況は厳しいようですねぇ……。

しかし後追いで聞いたカナダ時代の音源あたりは、所謂ガレージ物の秀逸な名演が多いですし、ライプでの安定感や全盛期のスタジオレコーディングの充実度からしても、ここらでひとつ、纏まった再発やボックス企画を熱望しているのでした。

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2 コメント

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お! (あずき @ねこや)
2009-10-17 08:55:02
もちろん覚えてます♪ 

ゲス・フー、グランド・ファンク・レイルロード、マウンテンあたりのハード・ロック、大好きですね~。
聴いているといまだにわくわくしてきます(^^)

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楽しきハードロック (サイケおやじ)
2009-10-17 17:43:59
☆あずき様
コメントありがとうございます。

やっぱり、ですか♪♪~♪
お好きなハードロック、今でもキメのリフを自然に口ずさんでしまうことがあろうかと、推察しております。
血が騒ぐっていう感じでもないんでしょうが、ワクワクしますよね、本当に♪♪~♪
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