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不気味な「駆けつけ警備」論はなくなるか   マガ9より

2007年08月27日 00時34分31秒 | Weblog
 小池百合子防衛大臣などはごたごたで忙しくて、とても靖国を参拝している余裕なんかなかったでしょう。

 それにしても、防衛大臣と防衛事務次官の大喧嘩がメディアを騒がす事態、集団自衛権なんぞを議論しているヒマがあるのでしょうか。機密も有事即応体制もあったものじゃない。携帯が繋がったの繋がらなかったのと悪口の言い合い。機密保持なんてことは、かけらも考えなかったらしい。何かがあったらどうするのか。

 やはり、防衛省になど昇格させるべきではなかったのです。今回の事態は、軍人と文官の確執、という面もあります。そこをきちんと詰めることなく、省に昇格させてはいかに危ないか、この騒ぎが如実に物語っています。

 この防衛省問題に、さらなる恐ろしさを感じさせたのは、「ヒゲの隊長」なるキャッチフレーズで今回の参院選に比例区当選した、元自衛隊イラク派遣部隊長(当時は一等陸佐)の佐藤正久議員の言葉です。

 この人、当選直後のインタビューで「イラクという戦場から、国会という戦場に戦いの場を移した」と、イラクが戦場であったということを自ら認めて、小泉前首相の「自衛隊のいるところは非戦闘地域」という迷答弁をあっさり否定して見せたけれど、それでは足りず、今度はTBSテレビのインタビューで次のように語ったのです。

 「もしイラク駐在中に、オランダ軍が攻撃されたら、こちらから出かけて行って巻き込まれるような状況を作り、『駆けつけ警備』としてやむをえなかったという状態で交戦するつもりだった。友軍が攻撃を受けているのに見殺しにするのは、軍人としてとてもできない」(要旨)

 これは一体どういうことでしょう。自衛隊員がはっきりと「自らの意志で外国軍と交戦するつもりだった」と言明したのです。憲法も法律も知ったことじゃない。巻き込まれるような状況を自分で作って戦うのだ、と言うのです。憲法違反は承知の上。恐ろしい。

 この人、今度は「国会を戦場にする」という。ほんとうに、恐ろしい。こんな発言を繰り返す人を、議員になどしておいていいわけがない。メディアは、なぜもっと大きくこの発言の批判をしないのか。

 憲法の非戦条項を、どう考えているのか。

 自衛隊では、憲法について、いったいどう教えているのか。

 そういえば少し前、自衛隊が国民の活動を監視していた、という報道がありました。自衛隊という組織が、とうとう暴走の気配を見せ始めたという感じがしてなりません。

 背筋が寒くなります。

 やはり、防衛省は庁にとどめておいて、しっかりと官邸がコントロールすべきだったのです。いまは、シビリアン・コントロールが失われつつあるような気がします。

 けれどそれは、改造内閣なら出来るでしょうか心配です。

 ああ、考えれば考えるほど、切なくなります。

                         ネット虫
コメント (6)
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