標記のゲームがBSーTBSで観られるというので、勇んで観戦。18節まで最少失点であって、得点数は2位、現在首位にある柏に対して、老舗の強豪にして攻撃好きのガンバ。イヤー良かった、期待以上の壮絶なゲーム!
結果は4対2でガンバ勝利だが、両チームずっと一歩も引いていなかった。よく走って、中盤のインターセプトや攻防切り替わりの激しかったこと! そのインターセプトの巧さでガンバに一日の長があったのだが、現在噂の柏は攻防両方とも素晴らしい。攻撃にはいろんなアイディアがあり、例えば「サイドチェンジ様の高いクロスに、逆サイドへ北嶋が走り込み勝っていて、際どいダイレクトボレー」と、そんなプレーもいくつかあった。そしてこの北嶋がとにかく効いていて、ちょっとした形ができれば、「何が何でもシュートに持って行く」と、アグレッシブそのもの。この柏、防御が、さらに厳しいのだ。敵がバイタルエリアに来れば、必ず足が出てくるという感じで、体をはって止めている。よって、ガンバの得点はほとんど、サイドからの崩しだったと思う。逆をいえば、柏が中央は割らせなかったということだ。
他方のガンバだが、こういう大事なゲームになると、流石、遠藤! 1得点1アシストだったかな、とにかく実に豊富な得点へのイメージ画を描いている。それもこれもとにかく、ポジション取りと、判断の速さが優れているからのことだと、思った。そのポジション取りも、判断の速さもすべて、こういうことなのだろう。周囲をよく見ていて、どうなっているかを他人よりも断然正確にぎりぎりまで摑んでいる。いつも周囲をきょろきょろと見ていたヒデの名選手ぶりと同じ事なのだろうが、遠藤の場合はヒデと違って、「見ていないようで見ている」という感じ。「見えない方面についての合理的な、正しい推論」もずば抜けているのだろうななどと、そんな思いにも耽っていた。でなければどうしていつもあんなに落ち着いていられるのだ?そしてボールも取られないのだ?と、そんなことを考え込んでいた。
ドイツやイングランドに比べて相当当りのよわいJリーグだが、こういうゲームを日常的にやっていれば、すぐに世界10位以内だなと思った。が、こんなゲームばかりでは、選手の体が持たないだろうとも、心配になったな。これでは、週に1回の闘いの方が、鍛えられるのではないかなと、そんな事も思ったものだ。