九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

随筆 「ママトモカイ」   文科系

2011年06月25日 13時35分20秒 | 文芸作品

「ママトモカイ」   文科系

 「ママトモカイ」、この底抜けに明るい声が行き交うパーティーには、こんな感じで参加することになった。
 ある日娘が僕にこんなふうに声を掛けてきた。
「『ママトモカイ』を家でやることになったから、いつもの『牛肉の赤ワイン煮』を作って、トオサンも参加してくれる?」
 近所の新米ママさんたちの3家族9人が集まるパーティーを初めて開くことになったということなのだ。どうも、わが家で春夏秋冬各1回、僕が3年やってきた「ギター遊びの会」(注)からイメージが浮かんだらしい。そこに出してきた数少ない料理の中でも自分が最も好きなものを指定しているし、「安くて上手いワイン」を探し歩いてきた僕の経験も当てにしているようだ。快諾したのは言うまでもないが、ついでに料理とも言えないあと二品を作っていくと申し出た。「蛸のぶつ切りマリネ・サラダ」と「トマトとモッツァレッラチーズのバジル風味サラダ」。どうせ、「ギター遊びの会」でいつも慣れていること。のみならず、娘を助手にも使えるのだし、若いパパ、ママの子育て場面を垣間見ることができるなんて、こんな楽しいことはない!

 さて当日、牛肉のワイン煮は前日に作ってソースにつけ置いてあるから、薄く切って盛りつけるだけ。残りも、洗って、切って並べるのは娘に任せ、僕はソースを調合し、あえる程度で良いのである。もっとも、娘もお婿さんも2品ほど作っていた。お婿さんは、餃子をコンガリカラッと焼くのが得意なのである。会の途中で焼き上げて出されるこれは、本当に、美味い。
 それぞれの子どもの年齢は1歳半ほどと4ヶ月と、そしてウチのハーちゃんが中間の8ヶ月だ。下の子二人の母は、いわゆる育休中、年長の子の母は専業主婦である。まず、これらの子どもの成長などをそれぞれが上手く誉め合い、持ち寄ったチーズとか酒類とかに寄せる感想などもそれぞれなかなかのものだと聞き入っていたものだ。
 1歳半の母子には、娘の家で一月ほど前に一度会ったことがあるが、この子の感じが当時とは随分違う。笑いが良く出るようになったし、その身体にも喜びの表現が多くなったように見える。聞けば、お父さんが長時間勤務で忙しく、最近越してきた転勤族だから知り合いが少なくって、母子だけで過ごすことが多かったのだという。娘も含めてママ友たちと行き来し始めたことが、この子の変化に関わっているのだろうかなどと、想いを巡らせていた。

「牛肉の赤ワイン煮」二皿分は、あっという間になくなっていた。もともとお婿さんと娘が絶賛してくれる品だし、最近の若者はみんな肉が好きなのだ。特にローストビーフかタタキ様のものには、生加減でも目がない人も多い。この料理が「ママ友会」への僕のパスポートだったのを思い出せば、僕の今後のここへの出席はもう保証されたようなものである。

 18日、二回目のこの会が4ヶ月児のいるOさん宅で持たれたのだが、Oさん夫妻からこう言われていた。「またあの料理を作ってきて下さいますか?」。それでこんな会話も交わしていたのである。
「レアな感じの肉も気になりませんか?」「二人とも、気にならないどころか、好きな方ですね」
 Oさん宅は娘の二軒となり。その会たけなわの頃、こんな出来事があった。ハーちゃんが何にもつかまらないでふっと立ち上がって見せたのである。一斉に盛んな拍手が起こった。みんなが喜ぶ動作を繰り返す癖があるハーちゃんは、10秒以上も立ち上がって見せていたろう。その満面の笑みは、今流に言えば「ドヤ顔!」と言うのだろう。
「5秒以上立っていたのは、初めてですよーっ!」
 娘が両手を合わせて嬉しそうに叫んでいる。僕の記憶を辿ると多分嘘なのだが、これもサービス、喜び合いの彩りのウチで、よかろう、よかろう。
 この会の終わり間際になって、今度は娘らからこんな申し出があった。
「トオサン、もう一家族増えるんだよね。どこでやっても狭いから、実家の2階の和室を貸してくれるかな。カーサン、うんと言うかな-? カーサンも出るように、説得してよ」
 8月の3回目からは、この会をずっとわが家でやることになりそうだ。これからは多分、「ギター遊びの会」(注)のように、最低2ヶ月に1回ずつ程度には続いていくのではないか。この子らの成長がずっと見られると思うと、嬉しい。 

注 「ギター遊びの会」については、ここで多く随筆を書いてきました。最初が08年5月5日、同12月19日、09年1月30日などをご参照ください。ここに書くこういう随筆は、僕の家族全員が読んでくれていて、書くことによってその喜びもそれぞれ倍増させていると思います。カーサンも結局、この随筆を読んでくれたことでもって、「ママトモカイ」へ暗黙の参加了承を与えてくれました。今後は、カーサンの強力な協力も得られるということ。なお、このブログの古いエントリーの出し方はこうです。一つは、日付から追っていくもの。ブログ右欄外の最下段の方に年月を書いた欄がありますから、そこをスクロールして08年5月を探しだしクリックすると、右最上段の方のカレンダーがその年月のモノに変っているはずで、その5月5日をクリックして下されば、その日の原稿が全部出ます。もう一つは右欄外「カテゴリー」欄の「小説・随筆・詩歌など(135)」から探し出す方法です。よろしくお願いいたします。

 

  

  

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アリランはどこの歌?    らくせき

2011年06月25日 09時31分33秒 | Weblog

朝鮮日報によれば、中国は韓国の代表的な民謡「アリラン」をはじめ、
朝鮮族伝統民謡と風習を中国国家無形文化遺産に登載した、という。

これは最近の中国の南の海での『核心的利益』追求の動きに連動するものでしょうか。 

最近、「北東アジアの歴史問題と米国のリーダーシップ」と題する本が出版。
これは、米国など、各国の国際関係の専門家6人が、
北東アジアの歴史認識が対立していることに関して
米国は、どういう外交姿勢を取るべきか、について分析した本。

中国の研究員は、
「東北工程をめぐる韓中両国の対立と米国の役割」という章で
「韓国が東北工程に対し、過剰な民族主義を掲げて対応している」と主張。

その上で「韓国や中国、あるいは北東アジアのほかの国で
民族主義が高まれば、北朝鮮の核開発の抑制など、
米国が北東アジアの安定に向けて果たす役割が小さくなる。
米国が公正な立場で、韓中両国の歴史認識をめぐる論争に介入することによって、
北東アジアの民族主義の対立は長期間にわたって回避されるだろう」と述べた。

これに対し、ソウル大の朴教授は異なる見解を示した。
「米国が直接介入すれば、国際的な問題に発展することが懸念され、
韓国にとっては好ましくない。
それよりも、日本が軍国主義を擁護する姿勢を見せたり、
従軍慰安婦問題に向き合おうとしない場合、
米国は普遍的な人権という観点から容認しないという
リーダーシップを見せる方が効果的だ」と主張した。

アメリカをからめて議論するあたりが面白いですね。

東北工程とは、三国時代の高句麗が中国か?朝鮮か?という問題。
もちろん、韓国は朝鮮の国と主張。日本の歴史書でも朝鮮の歴史のなかで
紹介されているから、中国の主張には違和感があります。
しかし高句麗が中国なら、日本列島も、高句麗の影響下にあった地域もあり
それらの地域は中国ということに・・・・いまの中国なら、そう言い出すかな?

歴史がいかにナショナリズムと相性が良いのか。
また、それが大きな悲劇を生み出してきたか、
そのことは、日本の近代史から学んで欲しいと思いますね。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする