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保安院の大罪(9) 官僚に信賞必罰は?  文科系 

2011年06月16日 16時47分15秒 | 国内政治・経済・社会問題

保安院の大罪(9) 官僚に信賞必罰は?  文科系 

フリージャーナリストの上杉隆が、週間ポスト6月24日号にこんな記事を書いています。題して「ウソと情報隠蔽で国民騙した枝野長官の責任は重い」

【 記者クラブメディアがポスト菅の候補にあげる枝野幸男・官房長官だが、なぜいますぐ辞任すべき人物が次期首相なのか、はなはだ疑問である。彼は官房長官として、原発事故から3か月間、東電とともに「メルトダウンはしていない」「格納容器は健全に守られている」「放射能の外部放出はない」「放射能汚染水の海洋流失はない」などといい続けてきた。
それが、いまやどうだろう。1号機は3月11日午後8時頃にはメルトダウンしていた。それどころか、燃料が原子炉圧力容器の底に溶け落ち、容器に開いた穴から外側の格納容器に落下して堆積する「メルトスルー(溶融貫通)」まで起きていたのだ。事故から6日間の放射能放出は、4月に報告された数値の「倍以上」に訂正され、重いから飛ばないとされていたプルトニウムが原発敷地外から検出された。

結果として枝野氏は、東京電力とともに国民にウソをつき続けていたことになる。それだけではない。政府は情報を隠蔽することで、国民を重大な危険にさらしたのだ。
放射能拡散予測システム「SPEEDI」の結果などを公表しなかったことで、高放射線量を記録した飯舘村などの住民の被曝を招いた。また、半減期が長く、骨などに蓄積しやすい放射性物質ストロンチウム90の調査を怠り、最近になって原発から62キロ離れた地点から検出された。
さらに政府は、国際環境NGOグリーンピースからの海洋放射能汚染調査に関する協力要請を拒否していた。私はグリーンピースの調査をもとにした取材結果を『週刊文春』で発表したが、それがなければ国民は、海産物の放射能汚染の実態を知らされないままだったことになる。
本人に悪意はなく単に能力の問題なのだろうが、3か月間にわたってウソと情報隠蔽で国民を騙してきた枝野氏の、結果責任は重い。だからこそ私は、即時辞任を求めているわけだが、これが既存メディアの手にかかると次期首相候補になってしまう。

記者クラブは、「これは自分たちの意見でなく、世論調査の結果、国民の声だ」というかもしれないが、読売の電話による世論調査では、「次の首相には、誰が最もふさわしいと思いますか。次に読みあげる11人の中から、1人だけ選んで下さい」との設問の後に、「1、枝野幸男」と彼の名前が筆頭に来ている(ちなみに2が岡田克也幹事長)。世論調査においては、一番初めの選択肢が選ばれやすくなる傾向があり、これも印象操作の一つなのだ。他の既存メディアにしても、彼への批判はほとんど見られない。】

 さて、枝野幸男官房長官の言葉は全て、官僚・保安院の資料提供、助言による共同作業と見るのが自然だろう。彼が語る談話の観点とか資料とかの全てを、彼が集めてきたなどということはありえないのだから。してみると、枝野長官の罪状は、経産省・保安院の官僚たちの罪状でもあろう。そこで大声で叫びたいことがある。
【 官僚にはそもそも一体、信賞必罰は存在しないのか?!!】
 考えてみて欲しい。普通の会社では、こんな事は到底あり得ないだろう。上の記事に述べられているように、これだけ大量の被ばく者を生み出しておいて、刑事罰はともかく一団体としての降格とか譴責とか、信賞必罰が何もないとは?! 起こった事実への「未必の故意」などの罪状は今は置くとしても、以降に職務上得た情報を速く流していれば避難したと推定される分だけの大量被ばく者は生み出さずに済んだと、そういう大罪のことを語っている積もりだ。

 これだけの罪状があってなおかつ、天下り付きで生涯昇進が保証されていくというのは、一体何という制度なのだろう。こんなに甘い体質と、政治家をも凌ぐこの大権! 自民も民主も、あの小沢一郎でさえもモノともせず、彼らの天下が続いているはずである。こんな彼らにしてみれば、彼らを罰することができそうもない弱体内閣こそ、好都合というもの。自民政権末期以来、積年の悪政の共犯者・官僚が陰に回って、どんどん首相のすげ替えが起こっているわけだ。

 そう思われないだろうか、主権者の皆さん!

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随筆  「僕らのビストロ」   文科系

2011年06月16日 11時12分38秒 | 文芸作品

   僕らのビストロ

 その店で最初に出てきた前菜を見てかなり驚いた。大きなお皿の上に、スモーク・サーモン鶉卵巻きに鴨の生ハム、フォアグラまで載っている。小っぽけなビストロの、フランス・コース料理としてはぎりぎりの値段で予約したはずが、こんな品々!サーモンも生ハムも全てシェフの、心を込めた手作りのはずだ。試みに聞いてみると、鴨の生ハムなどは十日以上も塩を擦り込み続けたものだという。ここに予約・案内した僕としては、同人誌の仲間七人が大喜びしているのが、涙が出るくらいに嬉しかった。
 このシェフ、僕が二十年以上お付き合いしてきた方である。同居していた両親の生前から、家族三世代で通ったビストロの主で、Yさんと言う。このビストロが、一時期の「イタリア料理人気」に押されて消滅。間もなく、名古屋駅近い高級店の雇われシェフになったという案内があった。そこにも僕はよく通った。家族や友人たちと会食の機会があれば予算が合う限りほとんど利用したし、娘の結婚披露宴二次会もここでやった。この宴は僕が提案したものではなく、僕の知らぬうちに娘が決めていたものである。以心伝心、「僕の心」が娘に伝わっているようで、何とも言えぬこの嬉しさは、今でも時に蘇ってくる。こういうYさんが一か月ほど前に開店したのが、この店だった。「安普請ですが」、最初に訪ねたときに彼が頭をかきながら、癖になっている神経質なマバタキを繰り返しつつの言葉だ。マンションビルの一階端っこ。雇われシェフ数年で貯めた予算などは知れていようと思わせるように小さく、簡素な作りだった。

「○○さん、僕の料理って、そんなに下手ですかねー」。
 鴨を食べながら、思い出していた言葉、光景だ。前の店が閉店すると聞きつけて、最後に訪ねた夜。閉店後二人だけで遅くまでワインを飲んでいた時。父は既になく、母が最後の病床にあって、看病と仕事の板挟みで相当に参っていた僕には、彼の心が手に取るように分かる気がしたものだ。当時の彼に出現して今なお残っている、あの頻繁なマバタキ。誠実な働き者の勲章のような気がして、こんな風に答えたはずである。
「貴方が、こんなに若くしてこれだけの店を構えたのは、修行してきたあんな大きな店で、周囲の誰よりも何でもできると分かったからのはず。下手なわけないでしょう。いろんな時勢が相まって、イタリア料理に押されただけだと思います」

 この同人誌会食から何日か後、二つばかりの予約を入れるために、彼に電話をした。用件が済むとすぐに、急き込むように彼が話し出す。
「先日のお仲間の二人が、順に週一近くの割で予約してくれて、本当に助かってます」
 なんか僕の心が通じているようで嬉しかった。そう、僕はいつの間にかこんな気持ちになっていたらしい。「僕らのビストロ」を育てあいたいものだ、と。短い一生で、二十年以上もつき合って来た仲だ。ましてシェフと客なんて、これだけの大都会でこんな得難い存在も、お互い少ないはず。先が短いと感じ始めたこの身、縁は大事にしたいものだ、な。

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これで拭きたまえ、と・・・・    らくせき

2011年06月16日 09時44分42秒 | Weblog

村上春樹さんの授賞式のスピーチ。よかったですね。
最後のこのエピソードは、辛辣です。

ロバート・オッペンハイマー博士は第二次世界大戦中、
原爆開発の中心になった人ですが、
彼は原子爆弾が広島と長崎に与えた惨状を知り、大きなショックを受けました。
そしてトルーマン大統領に向かってこう言ったそうです。

「大統領、私の両手は血にまみれています」

トルーマン大統領はきれいに折り畳まれた白いハンカチをポケットから取り出し、
言いました。「これで拭きたまえ」

いま、日本の専門家はオ博士の立場でしょうか?
ト大統領はいませんが、本当の支配者である官僚さんなら
ポケットから小切手を出して、これで良心を拭きたまえ、って言うかな?



 

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