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ザックジャパン(4) 岡田ジャパンのここを直した(2) 文科系

2011年08月22日 05時10分40秒 | スポーツ

 この題名の2回目は、ザックジャパンの、ゲームにおける総合的変化を見ておきたい。昨年10月の名勝負、対アルゼンチン歴史的勝利の概観である。両監督や選手の戦評も細かく集めてみた。10月9日の、連載第12回分だ。以下の題名は、その後の結果を見ると半分当り半分外れというところか? 12月には世界29位に、そして今年2月には一挙に17位へと、駆け上っていったのである。

【 ザックジャパンは世界20位台前半に?
 あまりによいゲームをやったので、昨夜から興奮している。と言うよりも、昨日朝から気分が高ぶっていた。それくらいザックを買っていたからだ。彼は日本の監督として実によい人材だと考えていた。その理由は、ここに初めから書いてきたとおりである。特に、18日、その2を参照。
 さて、このゲームの総括は、極めて重要だ。先ずザック自身の講評
【「選手は指示したことを本当によくやってくれた」。4日の合宿初日には守備面で、「裏のスペースを気にするから寄せが甘い。1つに集中しろ。体を常に相手に向けろ」と猛烈指導。6日には攻撃面でも、「もっとシンプルに縦に攻めろ」などと具体的に戦術指導した。
 「選手のクオリティは本当に高い。自分で気づいていないだけ」。日本選手の技術を信じ、自身の味を加えることで、アルゼンチン相手でも対等に戦えると信じていた。】(MSNニュース)

 ゲーム中のザック自身は
【随所にしたたかな観察眼も光った。試合直前までミーティングを開き、徹底してアルゼンチンのビデオを見せた。守備をしないメッシ、テベスの裏に弱点を見つけ、攻撃の狙いを定めた。DF内田が「凄い分析だった」とうなる。試合中もMFダレッサンドロに守備難を見つけると「15番を狙え」と的確に指示。さらに長谷部、遠藤には「右サイドを使え」と伝えた。唯一のゴールはその右サイドから。もはや大金星は必然的だった。
ベースは堅守でW杯16強入りを果たしたチームと変わらない。だが90分間、センターラインの守備を固め、各選手ともポジションに戻ってからのプレスを徹底させた。その守備がアルゼンチンを苦しめた。「今回、私が以前から抱いていたものが確信に変わった。日本の選手はクオリティーがある。だが、まだ気付いていない選手も多い。まだまだ成長できるよ」。指揮官も自信を深めた 】(スポニチアネックス)

 対するアルゼンチン指揮官の講評は
【アルゼンチン代表のバティスタ暫定監督は「日本のプレスが良く、ミスが出た。疲れもありミスを突かれた」と敗北を認めた。(中略)
 「日本の成長は著しい。どこにもひけをとらない。衝撃だった」と話した。9月の親善試合でスペインを破り「1試合の勝敗で評価されるものではない」としたが、正監督昇格にはマイナス材料。MFマスケラーノ主将は「疲れはあったが、ひどい試合」とうなだれた。】(スポニチアネックス)

選手代表としてまず、頼れるキャプテン長谷部、次いで、内田の言葉をご紹介したい。いずれも、MSNニュースから取った。長谷部の言葉はキャプテンらしく実に総合的なものだし、内田の言葉がまた面白かった。岡崎と右サイド2人組でいかにメッシらを押さえたかを語っているからだ。2人とも実に頭がよい感じがする言葉だと思う。

長谷部 「最初で勝てたのはすごく嬉しいし、監督が5日間くらいで詰め込んでやった内容を少しはできたという手応えもある。アルゼンチンみたいにひとりの選手に頼るサッカーじゃなくて、全員攻撃、全員守備をやっているし、監督からも言われている。ディフェンスのやり方としては、なるべくサイドに出させて、そこから連動して守備をするというのを合宿で徹底してやっていた。それを多少は出せたと思う。試合前のミーティングでも合宿では色々詰め込んだけど、そればっかり考えずに今までやってきたことも出して欲しいと言っていた。守備に関してはみんな監督に言われたことを頭に入れてやっているとやってて感じたけど、攻撃の部分では自分たちのイメージを大事にしてやっていたと思う。内容もそんなに悪くなかったし、チャンスもどちらかと言えば多く作れたと思う。
 ただ、『アルゼンチンが本気でやっているのか?』と正直感じたし、まだまだ満足してはいけない。内容も良くて勝てて良かったけど、次の韓国戦の方が間違いなく厳しい戦いになると思うし、そっちで良いサッカーができて勝てれば、もっと自信を持っていいと思う。
(メッシと戦った感想は?)メッシはひとりじゃ止められないと改めて思ったし、ふたりでいってもなかなか止められないかなと感じたが、最後に体を張ってやればなんとかなったので、そういうのをやればやられないと感じた。
(ボールを奪ってからの攻撃も手数をかけずにやれていたが?)練習の時に『技術は高いし、つなぐのは世界でも一流だと思うけど、ゴールに向かう姿勢が少ない』と言われていたので、合宿を通してボールを取ったら前に速く出すというのをやっていた。それを意識してやったし、取ってからの形は何回かうまくいっていたと思う。手数をかけていたら、相手にブロックを作られてなかなか崩せない。良かったところもあったし、まだまだのところもあった。
(ミドルシュートがゴールにつながったが?)個人的にはまだまだシュートチャンスがあったと思う。シュートを撃って、こぼれたところで入ったし、何が起こるか分からないので、個人的にはもっとシュートをこれからも狙っていきたい」 】
 【 内田 「向こうは自由にやらせたら何でもできる選手が揃っている。ある程度はやられても最後に足が出たり、体を張ったりできていた。人が多くないと、スペースをコンパクトにはできない。向こうの攻め方も中央、中央という感じだったので、うまくはまったんじゃないかな。テベスが中にポジションを取って、左サイドが上がってきたので、オカちゃん(岡崎)をこき使って守った。こっちはテベスを見ないと、中が数的不利になるからね。オカちゃんは低い位置まで戻って大変だったと思うけど、オカちゃんならいいかなと(笑)。メッシが持ったら、同じ土俵に立つなと言われていた。遅らせてふたりで行けと。ハーフタイムの指示もこのままのペースだと疲れるから、落とすところは落とせと言われていた。
(ザッケローニ監督の守備のやり方に戸惑いは?)やり方は簡単。そんなに難しいものじゃない」 】

 要はこういうことだろう。
①ここ2~3年の日本選手、ポテンシャルは急に高まっているが、次の二つを詰め込まれて、チーム力が飛躍した。
②敵ボールへの正対とプレスという、守備の改変。この守備は、ここで何度も述べたように、モウリーニョ・インテルを研究した最新式のものではないか。組織的位置取り・構えと、プレス選手の出て行き方がそっくりなのだ。
③攻撃はとにかく、縦に行くこと。横パスばかりという見慣れた光景がほとんどなかったのである。
 さて、こんなゲームをやっても、ザックはこう予告して見せた。
【今日の試合は仕事のほんの一部。狙っているところは別にある】 

 12日の韓国戦は、こうはいかないと思う。韓国も今や世界30位を割る実力と思うし、日本には全力で来るチームだからだ。
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