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出来レースでのフライイング           あんころもち

2012年06月17日 11時26分05秒 | Weblog
 関電は昨日午前、資源エネルギー庁から再稼働作業に入るよう指示をを受けたとし、「さあ、これでお墨付きはもらった!」と嬉々として発表したのであったが、実際に資源エネルギー庁からその指示があったのはその20分後、発表の時点ではまだその指示は出ていなかった。
 
 なぜそんなことが起こるのかといえば、この再稼働へ向けての一連の動きは完全な出来レースで、その間に「各機関で慎重な検討する」というのも単に茶番に過ぎなかったことを示している。
 ようするに、「国民の安全、安心のために」を大義名分にしながらも、その過程ははじめに再稼働ありきの脚本に従った「儀式」ないしなマニュアルにしか過ぎなかったということだ。

 したがって、この発表は関電のミスではない。関電は「とっくに決まっていた」シナリオに基づいて「さあ、出番」と発表したのみで、その間の時間的ズレはその進行を担当した舞台監督の「ちょっとしたキューの出し間違え」にしか過ぎないのだ。

 ところで、これを知ったのは今日の「朝日」の朝刊(2面)であるが、その扱いは単なるエピソードとして囲み記事で報じられているのみだった。ようするに、メディアも、この間の過程が全くの出来レースであることを知っていながら、それをチェックするどころか、「世の中ってそんなもんですよ」と完全に肯定しきっているということである。それが怖い

 そうした観点からは、こうしてその事態の重要性を改めて指摘する方が、なんだか野暮で世間知らずの言い分とされ、国民の生命に関する密室での大談合が、「そんなのあってあたりまえでしょう」で済まされてゆくのだ。
 まさに「暗い日曜日」である。
コメント (2)
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