大西さんの「新聞の片隅に載ったニュースから(26)」です。 らくせき
維新八策内容に生活保護有期制 成案化目指す (2012.6.17毎日新聞)
「大阪維新の会(代表=橋下徹・大阪市長)が次期衆院選に向けて策定中の「維新八策」に、
生活保護の需給期間を制限する「有期保護制度」を盛り込む方針であることが分った。
受給者の急造による財政負担の軽減を図るとともに、維新が理念として掲げる
『個人の自立』を促す狙いがある。23日から始まる「維新政冶塾」の第2クールでの
議論・成案化を目指す。
生活保護の有期化を巡っては、全国知事会などが設置した検討会が06年、働ける世代の
人の受給期間を『最大5年』とするよう国に提言した。しかし、政府などで具体的な
検討は進んでいない。
有期保護制度の狙いについて、維新の関係者は「働かない受給者の中には『生活保護を
受けている方がいい』という人もいるのではないか。自立することが必要だ」と話す。
ただ、八策には具体的な受給期間は明示しないという。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
またぞろ一部世論に迎合した“橋下流パフォーマンス”のように感じます。
お笑いタレントの母親が生活保護を受給していることを暴露されたのをキッカケに、
生活保護受給者たたきが始まっていますが、「生活保護を受けるのはだらしない。
恥ずべきだ」というような議論があります。しかしそうでしょうか。なかには
「不正受給」というケースもあるようですが、受給者が増えたのは小泉首相(当時)が
進めた“新自由主義経済政策”のためだと指摘されています。非正規雇用が増え、
低賃金の“ワーキング・プアー”が広がり、その上雇用も不安定で、雇い止めなどが
横行し、親や親族の面倒を見きれない人が増え、あるいは本人が生活していくだけの
収入が得られなくなって生活保護を申請した人が増えたのが原因です。
市町村での「生活保護はがし」も問題になっています。その上一部世論が
タレントバッシングに同調する傾向があり、向こう受けを狙って「有期制」を
言い出したのではないかとも思えます。この問題をきっかけに、必要な人への保護が
打ち切られることが心配です。
ところで、17日朝日新聞の声欄に次のような投書が載っていました。若い人の眼力も
凄い。
アピール合戦はこりごりだ 神戸市 高校生15歳
「地元同意を得て、政府は大飯原発再稼動に踏み切った。昨年の関東の計画停電の
教訓から当然の判断だと、私は思う。当初は再稼動に反対していた橋下徹大阪市長ら
関西広域連合の首長も、いざ本当に電力不足の危機が迫ると、事実上の容認に
ころっと転じていた。反対した理由には、政府への不信感や原発の安全性への疑問など
いろいろあったのだろうが、パフォーマンスだったのではないかと疑ってしまうのは
私だけだろうか。
橋下市長は、「再稼動は夏だけ」などと期間限定論を主張して、立地自治体側の反感を
買った。今まで反対のパフォーマンスをしてきたけど、さすがにやばいので夏だけね。
そんな風に私には思える。支持率を上げるための政治家のパフォーマンス合戦は
もうこりごりである。」
大西 五郎
維新八策内容に生活保護有期制 成案化目指す (2012.6.17毎日新聞)
「大阪維新の会(代表=橋下徹・大阪市長)が次期衆院選に向けて策定中の「維新八策」に、
生活保護の需給期間を制限する「有期保護制度」を盛り込む方針であることが分った。
受給者の急造による財政負担の軽減を図るとともに、維新が理念として掲げる
『個人の自立』を促す狙いがある。23日から始まる「維新政冶塾」の第2クールでの
議論・成案化を目指す。
生活保護の有期化を巡っては、全国知事会などが設置した検討会が06年、働ける世代の
人の受給期間を『最大5年』とするよう国に提言した。しかし、政府などで具体的な
検討は進んでいない。
有期保護制度の狙いについて、維新の関係者は「働かない受給者の中には『生活保護を
受けている方がいい』という人もいるのではないか。自立することが必要だ」と話す。
ただ、八策には具体的な受給期間は明示しないという。」
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またぞろ一部世論に迎合した“橋下流パフォーマンス”のように感じます。
お笑いタレントの母親が生活保護を受給していることを暴露されたのをキッカケに、
生活保護受給者たたきが始まっていますが、「生活保護を受けるのはだらしない。
恥ずべきだ」というような議論があります。しかしそうでしょうか。なかには
「不正受給」というケースもあるようですが、受給者が増えたのは小泉首相(当時)が
進めた“新自由主義経済政策”のためだと指摘されています。非正規雇用が増え、
低賃金の“ワーキング・プアー”が広がり、その上雇用も不安定で、雇い止めなどが
横行し、親や親族の面倒を見きれない人が増え、あるいは本人が生活していくだけの
収入が得られなくなって生活保護を申請した人が増えたのが原因です。
市町村での「生活保護はがし」も問題になっています。その上一部世論が
タレントバッシングに同調する傾向があり、向こう受けを狙って「有期制」を
言い出したのではないかとも思えます。この問題をきっかけに、必要な人への保護が
打ち切られることが心配です。
ところで、17日朝日新聞の声欄に次のような投書が載っていました。若い人の眼力も
凄い。
アピール合戦はこりごりだ 神戸市 高校生15歳
「地元同意を得て、政府は大飯原発再稼動に踏み切った。昨年の関東の計画停電の
教訓から当然の判断だと、私は思う。当初は再稼動に反対していた橋下徹大阪市長ら
関西広域連合の首長も、いざ本当に電力不足の危機が迫ると、事実上の容認に
ころっと転じていた。反対した理由には、政府への不信感や原発の安全性への疑問など
いろいろあったのだろうが、パフォーマンスだったのではないかと疑ってしまうのは
私だけだろうか。
橋下市長は、「再稼動は夏だけ」などと期間限定論を主張して、立地自治体側の反感を
買った。今まで反対のパフォーマンスをしてきたけど、さすがにやばいので夏だけね。
そんな風に私には思える。支持率を上げるための政治家のパフォーマンス合戦は
もうこりごりである。」
大西 五郎