最近の映画に関する話題は断然、 映画「鬼郷(クィヒャン) 」と「東柱(ドンジュ)」だ。
旧日本軍慰安婦を扱った映画「鬼郷」は、公開5日目の28日、観客動員数100万人を超えた。投資家がいなくて撮影が中断されたこともあった。メジャーでない中小会社が配給する映画の実績としては驚くべきだ。映画を作ったチョ・ジョンネ監督すら「1日1日が奇跡のようだ」と表現するほどだ。
日本による植民地支配期、詩人、尹東柱の人生を描いた白黒映画「東柱」も、公開11日目の27日、観客動員数50万人突破した。製作費6億ウォンの低予算の映画がうわさになり、公開の1週目よりも2週目のほうが上映館が増え、長期興行が予想される。
このように植民地支配を背景にした大衆文化コンテンツが、最近、大きな反響を呼んでいる。
植民地支配を描いた映画は「失敗する」というのが業界の俗説だった。しかし、昨年「暗殺」が観客動員1000万人を突破して以降、植民地支配を背景にした大作が次々に製作されている。今年下半期に公開予定の「密偵」(監督・金知雲、主演・宋康昊、孔劉)は、独立運動団体「義烈団」の話を、来年公開予定の「軍艦島」(監督・柳昇完 、主演・ファン・ジョンミン、蘇志燮)は、強制徴用され、命がけで脱出を図る約400人の朝鮮人の話だ。
昨年9月、MBCのバラエティ番組「無限挑戦」が、植民地支配期に韓国人が強制労役した端島を扱ったのも視聴率16%(ニールセンコリア)を超えて話題になった。また、尹東柱の詩集の復刊がベストセラーになり、尹東柱を素材にしたミュージカルやレコードが出るなど異例の「尹東柱ブーム」も起きている。
これらのコンテンツは、目をそらしたい収奪の歴史、被害者としてのアイデンティティを強調するのが特徴だ。植民地支配を扱った既存のコンテンツが独立活動家や乱世の英雄を前面に出してカタルシスを与えたのとは違う点だ。専門家たちは、安倍晋三政府になってからギクシャクした日韓関係や最近の慰安婦像の撤去問題などが大衆の歴史的関心、責任意識を刺激したとみえる。映画評論家のカン・ユジョン氏は「『鬼郷』と『東柱』は、映画の完成度や面白味と別に『歴史意識を持っているなら必ず見なければならない映画だ』と認識されている。最近の韓日関係や慰安婦像問題が重なり、植民地支配のコンテンツに対する大衆の注目度が高まった」と分析した。
歴史的悲劇の犠牲になった平凡な個人を前面に出したことが、近頃の若者の共感を呼んだという分析もある。実際に、「鬼郷」の主人公は術なく慰安婦として連れて行かれた無力な10代少女であり、「東柱」で描かれた詩人尹東柱は、民族闘士というよりも善良で個人主義的な文学徒であるにもかかわらず日本の圧迫を受ける。
文化評論家のキム・ホンシク氏は、「不条理な植民地支配の時代に自分の意志に関係なく犠牲になった若者の話が今日の観客に説得力を持って迫った」とし、「それだけ世の中が不合理で自分の思い通りならないと感じる若者が多いという証拠でもある」と説明した。
旧日本軍慰安婦を扱った映画「鬼郷」は、公開5日目の28日、観客動員数100万人を超えた。投資家がいなくて撮影が中断されたこともあった。メジャーでない中小会社が配給する映画の実績としては驚くべきだ。映画を作ったチョ・ジョンネ監督すら「1日1日が奇跡のようだ」と表現するほどだ。
日本による植民地支配期、詩人、尹東柱の人生を描いた白黒映画「東柱」も、公開11日目の27日、観客動員数50万人突破した。製作費6億ウォンの低予算の映画がうわさになり、公開の1週目よりも2週目のほうが上映館が増え、長期興行が予想される。
このように植民地支配を背景にした大衆文化コンテンツが、最近、大きな反響を呼んでいる。
植民地支配を描いた映画は「失敗する」というのが業界の俗説だった。しかし、昨年「暗殺」が観客動員1000万人を突破して以降、植民地支配を背景にした大作が次々に製作されている。今年下半期に公開予定の「密偵」(監督・金知雲、主演・宋康昊、孔劉)は、独立運動団体「義烈団」の話を、来年公開予定の「軍艦島」(監督・柳昇完 、主演・ファン・ジョンミン、蘇志燮)は、強制徴用され、命がけで脱出を図る約400人の朝鮮人の話だ。
昨年9月、MBCのバラエティ番組「無限挑戦」が、植民地支配期に韓国人が強制労役した端島を扱ったのも視聴率16%(ニールセンコリア)を超えて話題になった。また、尹東柱の詩集の復刊がベストセラーになり、尹東柱を素材にしたミュージカルやレコードが出るなど異例の「尹東柱ブーム」も起きている。
これらのコンテンツは、目をそらしたい収奪の歴史、被害者としてのアイデンティティを強調するのが特徴だ。植民地支配を扱った既存のコンテンツが独立活動家や乱世の英雄を前面に出してカタルシスを与えたのとは違う点だ。専門家たちは、安倍晋三政府になってからギクシャクした日韓関係や最近の慰安婦像の撤去問題などが大衆の歴史的関心、責任意識を刺激したとみえる。映画評論家のカン・ユジョン氏は「『鬼郷』と『東柱』は、映画の完成度や面白味と別に『歴史意識を持っているなら必ず見なければならない映画だ』と認識されている。最近の韓日関係や慰安婦像問題が重なり、植民地支配のコンテンツに対する大衆の注目度が高まった」と分析した。
歴史的悲劇の犠牲になった平凡な個人を前面に出したことが、近頃の若者の共感を呼んだという分析もある。実際に、「鬼郷」の主人公は術なく慰安婦として連れて行かれた無力な10代少女であり、「東柱」で描かれた詩人尹東柱は、民族闘士というよりも善良で個人主義的な文学徒であるにもかかわらず日本の圧迫を受ける。
文化評論家のキム・ホンシク氏は、「不条理な植民地支配の時代に自分の意志に関係なく犠牲になった若者の話が今日の観客に説得力を持って迫った」とし、「それだけ世の中が不合理で自分の思い通りならないと感じる若者が多いという証拠でもある」と説明した。