プラズマ・核融合学会と核融合50周年記念事業ということで,「我が国における核融合の歴史と展望」という特集号が送られてきた.表紙は核融合研究発足当時の湯川秀樹以下伝説的な学者7人の写真.内容は6つの座談会が中心.「歴史を遺す座談会」黎明期・揺籃期編には故伏見康治先生も登場.締めくくりの座談会は「若い世代は核融合研究の将来をどう描くか」で,助教・准教授クラスが登場.
私がこの分野で給料をもらっていたのは30年くらい前からの十数年で,座談会の出席者にも存じ上げている方が少なくない.発言の微妙なニュアンス,発言間の微妙な食い違い・すれ違いが楽しめた.
印象に残る発言は多々あるが,欧米露では研究所の工場で装置を作ったが,日本では産業界に発注した.大型装置の建設がとぎれた現在,産業界の技術者は四散した状態にあるということ.当初から言われていたことだ.このあたり,加速器の建設の方が産業界への依存度(丸投げ度)が少なかった分だけましのようだ.
核融合は大きな分野だが,だれひとりノーベル賞をもらった人がいない.プラズマ物理学にまで対象範囲を広げてもAlfvenだけではないかと思う.ノーベル賞のセンスでは核融合は物理ではないのだろうか...そうかもしれないな...なんちゃって.
等々,自分としては加速器あるいは素粒子原子核の分野と比較したくなる.
特集の内容は閉じこめ方式が中心で,慣性核融合は付けたり程度,常温核融合はそう言う字さえ出てこない.学会誌の性格上,仲間内のうちわにむけた・うちわのはなし,なのだろうが,もっと外部にも発信したほうがいいのではないだろうか.
この座談会でも,地球温暖化対策は話題になるが,その解決策としての核融合はほとんど相手にされていない,という認識が再三登場するが,善良な市民には温暖化と核融合の関連など思いもよらないことかもしれない.
私がこの分野で給料をもらっていたのは30年くらい前からの十数年で,座談会の出席者にも存じ上げている方が少なくない.発言の微妙なニュアンス,発言間の微妙な食い違い・すれ違いが楽しめた.
印象に残る発言は多々あるが,欧米露では研究所の工場で装置を作ったが,日本では産業界に発注した.大型装置の建設がとぎれた現在,産業界の技術者は四散した状態にあるということ.当初から言われていたことだ.このあたり,加速器の建設の方が産業界への依存度(丸投げ度)が少なかった分だけましのようだ.
核融合は大きな分野だが,だれひとりノーベル賞をもらった人がいない.プラズマ物理学にまで対象範囲を広げてもAlfvenだけではないかと思う.ノーベル賞のセンスでは核融合は物理ではないのだろうか...そうかもしれないな...なんちゃって.
等々,自分としては加速器あるいは素粒子原子核の分野と比較したくなる.
特集の内容は閉じこめ方式が中心で,慣性核融合は付けたり程度,常温核融合はそう言う字さえ出てこない.学会誌の性格上,仲間内のうちわにむけた・うちわのはなし,なのだろうが,もっと外部にも発信したほうがいいのではないだろうか.
この座談会でも,地球温暖化対策は話題になるが,その解決策としての核融合はほとんど相手にされていない,という認識が再三登場するが,善良な市民には温暖化と核融合の関連など思いもよらないことかもしれない.