Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

お菓子の髑髏

2012-12-17 08:08:49 | 読書
レイ ブラッドベリ,仁賀 克雄 訳, ちくま文庫 (2012/5).

ブラッドベリ 20 歳代の初期短編集.
犬塚弘展に展示されていた,初期作品群を連想した.

この作家らしさは感じられるものの,いわゆるパルプ・マガジンに掲載されたものだからか,後年の「火星年代記」などの一連の名作に比べると,記述がどぎつい.内容は SF でもファンタジーでもなく,奇妙な味のミステリ集といったところ.
後年の短編集の中には,ぼくにとっては,作家の意図が分からないものが 2 割くらい含まれていたように記憶しているが,それはこの短編集でも同じだった.

ブラッドベリ・ファンでない人には,あまり価値がない本かもしれない.

訳者による解説に,村上春樹がノーベル賞候補なら,ブラッドベリだってノーベル賞にふさわしい,なんで聞いたこともない作家ばかり受賞するんだと書いてあった.お説ごもっとも.しかし残念なことに,ご当人はことし 6 月に亡くなってしまった.
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