Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ペンギン・ハイウェイ

2012-12-03 08:03:56 | 読書
森見登美彦 角川文庫 (2012/11).

「ぼくはたいへん頭がよく,しかも努力をおこたらずに勉強するのである.」
という始まりには鼻白むが,語り手が小学四年生なら許せるか,と読み進んだ.
この「ぼく」はいくつか研究テーマをかかえていて,ひとつが行き詰まると,とりあえず別なテーマを手がける.ノートにつける.ここだけは小説を読んだぼくと同じである.

この子には歯科医院のお姉さんも研究対象である.彼女のおっぱいが気になってしようがない.大人の読者としては,彼女の,この小説には書かれていない部分 (小学生以外にボーイフレンドはいないのか?!とか) を知りたいところ,

はじめは,村上春樹ふうかと思い,真ん中あたりでは万城目学みたいと思ったが,最後は SF らしくおわった.時空のひずみという無味乾燥なしかけに,ペンギンというかわいい小道具を登場させのが著者のセンスなんだろう.
2010 日本 SF 大賞受賞作だそうだ.審査員達もなかなかやるじゃないか.

解説 萩尾望都.カバーイラスト くまおり純.
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