日本近代文学館 編, 出口智之 責任編集「明治文学の彩り 口絵・挿絵の世界」春陽堂書店 (2022/8)
図書館の新着図書の中に発見.とてもおもしろい.
内容についてはいずれ.
トップ画像は鏑木清方による,尾崎紅葉「金色夜叉 続編」.尾崎の「夢のなかの宮の水死のところを画いてみないか」の言に従ったものだが,美術団体 烏合会に出品された.
このように見開き2ページに横長の絵が1枚の場合が多いが,惜しむらくはノドの部分.絵本のような造本ならこの部分は見やすくなるが,コストが問題ということだろう.
出版社の HP には本書の4枚がアップされているが,ノドが見えないと言うことはない.音楽におけるネット配信の普及をみらって,美術関係もネット利用にもっと力をいれてはいかが.
上記4枚には含まれない,清方の原画 (に近そうなもの) をネットで見つけた.この本の解説では,右のミレーのオフィーリア (1852) を意識して制作されたとしている.1910 年創刊の雑誌 白樺が西洋美術を日本に紹介したのは有名だが,この絵の制作は 1902 年.清方は当時ミレーの絵を知っていたのだろうか ?
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