【政界地獄耳・12.29】:差別への意識低い岸田文雄 一部発言しか取り消さない杉田水脈の差別主義は信念か
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・12.29】:差別への意識低い岸田文雄 一部発言しか取り消さない杉田水脈の差別主義は信念か
★総務政務官・杉田水脈が辞表を提出した。差別主義者の杉田を擁護する声もあると本人は言い張るが、ひとつひとつの差別発言に真意や意図などない。最後まで「適材適所」とかばった首相・岸田文雄の差別主義者への意識の低さや嫌な思いをさせられた人たちへ寄り添う気持ちがないことに杉田を擁護する人たちよりも多くの声がこの“更迭劇”を後押ししたのだと思う。
★そして看過できないのは、それでなお岸田が「行政の管理や統計などに関する職務を果たす能力があるかを判断して人事を行った。内閣の一員になる前や他党にいたときの発言は政治家の責任でしっかりと説明責任を果たすとともに、内閣の一員となった以上は政府方針に従って職務を行ってもらう旨、申し上げてきた」「先ほど杉田政務官からは『もとより差別意識はなく、説明を尽くしたが結果として国会審議に迷惑をかけることになった過去の言動について問題があると判断したものは撤回することとした。自らの信念に基づき撤回できないものもあるが、行政に迷惑をかけることはできないため、辞任したい』という意向が示された」との発言だ。体裁を求めたのなら、一部の撤回だけでなく謝罪も含め、岸田は差別に対して戦うといわねば任命責任のそしりは免れない。
★加えて杉田の「先の国会で私の過去の発言などに厳しい指摘があり、一部は取り消したが、真意がなかなか理解されないのではないかということもあった。信念を貫きたいと思う一方、内閣の一員として迷惑をかけるわけにはいかないという思いもあり、総合的に判断して年末の節目に辞表を提出した」も理解しがたい。一部を取り消しただけで、差別主義は「信念」ともとれる。内閣の一員としては年末ではなく年度末が単位のはずだ。最後まで政治家としてずれていたといいたい。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2022年12月29日 08:17:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。