【政界地獄耳・06.27】:プリゴジンの身柄をどこが押さえるかも焦点のひとつ
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・06.27】:プリゴジンの身柄をどこが押さえるかも焦点のひとつ
★ロシアのプーチン大統領の側近で民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジンが反乱、モスクワへの行軍を始めすぐ中止した。だがこの動きはウクライナ戦争を大きな曲がり角にいざなったといえる。ウクライナのダニロフ国家安全保障防衛会議書記の言うように「プーチン政権の崩壊の第1段階」なのだろうか。<button class="sc-laiENJ lkyail" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-laiENJ lkyail" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button>
ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏(ロイター)(Nikkan Sports News.)
★ワグネルの単独行動なのか、治安部隊や当局者、新興財閥(オリガルヒ)などのプーチン政権に不満のある人々の“意思”なのかを見極める必要がある。米国をはじめ西側の動きは速かった。ウクライナのゼレンスキー大統領は米バイデン大統領、カナダのトルドー首相やポーランドのドゥダ大統領と電話協議、ウクライナのレズニコウ国防相も米国のオースティン国防長官と協議を続けた。日本では国家安全保障局(NSS)の秋葉剛男局長と米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が電話会談。一方、プリゴジンの反乱を仲介したといわれるベラルーシのルカシェンコ大統領はロシアのプーチン大統領と電話会談。事態は混沌(こんとん)としている。
★25日、ブリンケン米国務長官はワグネルの反乱によってロシア国内で「以前にはなかった亀裂が現れている」と述べた。ただロシアの「内政問題」とした上で、プーチン大統領の権威やウクライナ侵攻の前提そのものに疑問を投げかけた。また「水面下だったことが表面化している。あらゆる面でプーチンにとって壊滅的な戦略的失敗だ」と指摘。つまり、23年間のプーチン政権初の反乱であるということ、来年3月にはロシア大統領選挙があることなど、長期化が予想されるものの内政的にプーチン政権の末路が近いとの見方を示唆したといえる。そう考えればプリゴジンはプーチン側近。つまり戦争犯罪の生き証人でもある。プリゴジンの身柄をどこが押さえるかも焦点のひとつだろう。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2023年06月27日 07:41:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。