路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【HUNTER2023.07.11】:夫逮捕から4か月、三浦瑠麗氏の現在|永田町の注目は「大樹総研」

2023-07-20 12:05:00 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【HUNTER2023.07.11】:夫逮捕から4か月、三浦瑠麗氏の現在|永田町の注目は「大樹総研」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.11】:夫逮捕から4か月、三浦瑠麗氏の現在|永田町の注目は「大樹総研」 

 東京地検特捜部が、国際政治学者として知られる三浦瑠麗氏の夫でコンサルティング会社「トライベイキャピタル」の社長・三浦清志被告を業務上横領容疑で逮捕して4か月が過ぎた。三浦被告は特捜部の取調べに否認を続け、現在も拘置所で身柄を拘束されている模様だ。

◇   ◇   ◇

 「容疑は2019年10月、3回にわたって三浦容疑者が関係していた太陽光発電システム投資会社から4億2千万を引き出し、トライベイキャピタルの口座に入金させたというもの。業務上横領事件としては巨額でかつ、否認が続くので厳しい求刑となるだろう」(捜査関係者)

 三浦被告が否認を続けているので、初公判は数か月先になるとみられる。そうした中、三浦被告の周辺は慌ただしさを増している。

 妻の瑠麗氏が社長の「山猫総合研究所」という会社がある。かつて三浦被告が社長を務めていた同社は、衆議院第一議員会館そのばにある建物の1階、三浦被告のトライベイキャピタルなどと同じところにオフィスを構えていた。しかし法人登記を見ると5月1日に渋谷区に移転。自宅住所も、港区の六本木ヒルズから麻布のマンションに移っていた。瑠麗氏がSNSなどで発信していた長野県軽井沢町にある別荘も6月7日に売却されたことが分かっている。

 一方、所在地の変更こそないものの、トライベイキャピタルの社長は、5月に田中肇氏という人物に交代していた。同社のある関係者が背景を話す。

 「家宅捜索、逮捕という流れになりトライベイキャピタルが手掛けていた太陽光発電システムなどの事業はとん挫。これまで仕事をしていた得意先や投資家、関係者も軒並み引き始めた。瑠麗氏の会社も、トライベイキャピタルと同じ事務所では沈みかねないということで移転したそうです。そりゃ、トライベイキャピタルと同じ所在地なら、なんの容疑もない瑠麗氏の会社まで共犯のように思われかねませんからね。事件の影響で仕事も減り、財政事情も苦しいという理由もあるでしょうけど」

 ちなみに瑠麗氏の会社の新しい住所は、渋谷駅前のセルリアンタワー15階とあり、インターネットで検索をかけるとレンタルオフィスのようだ。六本木ヒルズの自宅の家賃は月額100万円以上だったとみられるが、新居はかなりリーズナブルといえそうだ。

◇   ◇   ◇

 6月に国会が閉会となり、岸田文雄首相が解散総選挙を先送りしたことで永田町には安堵感も流れる。しかし「国会が閉会になっている時こそ、警戒が必要だ。逮捕許諾請求は不要になるからね」と自民党の大臣経験者はそう話す。

 2020年6月18日、公職選挙法違反(買収)で逮捕された河井克行・案里夫妻。東京地検特捜部は「逮捕許諾請求もやむなし」と強硬だったが、結局、国会閉会翌日の逮捕となった。

 「国会が終わってから特捜部がバッジを狙うというのは、永田町の常識。身に覚えがある人はつらいところだよ。今、特捜部が狙っているのは大樹総研関連というのは、誰もがわかっている」(前出の大臣経験者)

 ある衆院議員の議員会館の事務所には、大樹総研の関連企業に勤めているかつての議員秘書が、つい最近まで出入りしていたという。関係者が、こう打ち明ける。
「『〇〇省に**の資料をもらってくれ』などと平気で頼んでいた。さすがにうちの先生も怒って、出入り禁止を申し渡した」

 特捜部の狙いは、「政界フィクサー」と呼ばれる大樹総研の矢島義也氏とそれに連なる永田町や霞が関の人脈だ。そこには三浦被告が複雑に重なり合う部分もある。

 特捜部はこれまで、三浦被告の事件に加え細野豪志議員が捜査ターゲットになった「JCサービス」からの不透明なカネの流れに絡み、2度も家宅捜索してきた。特捜部OBの弁護士は、次のように見立てを語る。

 「特捜部では春の異動でH検事が副部長になりました。ずっと大樹総研の捜査を担当してきた人です。東京地検の森本宏次席検事も特捜部長時代、大樹総研に家宅捜索をかけたが立件は至らなかった。大樹総研関連の事件に関しては、忸怩たる思いがあるはず。大樹関連では、菅義偉前首相や二階俊博元幹事長など、自民党の大物の名前も取りざたされてきました。森本次席もそろそろ異動が近づいているので、自身が在籍している間に何とかしたいはずです。矢島氏と関係が近いとされるトライベイキャピタルの三浦を追及して立件可能な案件を固めるなら、9月国会がスタートするまでまでの間、まさに今がチャンスなんです」

 特捜部の動きから目が離せない。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・話題・東京地検特捜部が、国際政治学者として知られる三浦瑠麗氏の夫でコンサルティング会社「トライベイキャピタル」の社長・三浦清志被告を業務上横領容疑で逮捕して4か月】  2023年07月11日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2022.11.09】:特捜部が狙う五輪汚職の次|注目集める「大樹総研」

2023-07-20 12:04:50 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【HUNTER2022.11.09】:特捜部が狙う五輪汚職の次|注目集める「大樹総研」

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2022.11.09】:特捜部が狙う五輪汚職の次|注目集める「大樹総研」 

 ある自民党の大臣経験者が、「大樹が危ないそうじゃないか、首筋が寒い連中が騒いでいる」と連絡をくれた。今年2月に東京地検特捜部による家宅捜索を受けた政財界のフィクサー・矢島義也氏率いる大樹総研の周辺が、にわかに慌ただしくなっている。

              ◇   ◇   ◇

 東京地検特捜部は目下、東京オリンピック・パラリンピックの汚職事件の真っ只中。10月19日には、高橋治之容疑者が受託収賄の容疑で、4度目の逮捕。高橋容疑者から、日本オリンピック委員会の元会長・竹田恒和氏や森喜朗元首相のルートに発展するのではないかと噂される状況だった。しかし、ある捜査関係者は「事件はここまで」と結論付けた上で、こう話す。

 「竹田は、すでに10回以上特捜部から事情聴取を受けている。しかし、竹田―森ルートに突っ込むには、高橋容疑者の口を割らせるしかない。しかし、高橋容疑者は『広告には口利き、コンサルタントに関するマージンが発生するのは当たり前だ』として、まったく容疑を認めない」――高橋容疑者の4回目逮捕と起訴で、捜査が終結となる可能性があるという。

 そこで、次の「政界ルート」として浮上しているのが、すでに強制捜査に着手済みの矢島氏率いる大樹総研を巡る疑惑だ。

 強制捜査を受けた矢島氏は、直後に週刊詩のインタビューに応じて以降、姿を見せていない。そのインタビューでは、親しかったはずの二階俊博元幹事長のことを「ボケてきちゃってるから」とこき下ろし、菅義偉元首相や加藤勝信厚労相はじめ政財界に大きな人脈があることをひけらかしていた。矢島氏は一連の疑惑を完全否定。「俺がこの世界から消えちゃったら、日本は結構損だ」と豪語している。だが、世間はそう甘くない。

 「オリンピックの次は大樹総研でいくという流れが特捜部にあるようだ。これまで、安倍政権べったりでそこに近い人脈には手出しができなかった。その重しがとれたので、今がチャンスだとばかりに政界ルートを狙っている。特に、東京地検特捜部長で今は、地検の森本宏次席検事は、大樹総研にガサを入れて立件できなかったことがある。今度こそと意気込んでいるそうだ」(東京地検特捜部OBの弁護士)

◇   ◇   ◇

 矢島氏は、東京地検特捜部の捜査だけではなく、もう一つ悩ましい難題を抱えている。

 今年2月、医療ベンチャー「テラ」(破産手続き中)の株を巡って医療機器開発「セネジェニックス・ジャパン」の竹森郁被告が商品取引法違反で逮捕された。一時は矢島氏と蜜月で歩調をともにしていた同氏については、年内にも判決が言い渡される見通しだ。

 その竹森被告と矢島氏が絡んだ事業は、ハンターで報じた太陽光発電の「まんのう発電所」(香川県)である(⇒「東京地検特捜部が狙う贈収賄事件の主役は・・・」)。

 同発電所は、矢島氏と関係が深い再生可能エネルギー開発会社「JCサービス」を通じて2017年から計画され、土地所得や経産省へのFIT(固定買取価格制度)の認定、開発申請などが行われていた。この案件を約14億6千万円で矢島氏から取得したのが竹森被告だった。

 経産省は、矢島氏側から竹森被告側に権利が移行する前後、1kWh/時で42円という高値で設定したFITの買い取り価格を見直す方針を打ち出していた。認定を受けても太陽光発電システムの建設にとりかからず、権利だけを売買するという事例が横行したため、見直しに着手していたのだ。矢島氏は見直し直前に申請をして、認められたという。その際、管轄する四国経済産業局の幹部が矢島氏と政界ルートを通じて親しい関係にあった人物なのだ。

 東京地検特捜部の見立ては、大樹総研側とつながっていた幹部が、何らかの便宜を図ったのではないのかというもの。前出の大臣経験者が、次のように解説する。

 「岸田政権になって1年、狙われているのは安倍派ですよね。森元首相もそうだし、旧統一教会でもね……。

 安倍政権時代は強固な牙城の前に、政界が絡む贈収賄事件はほとんどやれなかった。

 安倍氏が退いてから河井克行元法相夫妻の選挙違反事件や吉川貴盛元農水相の贈収賄事件などが立件された。矢島氏といえば、出てくるのは菅元首相に二階氏。安倍政権を支えた2枚看板です。その二人の動きを止めるだけでも岸田政権にとっては大きなプラスがある」

              ◇   ◇   ◇

 菅氏と二階氏は、2016年に行われた矢島氏の結婚式の「主賓」として登場しているほど縁が深い。菅元首相には、東京地検特捜部が五輪汚職事件とは別件で捜査している神宮球場や秩父宮ラグビー場の問題がある、明治神宮外苑の再開発に絡む許認可や参入業者についての疑惑が浮上していたのだ。

 菅氏は、自身が立ち上げた「ガネーシャの会」を中核とする、いわゆる菅グループを派閥に発展させようと動いていた。しかし、矢島氏や、明治神宮外苑再開発を巡る疑惑が浮上したとたん、動きが止まってしまった。「特捜部の動きと何か関係があるのかもしれない」と話す永田町関係者もいる。

 矢島氏をよく知る関係者は、次のように話している。

 「矢島氏は、官僚や政治家に依頼してもできないことをやることが、コンサルタントと思っているような人物。脱税的な手法の口利き、無理な許認可申請など、値段がつけられないような仕事が本業のようになっている。特捜部のガサ入れで、そうした問題についてのオファーがこなくなり、商売は左前。会社にもほとんど来ず、ご機嫌ななめのようだ」

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・政財界のフィクサー・矢島義也氏率いる大樹総研を巡る疑惑】  2022年11月09日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【HUNTER2022.03.09】:「大樹総研」家宅捜索の波紋

2023-07-20 12:04:20 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【HUNTER2022.03.09】:「大樹総研」家宅捜索の波紋

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2022.03.09】:「大樹総研」家宅捜索の波紋 

 「なぜだ、どうして」――そう怒鳴ったのは、民間コンサル「大樹総研」を率いてきた首領・矢島義也(本名:義成)氏。先月25日に本サイトで速報した東京地検特捜部の家宅捜索を受けた時、冒頭のような言葉を口にしたという。矢島氏を怒らせた特捜部の捜査は、どこに向かうのか――。

 ■特捜部の自信

 特捜部が、矢島氏をターゲットにしたのは2回目だ。これまで報じてきたように、民主党政権下の環境相で、現在は自民党の細野豪志衆院議員に「JCサービス」が5,000万円の資金提供をした際に、大樹総研と矢島氏がターゲットになった。

 当時、特捜部長で現在は東京地検次席検事の森本宏氏は、日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告、衆院議員の秋元司被告、元法相の河井克行受刑者など数々の大物を摘発してきた“剛腕”だ。しかし、細野氏―大樹総研・矢島氏のラインは、立件できなかった。

 「だけど今度は違う」と、東京地検特捜部のOBで、森本氏と一緒に仕事をしたこともある弁護士はこう話す。 

 「東京地検特捜部が、ガサを打ってやれなかったなんて事件はそうないよ。今回、大樹総研の矢島氏を再度捜索ターゲットにしたということは、かなり自信があるからと聞いている。あの森本氏だから、2回も失敗することはないはず。もう、矢島氏への容疑はほぼ詰められていると思うな」

 では、東京地検特捜部は、矢島氏の何を狙っているのか?

 ■経産省ルート

 矢島氏が2016年5月29日に帝国ホテルで挙式をあげた際の席次表がある(⇒「祝う会」の席次表のPDFデータ)。捜査関係者の一人が、「あの席次表は矢島氏や大樹総研の人的つながりを知る上でとても大事だ。非常に参考になる」と話す。

 大樹総研が手掛けるビジネスの中核のひとつが太陽光発電システム。同じ、太陽光発電システム会社「テクノシステム」の生田尚之被告が2021年5月に詐欺容疑で逮捕されたときにも、大樹総研や矢島氏の影がちらついていた。

 香川県丸亀市の山間部に位置する「まんのう・丸亀太陽光発電所」という太陽光発電所は、大樹総研の「傘下」ともいわれるほど関係が深い再生可能エネルギー開発会社「JCサービス」が2017年から計画、申請をしていたものだ。JCサービスが細野氏に5,000万円を貸し付けた形をとっていたことは、これまで報じてきた通りである。

 2011年3月に発生した東日本大震災が招いた福島第一原発の事故以来、大きなビジネスとなった太陽光発電。だが、簡単に設置できるものではなく、土地所得や経産省へのFIT(固定買取価格制度)の認定、都道府県の許認可など多岐にわたる手続きが必要となる。ある捜査関係者が、許認可絡みのこんな情報を漏らす。

 「大樹総研は、香川県の計画を含む太陽光発電システム関連で100億円とも300億円ともいわれるカネを集めたとう話がある。だが、計画は杜撰で地元同意などもなく、図面上だけで進めていた。計画がオープンになり、地元では反対運動が起きた。そこで、慌てた矢島氏は経産省人脈を使って計画変更を出し、許可を取り付けたという。普通では絶対に認められない変更なので、何らかの力が動いたのではないかと噂されていた」

 矢島氏の結婚式の席次表を見ると、経産相経験者である二階俊博自民党元幹事長、林幹雄衆院議員、さらには経産省の現職幹部も列席していたことが分かる。矢島氏と経産省の間に太いパイプが見え隠れする。その中で、矢島氏と関係が深いとされるのが経産省のX氏だ。「X氏を通じて、矢島氏が何らかの工作をしたのではないかと、省内では噂になった」(経産省関係者)

 太陽光発電を所管しているのは経産省。細野氏を取り逃がした“遺恨”もあり、東京地検特捜部が経産省絡みを狙おうとするのは当然だろう。

 ■財務省ルート

 そして、矢島氏関連でもう一つ浮上しているのが、財務省との関係だ。前出の席次表には、女性記者へのセクハラ疑惑で財務省を実質“クビ”になった福田淳一氏、森友学園問題で大阪地検特捜部から事情聴取をされた迫田英典元国税庁長官などの幹部も出席していた。矢島氏との深い関係がうかがえる。

 ジャスダック上場のバイオベンチャー「テラ」(本社:東京都新宿区)の新型コロナ ウイルス治療薬開発に絡んだ金融商品取引法違反(インサイダー取引)事件で、テラと共同事業を展開していた「セネジェニックス・ジャパン」(本社:東京都中央区)元役員の竹森郁容疑者が警視庁に逮捕された。竹森容疑者への容疑は、テラのワクチン開発に「35億円の融資が実行される」と、虚偽のIR情報を発表させたことだ。有価証券報告書は上場企業にとって最も重要視されるIR情報の一つ。日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告が逮捕された際の容疑の一つが、有価証券報告書に虚偽記載した金融商品取引法違反だった。ある証券会社幹部は、次のように話す。

 「IRは、金融庁のシステム、EDINET(金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム)で開示されます。企業がIRとして出したい情報は、まずEDINETに提出される。つまり金融庁がチェックしているのです。テラはこれまで、不透明な経営や財務などで金融庁も要警戒の会社。なぜ、35億円の融資のIRがEDINETを通ったのか不思議でした」

 そこで、矢島氏が財務省幹部に何らかの働きかけを行ったのではないか、という見立てが出ているのだ。その矢島氏は特捜部の家宅捜索後、「竹森に騙された。きちんと35億円の融資がなされたはずと聞いていた。コロナの新薬にも騙された。竹森が悪い。やつを信じたばか……」と潔白を主張し始めたという。

 令和のフィクサー矢島氏に、迫るXデーを回避する「工作」は可能だろうか?

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・民間コンサル「大樹総研」・東京地検特捜部の家宅捜索】  2022年03月09日  13:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.07.11】:【速報】ハラスメント苦に自殺か|北海道新聞・編集局次長が急逝

2023-07-20 12:02:50 | 【新聞社・報道・マスコミ・雑誌・世論調査】

【HUNTER2023.07.11】:【速報】ハラスメント苦に自殺か|北海道新聞・編集局次長が急逝

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.11】:【速報】ハラスメント苦に自殺か|北海道新聞・編集局次長が急逝 

 北海道新聞社(札幌市中央区、宮口宏夫社長)で7月上旬、現職の編集局幹部がパワーハラスメントを苦に自殺したとみられる状況で亡くなっていたことがわかった。同社では本年1月中旬にも常務取締役の男性(62)がパワハラ自殺を疑われる状況で亡くなっており(既報 )、およそ半年間に2人の役員が相継いで急逝する異常事態となっている。

 ◇   ◇  ◇

 7月9日午後に亡くなったのは、道新札幌本社に勤める編集局次長の男性(53)。同本社や支局などに所属する複数の記者によれば、次長は先週半ばごろに編集局長から激しい叱責を受け、出勤できなくなるほどのショックを受けたという。亡くなったのは日曜日で、週が明けた翌10日には逝去の情報が会社に伝わった。一般の社員に周知されたのは、さらに一晩を経た11日午前だった。

 筆者に届いた情報を総合すると、叱責の理由は編集局人事。同局が示した7月の人事案に宮口宏夫社長が激怒し、これを受けた編集局長が原案をつくった次長を激しく叱責することになったという。問題の人事は旭川支社の社員にかかわるもので、同社員は一昨年春に起きた新人記者逮捕事件で当該記者のケアにあたる立場だったとされる。

 社長の叱責は同事件に関連していることが窺えるが、道新は11日の時点で次長急逝の事実自体を外部に伝えておらず、また社内でも死因などの説明がないため、詳しい背景などは確認できない状況。ただ、次長本人が遺書を残していたとの情報が複数の筋から伝わっており、事実ならばそこになんらかの手がかりが記されている可能性がある。

 亡くなった次長は函館市出身。北海道外の大学を卒業後、1992年に道新に入社した。おもに政治部畑で長く過ごしたが、社会部の同僚よりも根がリベラルなところがあり、社内外問わず若手からの信頼が厚かったという。自社の後輩には苗字ではなく下の名前の音読みに由来する愛称で慕われ、内勤時代は朝まで若手と飲み明かすこともしばしばだった。

 ほかの幹部が笑って見過ごすセクハラをただ一人、毅然と注意するような気骨の主でもあった。今回の訃報には20歳代から50歳代まで幅広い世代の同僚・後輩が「大変なショック」と肩を落とし、とりわけ現場の若手の間では会社への不信感が急速に強まっているという。

 筆者は現在、次長急逝の事実関係やハラスメントの有無などを確認する取材を道新に打診中。より詳しい事実が伝わり次第、引き続き本サイトや地元月刊誌『北方ジャーナル』などを通じて発信していきたい。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・話題・北海道新聞をを巡る問題】  2023年07月11日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.06.20】:北海道新聞が夕刊廃止へ|「9月末めど」の情報も

2023-07-20 12:02:40 | 【新聞社・報道・マスコミ・雑誌・世論調査】

【HUNTER2023.06.20】:北海道新聞が夕刊廃止へ|「9月末めど」の情報も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.06.20】:北海道新聞が夕刊廃止へ|「9月末めど」の情報も 

 ブロック紙・北海道新聞が夕刊の廃止に舵を切った。詳細は現時点で公表されていないが、6月上旬から同中旬にかけて地元ニュースサイトなどで同方針が一定の確度を伴って報じられ、また複数の道新社員・元社員らが既成事実的に「今年の9月末で休刊」と証言しており、廃止はほぼ確定的とみられている。

            ◇   ◇   ◇

 道新の夕刊廃止の話題が初めて伝えられたのは、地元・北海道の経済ニュースサイト『北海道リアルエコノミー』が6月2日の正午ごろに配信した記事(⇒コチラ) 。数時間後には『財界さっぽろオンライン』がこれを追いかけ( ⇒コチラ)、また同15日発売の同名月刊誌にも3ページにわたって同旨の記事が掲載された。いずれも本年5月中旬ごろに得られた情報として今秋の夕刊廃止を伝え、財界さっぽろ誌についてはより具体的に「9月末日」をXデーとしている。道新本社は両者の取材に「決まっていることは何もない」「現時点でお答えできることはない」と対応したとされる。

 複数の道新関係者によれば、夕刊廃止の方針が社内で浮上したのは5月19日招集の部長会議がきっかけ。同会議は編集畑の各部長が年に数回設ける集まりで、そこで報告された話が会議の参加者経由で編集現場に伝わり、週明けにはOBや部外者などへも情報が漏れるに到ったようだ。報告の受け止め方には関係者間で温度差があり、1カ月を経た6月中旬時点で「まだ検討中のレベル」との認識の部長もいるというが、社内外からは「次の人事も夕刊なしの前提」「例年夏の大規模な異動が今年は秋に後倒しになる」などの声が聴こえており、また先述の「9月いっぱい」という休刊時期も各証言者間で一致していることから、廃止の方針はすでに固まっている可能性が高い。

 編集現場には未だ公式な報告が降りていないようで、夕刊独自のコラムなどの扱いがどうなるかは未知数。地方版によっては人気の地域情報欄があり(函館・道南版の「みなみ風」など)、秋以降の去就が気になるところだが、地元読者はもちろん当該欄の担当者へも現時点でなんら説明がないという。昨年12月には道新労働組合が社長団交で夕刊の議論を俎上に載せたが、宮口宏夫社長は「夕刊は11月定数でまだ25万844部もある」と休刊の考えを否定、「今後の部数の推移を見ていくことは大事だが、今は判断を変える段階にない」と言い切っている。年度が替わった4月下旬の団交でも担当常務が夕刊廃止を「具体的には考えていない」とし、その上でこう説明していた(いずれも「道新労組速報」採録の問答から抜粋)。

 《静岡新聞が3月いっぱいで夕刊をやめたため、道新の夕刊は地方紙の中で最も部数が多い。これほどまでに読者に支持されている夕刊をやめるということは、考えたくない選択肢だ。しかし、販売店では配達する人が常に不足しているし、紙代も高騰している。夕刊を廃止することによって経営に与える影響がどの程度になるのか勘案したうえで、検討するかしないか判断していくことになる》

 これが一転、5月19日の部長会議で廃止の方向となったのが事実だとすれば、会社は労組への説明からわずか20日あまりで方針を転換したことになる。

 筆者は一連の報道後の6月16日に道新本社へ取材対応を打診、夕刊廃止について事実確認の質問を寄せたところだが、こちらへの回答は先述「リアルエコノミー」などへの対応と同様、実質ノーコメントとなる可能性が高い。現役記者の1人は会社の姿勢について「削減できるコストの大きさで廃止を検討し始めたものの、影響の大きさを意識して決断できずにいるのでは」と話している。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・話題・ブロック紙・北海道新聞が夕刊の廃止に舵を切った事案】  2023年06月20日  15:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【HUNTER2023.07.07】:大任町・入札情報公開の欺瞞|追従した権力の犬「読売新聞」の記事

2023-07-20 12:01:40 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【HUNTER2023.07.07】:大任町・入札情報公開の欺瞞|追従した権力の犬「読売新聞」の記事

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.07】:大任町・入札情報公開の欺瞞|追従した権力の犬「読売新聞」の記事 

 報道に求められるのは、「ウォッチドッグ」=「権力を監視する番犬」としての役目だ。しかし、記者クラブ制度に胡坐をかく日本のメディアは役所や大企業の「広報」と化しており、権力側の「飼い犬」に成り下がる記者さえいる。

 そういう輩が何の検証もせず役所の言い分をたれ流せば、結果として、住民を欺こうとする権力側に力を貸すことになる。今月5日、権力に媚びる「読売新聞」が、その典型となる記事を朝刊に掲載した。

 ■隠されてきた2021年6月以前の入札結果

 今月3日、大任町の前総務企画財政課長で7月1日から会計管理者に異動したという幹部職員から、「ご要望をいただいていた2021年以前の入札結果が閲覧できるようになりました」という連絡を受けた。

 大任町が発注した公共工事の入札結果を巡っては、2021年6月にハンターが情報公開請求し、同町がこれを拒否。同年7月に審査請求(異議申し立て)したが、町は答申を出すまで2年もかけながら非開示方針を変えなかったため、不当な決定の取り消しを求めて訴訟を提起していた。

 本サイトが特に問題視していたのは、2021年6月以前の入札結果だ。大任町は、同月までの入札結果を役場玄関口にある掲示板に貼り出し公開していたと主張していたため、「いったん公表したものを非開示にするのは不合理」だとして、強く抗議した経緯がある。

 入札結果非公開は入札契約適正化法違反。国は大任町の入札結果非開示を「違法」と断定したが、永原譲二大任町長は「ヤクザが、落札業者に1,000円のそうめんを1万円で売りつけた」、「町民を守るため入札結果の非公開を続ける」などと強弁し、入札結果を隠蔽し続けていた。

 世論の厳しい批判を受けた永原町長は会見で、今年4月から2021年7月以降の入札結果だけを公表すると表明。しかし、永原体制下で繰り返されてきた公共工事の不正を示す2021年6月以前の入札結果は、非開示状態のままだった。

 大任町が方針を一変させたのは、福岡県町村会の会長選挙が行われることになっていた先月6日の直前。「訴状は着いたか」という記者の問いに、同町側が返してきたのは「2021年6月以前の入札結果を閲覧できるようにします。ただし、公表できるのは平成30年度からのもので、平成29年(2017年)度分は文書の保存期間が過ぎたため、廃棄しました」」という回答だった。

 記者はこの時、「庁舎内の各課のパソコンに、入札結果のデータが残っているという情報を得ている。29年度分もあるはず」と指摘していた。

 ■実態確認なしのお役所広報

 今月3日、確かに2021年6月以前の入札結果が閲覧可能になった。そして下は、大任町の入札結果が公開されることを伝える読売新聞7月5日朝刊の紙面である。

 この記事は、「入札情報を公開してやる」という、読者ではなく権力者側の視点に立ったもの。つまり、権力の飼い犬が書いた記事ということだ。記事を書いた新聞社員は、入札結果の公開実態を確認もせず、永原町政の宣伝文をたれ流したに過ぎない。現場を踏んでいれば、こんな内容の記事になるはずがないからだ。その証拠が下の画像である。

 ハンターの記者は、大任町からの連絡を受けた翌日の今月4日、役場の担当窓口に行き「一番古い入札情報から閲覧したい」と申し出た。

 役場側は、所定の用紙に氏名と閲覧目的を書き入れるよう求めてきたので、これに応じたが、さらに「閲覧についての注意事項がこちらになっております」と、窓口に立てかけられた上掲の文書を指さす。見て、呆れた。

 「転載は、禁じます」「知り得た情報は、他に漏らさないこと」。確認したところ、「転載」とは、書き写した入札情報を、他に記載することだという。「知り得た情報は、他に漏らさないこと」は、読んで字の如くということだ。これでは、書き写した入札結果を“記事”にすることができない。

 “転載は禁じる、知り得た情報は他に漏らすな、とはどういう意味か?記事にするなということか?”――立ち会った職員を問い詰めるが、この場では返答できないという。記者に連絡をくれた会計責任者に苦情を申し立てたところ、新任の総務企画財政課長と協議して回答するとしていたが、出稿まで返事はなかった。

 「公開」とは、情報を公衆に広く開放することであり、そこに何らかの条件や縛りを付ければ意味を成さなくなる。「転載するな」「他に漏らすな」という大任町の条件付き閲覧は、「非公開」と同義。読売は町が英断したかのように「町外在住者にも公開」と大きく見出しを打ったが、実態はまるで違うものだった。

 そもそも、法に従えば入札情報の開示に条件を付ける自治体などどこにもなく、誰であれ見るのは自由。これまで公開してこなかったことが問題なのに、読売の記事はその点について深く追及していない。それどころか、指定暴力団にすべての責任を押し付けてきた永原町長の主張をそのまま受け入れ、良い方向に進んだと言わんばかりの書きぶりだ。これが「報道」とは聞いて呆れる。

 読売の記事の最大の問題は、次の一節だろう。

町によると、当初は公表対象を21年7月以降分とし、それ以前の分については町情報公開条例に基づいて公表する想定だった。ただ、そうすると開示を受けられる人が限られてしまうため、無条件の公開を前提に運用改善を図り遡れる範囲で準備を進めてきた

 読売に尋ねる。「転載は、禁じます」「知り得た情報は、他に漏らさないこと」のどこが無条件なのか?この記事を書いた記者は、恥ずかしくて答えることなどできはしまい。

 もう一点、「遡れる範囲で準備を進めてきた」とあるが、前述したように、当初大任町が公開可能としていたのは平成30年度以降の入札情報で、29年度分のデータが各課のパソコンに残っているはずだと指摘したのはハンターの記者。実は、4日に役場窓口で開示された「一番古い入札情報」は、廃棄されたはずの平成29年度のものだった。会計管理者は平然と、「それが、ご指摘の通りでした。パソコンの中にデータが残っていたんです」。ハンターの記者が指摘していなければ、29年度分の入札結果は闇に葬られていたということだ。

 あたかも大任町が情報開示に積極的な動きを行ったかのような読売の記事は、町民や関係者を欺き続けてきた永原町長の意に沿う内容だ。つまりは権力の飼い犬が、永原氏に命じられたか、あるいは忖度したかのどちらか。実態を調べもせず、権力側に歪められた内容をたれ流す者に、「ジャーナリスト」を名乗る資格などあるまい。(中願寺純則)

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・話題・地方自治・福岡県・永原譲二大任町長を巡るスクープ記事、報道に求められるのは、「ウォッチドッグ」=「権力を監視する番犬」としての役目】  2023年07月07日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.07.06】:他人に厳しく、自分に甘く|福岡県田川市・陸田孝則議長に問われる政治家としての資質

2023-07-20 12:01:30 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【HUNTER2023.07.06】:他人に厳しく、自分に甘く|福岡県田川市・陸田孝則議長に問われる政治家としての資質

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.06】:他人に厳しく、自分に甘く|福岡県田川市・陸田孝則議長に問われる政治家としての資質 

 先月19日の田川市議会。議事が進み、陸田孝則議長が次の議案に移ろうとしたところで女性議員が「議長」と発言した瞬間、議長席の陸田氏がいきなり声を荒げた。「遅い!」。呆気にとられる議場の市議ら。唐突に休憩を宣言した陸田議長はその後、議長席にもどって女性議員の行為を激しく攻撃した。恣意的な議会運営は議会制民主主義を否定することにつながりかねない。

 問われているのは、“議長としての”というより、陸田氏の政治家としての資質だ。

 ■女性議員の発言を封殺

 ネット上のユーチューブ動画に残された、その時の様子はこうだ(https://www.youtube.com/watch?v=EjJjg6-MKf  :50分頃から~)

陸田議長:(小さな声で)よんでいいですか?質疑がないようでありますので、次に移ります。日程第8、議案第3……
柿田孝子議員:議長。

陸田議長遅い!
柿田孝子議員:すみません。議長。

陸田議長:ちょっと休憩いたします。

(休憩)

陸田議長:会議を再開いたします。休憩以前の議事において、私が日程第8の議案を読み上げている最中、柿田孝子議員から不規則発言がありました。このため会議を一旦休憩し、録画等で柿田孝子議員の発言を確認いたしましたが、私が前の議題について他に質疑がないか確認の発言をした上で、次に移りますとの、その議題を終結し、次の議題である日程第8を読み上げている最中の柿田議員からの不規則発言がなされております。

本日の議会運営委員会で確認し、この会議の冒頭においても、私が触れたように、発言に際しては、法令会議規則の規定等を遵守するようお願いしております。柿田孝子議員の発言は、私の議事進行を妨害するものと私は認識しました。今後同様の事態が発生した場合は、法令会議規則の規定に基づき、厳しく対応したいと思っております。

 女性議員が発言を求めるために発した“議長”という言葉を、「不規則発言」「議事進行を妨害するもの」だと一方的に決めつけた陸田氏。恣意的な議会運営には、議場にいた関係者だけでなく、ネット中継を見ていた多くの市民も呆れたらしく、ハンターにはユーチューブ動画のアドレスが何件も送られてきた。もちろん、陸田氏を厳しく批判する声を添えてだ。

 動画を何度も確認してみたが、陸田議長の「私が前の議題について他に質疑がないか確認の発言をした上で」という言い分は、到底容認できない。

 男性市議の質問が終わったあとに陸田氏が発したのは「よんでいいですか?」。これは、「(議案を)読んでいいですか?」という進行の確認だったとしか思えない。しかも、「議題について他に質疑がないか確認した」という場面は一切なかった。女性市議への糾弾は、たんなる“言いがかり”でしかない。

 陸田氏の行為は、市民の代表である市議会議員の正当な権利を害するもので、他の自治体の議会ではあり得ない暴挙である。「ルールは守るべき」と強弁するかもしれないが、そもそも陸田議長にその資格はない。

 下は先月、田川市内を取材中に確認した陸田氏の政治活動用看板だが、少なくとも8枚は「違法」なものだった。

 政治家の政治活動には一定の制限があり、選挙区内の看板の設置数にも規定がある。設置できるの掲示物であることを示すのが、当該選挙を管理する選挙管理委員会が発行する「証票」である。政治家とその後援団体などが政治活動のために看板を設置するためには、当該選挙を所管する選挙管理委員会に枚数や設置場所を届け出て、「証票」の交付を受けなければならない。

 市長及び市議については政治家本人用が6枚、後援団体用が6枚の計12枚。証票」が貼られていない、あるいは有効期限切れの「証票」しか貼られていない看板は違法となる。陸田氏の看板には、どれも「証票」がないか、あっても期限切れのものばかりだった。

 これまで田川市内の政治活動用看板については、二場公人前市長や今村寿人市議、佐々木允県議らの違法行為について指摘。各人とも、記事配信のあとには違法状態を是正し、看板を撤去したり、新しい証票を貼るなどの対応をみせてきた。当然、陸田氏も法に則った政治活動を行うべきだろう。

 陸田氏を巡っては、公職選挙法が禁じる「特定寄附」を受け、その事実を隠すため選挙運動費用収支報告書に「虚偽の記載」を行っていた疑いがあることや、ハンターの指摘を受けるまで家賃支出を計上していなかったことが分かっており、順法精神に欠けるのは確か。この程度の人物を議長に選んだ田川市議会には、猛省を促しておきたい。

【参照記事】

 ・田川市・陸田孝則議長、選挙収支に家賃不記載|意図的な支出隠しか?

 ・田川市・陸田孝則議長の選挙収支に公選法違反の疑い|禁じられた「特定寄附」隠し「虚偽記載」の可能性

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・話題・地方自治・福岡県大任町・ 先月19日の田川市議会。議事が進み、陸田孝則議長が次の議案に移ろうとしたところで女性議員が「議長」と発言した瞬間、議長席の陸田氏がいきなり声を荒げた事案】  2023年07月06日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【HUNTER2023.07.04】:田川市・陸田孝則議長の選挙収支に公選法違反の疑い|禁じられた「特定寄附」隠し「虚偽記載」の可能性

2023-07-20 12:01:20 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【HUNTER2023.07.04】:田川市・陸田孝則議長の選挙収支に公選法違反の疑い|禁じられた「特定寄附」隠し「虚偽記載」の可能性

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.04】:田川市・陸田孝則議長の選挙収支に公選法違反の疑い|禁じられた「特定寄附」隠し「虚偽記載」の可能性 

 今年4月の田川市議会議員選挙で6選を果たし、5月の臨時議会で議長に就任した陸田孝則氏(73)の選挙運動費用収支報告書に、公職選挙法違反の疑いが浮上した。

 報告書には、複合機や机などを田川市の指名業者である電気工事業者「リクデン」の代表者個人から無償提供(=寄附)されたものとして記載。しかし、複合機や机はリクデンの所有物で、同社の代表者も事実関係を認めている。

 リクデンと市の間には請負契約が存在しており、2件の無償提供が同社からのものと認められれば、それは公職選挙法が禁じる「特定寄附」。法の網を潜るため、陸田陣営が「虚偽記載」を行った可能性さえある。

 ■リクデン代表者から総額62万4千円相当の寄附

 田川市選挙管理委員会に提出された陸田議長の選挙運動費用収支報告書によれば、議長は今年2月5日から4月23日にかけて、リクデンの代表者から複写機1台を無償提供され、これを金銭換算で312,000円分として収入に計上。同時期に机3台、椅子3脚をはやり無償提供されたとして312,000円を収入に計上していた。(*下が陸田氏の収支報告書)

 株式会社リクデンは、1990年創業の電気工事業者。半数近くの株を陸田議長が保有しており、代表者の陸田和子氏は身内である。田川市の指名業者になっており、確認したところ、2022年10月から今年の2月末までの工期で、22年7月から今年3月末までの工期でそれぞれ1件の工事を請負っていた。

 公職選挙法は、「衆議院議員及び参議院議員の選挙に関しては国と、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に関しては当該地方公共団体と、請負その他特別の利益を伴う契約の当事者である者は、当該選挙に関し、寄附をしてはならない」(第199条:特定の寄附の禁止)と定めており、リクデン側からの2件の寄附は、この規定に抵触する可能性がある。

 ■「個人やけん」とうそぶく議長

 リクデン側からの物品提供は、違法な特定寄附にあたるのではないか――。先月22日、田川市議会の議長室に陸田氏を訪ねて見解を求めたが、「個人(の寄附)やけん」を繰り返すばかりで、反省の言葉はなかった。ただし、陸田氏の主張は、とっくに破綻していた。

 議長室でのやり取りの10日前、ハンターの記者はリクデンの代表者を自宅に訪問。無償提供した複写機などが会社のものかどうかの確認を求めていた。

記者:複写機はリクデンのものですね?
 代表者:はい。そうですよ。

記者:机や椅子も?
 代表者:まあ、そうですね。

 何度も問い質されたことで訝しがった代表者は、「会社に確認する」としていたが、今日まで何の連格もない。

 仮に寄附が個人からものであったにせよ、寄附したのはリクデンの代表取締役。会社側から寄附を受けたことに変わりはない。

 ちなみに、公選法が禁じる特定寄附を巡っては、以下の事案が立件されており(事案の内容は、警察庁ホームページなどより)、有罪なら3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金。報告書に虚偽の記載を行った場合も、同じく3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金となる。

  • 平成15年、沖縄県警が、市内の建設業者5社から選挙運動資金として、自己が代表を務める後援会に対し小切手(額面合計400万円)及び現金100万円の寄附を受けるとともに、市長選挙に関し、市と請負契約関係等にある建設会社4社から寄附を受けていたとして政治資金規正法違反及び公職選挙法違反(特定の寄附の禁止)で当時の宜野湾市長を検挙。
  • 平成15年、神奈川県警が、横浜市議会議員選挙に関し、市と請負契約関係にある建設会社2社の役員らから現金合計100万円の寄附を受けたとして、当時の横浜市議を公職選挙法違反(特定の寄附の禁止)で検挙。
  • 平成14年、佐賀県警が、佐賀県議会議員選挙に関し、県との請負契約関係にある建設会社2社の代表取締役らから現金合計80万円の寄附を受けたほか、当該選挙に当選後、会社等の団体から政党及び政治資金団体並びに資金管理団体以外の者に対する政治活動に関する寄附は禁止されているにもかかわらず、土木建築会社2社から現金100万円の寄附を受けたとして、当時の佐賀県議を公職選挙法違反(特定の寄附の禁止違反)で検挙。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・話題・地方自治・福岡県大任町・今年4月の田川市議会議員選挙で6選を果たし、5月の臨時議会で議長に就任した陸田孝則氏(73)の選挙運動費用収支報告書に、公職選挙法違反の疑いが浮上】  2023年07月04日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ロシア】:ウクライナ入港の全船舶を「軍事物資の運搬船とみなす」…穀物倉庫への攻撃も相次ぐ

2023-07-20 11:02:30 | 【ロシア・北方領土・シベリア開発・サハリン石油天然ガス・ウクライナ侵攻犯罪】

【ロシア】:ウクライナ入港の全船舶を「軍事物資の運搬船とみなす」…穀物倉庫への攻撃も相次ぐ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ロシア】:ウクライナ入港の全船舶を「軍事物資の運搬船とみなす」…穀物倉庫への攻撃も相次ぐ

 ロシアが黒海を経由したウクライナ産の穀物輸出合意から離脱したことを巡り、露国防省は19日、黒海沿岸のウクライナの港を利用する全ての船舶について、軍事物資の運搬船とみなすと表明した。ウクライナに入港する船舶が軍事的な標的になり得ると示唆し、警告を一段と強めた格好だ。

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トルコのボスポラス海峡近くで停泊する穀物運搬船(17日)=AP

 露国防省は声明で、20日午前0時(日本時間20日午前6時)から、こうした措置を始めると明らかにした。さらに、その船の船籍国(旗国)についても、ウクライナ政府を支援する国と判断すると警告した。 

 露政府は、18日に「黒海が危険区域になった」と宣言したばかり。さらなる威嚇は、ウクライナによる穀物輸出の継続を阻む狙いのほか、露産穀物・肥料の輸出拡大で譲歩を引き出すため、米欧に揺さぶりをかける意図もあるとみられる。

 プーチン露大統領は19日、閣僚との会合で、「我々は奇跡的な忍耐と寛容性をもって合意を何度も延長してきた」と発言。露産穀物の輸出が米欧の経済制裁で阻まれてきたとして、合意離脱を正当化した。露産穀物・肥料に関する経済制裁の解除や、国際決済網への復帰などの条件が満たされれば、「即座に合意に復帰する」とも主張した。

19日、ロシア軍のミサイル攻撃を受けたウクライナ南部オデーサの穀物ふ頭=ロイター
19日、ロシア軍のミサイル攻撃を受けたウクライナ南部オデーサの穀物ふ頭=ロイター

 露軍は20日、ウクライナ産穀物の主要積み出し港がある南部オデーサ州で3日連続となる攻撃を行った。ウクライナ大統領府によると、19日には穀物倉庫が被害を受け、中国向けの穀物約6万トンの損害が発生した。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は19日のアイルランド首相との会談で、「穀物輸出のための港湾施設を狙った攻撃は、ウクライナだけでなく世界の安定を脅かす」と非難した。

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 国際 【欧州・ロシア・ウクライナ情勢】  2023年07月20日  11:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・07.12】:内閣改造8月前半もあり得る 岸田文雄の外遊過密日程で前倒し人事も視野に

2023-07-20 07:40:00 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政界地獄耳・07.12】:内閣改造8月前半もあり得る 岸田文雄の外遊過密日程で前倒し人事も視野に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・07.12】:内閣改造8月前半もあり得る 岸田文雄の外遊過密日程で前倒し人事も視野に 

 ★首相・岸田文雄が11日午前、リトアニアとベルギー訪問のため、政府専用機で羽田空港をたった。リトアニアで北大西洋条約機構(NATO)首脳会議と、ベルギーで欧州連合(EU)との定期首脳協議に参加、NATOのアジア太平洋パートナー(AP4)である日韓豪ニュージーランドの4カ国首脳会談、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領とも会い、東京電力福島第1原発の汚染水放出計画に理解を求める。またウクライナのゼレンスキー大統領とも会談予定だ。

 ★首相は外相経験者だというのもあろうが外遊好きといえよう。お盆明けの8月下旬には日米韓首脳会談で訪米が計画されている。9月になると4~7日にインドネシアで東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議、一時帰国するかそのままか9~10日にインドで20カ国・地域(G20)首脳会議、19日からは米国で国連総会に出席する。なかなかの過密スケジュールだ。そのため内閣改造日程を時事は9月中旬軸とし、読売は9月前半軸と窮屈な日程の中、9月に実施すると予測する。確かに第2次岸田改造内閣は昨年8月10日に発足しているので、党則で1年とされている党人事は時期としては妥当だ。また来年度予算の概算要求が出てから引き継ぐというのが組閣や人事のセオリーともいわれる。

 ★首相はマイナンバーの誤登録などの総点検を命じているが、期限を8月上旬と関係閣僚に指示している。総点検の結果を公表して、あえて言えば長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に首相が出席して帰京した後から10日までに党人事、内閣改造と副大臣・政務官人事を断行、11日からお盆休み突入という日程は考えられないか。10月上旬の臨時国会までに余裕を持たせたいと考えれば、この前倒し人事はあり得るのではないか。(K)※敬称略

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2023年07月12日  08:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【疑惑】:デジタル庁への立ち入り、岸田政権に大きな打撃…マイナ問題の再発防止に危機感

2023-07-20 06:42:30 | 【政策・閣議・地方創生・愚策、マイナカード・2025大阪万博、公権力の暴力他】

【疑惑】:デジタル庁への立ち入り、岸田政権に大きな打撃…マイナ問題の再発防止に危機感

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:デジタル庁への立ち入り、岸田政権に大きな打撃…マイナ問題の再発防止に危機感

 マイナンバー制度を所管するデジタル庁個人情報保護委員会による立ち入り検査を受けたことは、岸田政権にとって大きな打撃となった。政府は国民の不安払拭(ふっしょく)に向け、再発防止に全力を挙げる方針だ。 

<button class="sc-iZWHIk fTGgqG" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-iZWHIk fTGgqG" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38">岸田首相</button>
             岸田首相(読売新聞)

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【政策・デジタル庁・マイナンバー問題】  2023年07月20日  06:42:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:首相中東訪問 脱炭素で存在感を発揮したい

2023-07-20 05:00:55 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【社説①】:首相中東訪問 脱炭素で存在感を発揮したい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:首相中東訪問 脱炭素で存在感を発揮したい

 ロシアによるウクライナ侵略で、エネルギー供給が不安定化しているなか、中東産油国の重要性は増している。政府はこうした国々との関係を戦略的に構築せねばならない。 

 岸田首相が、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールを歴訪した。日本の首相が中東を訪問するのは2020年1月以来、3年半ぶりだ。

 日本は、中東に原油輸入の9割以上を依存している。近年は調達先の多角化を図ろうとして、ロシア極東の石油・天然ガス開発事業に参画したが、ウクライナ侵略後、事業は停滞している。

 エネルギーを安定的に確保するためには、中東との交流を深化させ、この地域での日本の存在感を高めていくことが重要だ。

 首相はサウジのムハンマド皇太子と会談し、「国際原油市場の安定や石油・ガス、クリーンエネルギーなどの様々な分野で協力を一層進展させたい」と述べた。皇太子は「双方の利益になるよう努めていきたい」と応じた。

 サウジが主導する石油輸出国機構(OPEC)と、ロシアなどを含めたOPECプラスは昨年来、世界経済の減速を理由に、原油の減産を続けている。原油価格の引き上げが狙いとの見方がある。

 ウクライナ危機に伴うエネルギー価格の高騰は、国際社会に打撃を与えている。産油国は安定的な供給に努めるべきだ。

 首相は、サウジが進める脱炭素化に、日本として協力を強化する考えを表明した。

 サウジは石油依存から脱却しようと、産業の多角化に取り組んでいる。天然ガスを利用し、水素やアンモニアなど次世代燃料を製造することも計画している。

 日本は、こうした脱炭素の技術で先行している。先端技術の提供は、これまでの「産油国と消費国」という関係を、相互に支え合う形に変えることになろう。

 3か国は、外国人の流入で人口が急増し、著しい成長を遂げている。今回の首相の訪問に日本企業約30社が同行したのは、中東への投資を視野に入れているのだろう。官民で協力を深めたい。

 中東地域では、米国の関与が薄まっている一方、中露が影響力を強めている。今年3月には中国が、サウジとイランの関係を仲介して正常化させた。

 首相は、各国首脳との会談で、法の支配に基づく国際秩序を重んじる立場を強調した。各国と対話を重ねて、こうした価値観を共有していくことが大切だ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年07月20日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:警官「捏造」証言 何があったか検証し説明せよ

2023-07-20 05:00:50 | 【警視庁・警察庁・都道府県警察本部・警察署・刑事・警察官・警部・監察官室・...

【社説②】:警官「捏造」証言 何があったか検証し説明せよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:警官「捏造」証言 何があったか検証し説明せよ

 警視庁が摘発した事件で、捜査を手がけた現職警察官が「事件は 捏造ねつぞう だった」と法廷で異例の証言をした。何があったのか。捜査当局は徹底検証し、説明すべきだ。

 警視庁は2020年、軍事転用が可能な機械を無許可で輸出したとして、製造会社の社長ら3人を外為法違反の疑いで逮捕した。

 この機械は液体を粉末に加工でき、粉ミルクなどの製造に使われている。特別な性能を持つものについては、経済産業省の省令で、輸出する際に許可を得るよう定めている。生物兵器の製造に悪用される恐れがあるためだ。

 3人は起訴されたが、東京地検は21年、初公判直前になって起訴を取り消した。弁護側が、独自に実験を重ね、この機械は輸出許可が必要な製品に該当しないと主張したところ、検察側は反論が困難だと判断した。

 機械の性能を巡る立証の難しい事件だったのかもしれないが、逮捕された3人は、最長11か月間も勾留され、うち1人は起訴取り消し前に病死している。本人や遺族の無念は察して余りある。

 警察と検察からは、いまだに説明も謝罪もないという。「捜査に問題はなかった」という立場で、何の反省もないのであれば、それは独善だと言わざるを得ない。

 今回、捜査の違法性を問う国家賠償請求訴訟で、警視庁公安部の担当警察官が証人として出廷し、事件は「捏造」だったと述べた。捜査幹部の出世欲が背景にあったと受け取れる発言もあった。

 別の警察官は、上司に追加捜査を進言したが、「事件が潰れたらどうする」と言われたという。

 上司は法廷で、適正な捜査だったと述べたが、2人の部下が そろ って捜査を批判するなど前代未聞の事態だ。経産省の担当者も、無許可輸出には当たらないと、何度も警察に伝えたと証言している。

 警察は、最初に描いた事件の筋書きにこだわり、立件に不利な証拠と向き合おうとしなかったのではないか。検察は、適切に捜査を指揮したのか。捜査への疑問を指摘する声がこれだけ上がっている以上、経緯を明確にすべきだ。

 経済安全保障の重要性が高まっている。日本の先端技術が国外に流出しないよう、厳しく監視することは大事だが、捜査に行き過ぎがあってはならない。

 警察や検察に逮捕などの強い権限が与えられているのは、国民の信頼があってこそだ。今回のような捜査が繰り返されれば、その信頼が揺らぎかねない。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年07月20日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:穀物合意停止 露は安全な輸送の責務果たせ

2023-07-20 05:00:45 | 【食糧自給率・農業・JA・農協・農家・化学肥料・米の作柄・牛・豚・養鶏・野菜】

【社説①】:穀物合意停止 露は安全な輸送の責務果たせ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:穀物合意停止 露は安全な輸送の責務果たせ

 食料供給を「人質」にとって制裁解除を求めるロシアの戦術は、断じて許されない。 

 穀物大国のウクライナが戦火の中でも農産物輸出を続けることは、世界の食料危機を回避するために不可欠だ。

 ロシアとウクライナが1年前に国連とトルコの仲介で取り交わしたウクライナ産穀物の海上輸送の安全に関する合意について、ロシアが履行停止を通告した。

 昨年の合意前は、ロシアによる黒海封鎖や、ウクライナ南部の積み出し港への攻撃により、貨物船が出航できず、穀物が倉庫に滞留していた。

 再び同様の事態に陥れば、中東やアフリカなどへの輸出が滞り、世界的に穀物価格が高騰する事態が懸念される。

 ロシアは、自国産の穀物と肥料の輸出拡大が合意に含まれていながら実現していないと主張し、こうした要求が満たされることが、合意復帰の条件だとしている。身勝手な理屈だというほかない。

 欧米の海運会社や保険会社が、ロシアを出航する貨物の引き受けに難色を示し、輸出が停滞している側面がある。その原因は、ロシアが自ら招いた信用低下や決済を巡るリスクだ。

 さらに、ロシアはイランなどの友好国に農産物を積極的に輸出し、小麦の輸出量はむしろ増加しているとも指摘されている。

 欧米の対露制裁は、農業や食料分野を標的にしておらず、制裁によって輸出が妨げられているというロシア側の主張はあたらない。欧米の金融制裁を解除させたいのが本音ではないか。

 穀物合意の有効期間は120日だったが、その後ロシアの主張によって60日に短縮された。期限が近付くたびに、ロシアが要求を突きつけ、揺さぶりをかけてきた。こうした事態を防ぐには、恒久的な合意を結び直す必要がある。

 ロシアが合意に復帰するまでの間も、ウクライナ産穀物の輸出を継続することが重要だ。

 国連とトルコは、ロシアに復帰を働きかけながら、黒海での安全な輸送を保証する仕組みを確保してもらいたい。

 ロシアは、食料やエネルギーの高騰に苦しむ途上国や新興国に対し、自らの侵略行為がその原因を作っていることを 糊塗こと し、米欧側に責任をなすりつける宣伝戦を展開している。

 ロシアの卑劣な戦術に対抗するうえでも、米欧日はウクライナの穀物輸出を支援し、食料価格の安定に努めなければならない。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年07月19日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:不同意性交罪 「魂の殺人」を許さない社会に

2023-07-20 05:00:40 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【社説②】:不同意性交罪 「魂の殺人」を許さない社会に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:不同意性交罪 「魂の殺人」を許さない社会に

 同意のない性交を強いられた被害者は、心に深い傷を負う。性暴力は許されないという意識を、社会に浸透させる契機としなければならない。

 性犯罪の規定を大幅に見直す改正刑法が施行された。「強制性交罪」の名称を「不同意性交罪」に変更した。刑事罰を科すための根拠となる要件も明確になった。

 これまでは、被害者の抵抗が著しく困難な暴行・脅迫があった場合に罪が成立していた。だが、暴行や脅迫がなくても、被害者が恐怖で動けなかったり、加害者との関係性から抵抗できなかったりするケースが少なくなかった。

 罪の成立要件が曖昧だとの批判を受け、改正法では、アルコールや薬物、社会的地位、虐待などの影響から、被害者が不同意の意思を表明できない場合でも罪に問えるとした。公訴時効も10年から15年に延長された。

 性暴力は、被害者の心身に甚大な影響を与えることから「魂の殺人」と言われる。卑劣な犯罪の防止に結びつけることが重要だ。

 法改正の背景には、2019年に相次いだ性暴力の無罪判決があった。娘に長年、性的虐待を加えていた父親も無罪とされ、性暴力に抗議する「フラワーデモ」が各地に広がった。

 言うまでもなく、同意のない性交渉は許されない。日本では、意思確認が不十分なまま関係を持とうとするケースも多く、トラブルの温床になってきた。相手の人格を尊重し、丁寧にコミュニケーションを図ることが大切だ。

 一方、新たな成立要件がすべての事件に当てはまるとは限らない。加害者と被害者の関係性を、第三者が判断しづらいケースも想定される。捜査の現場や裁判では、経緯や状況を慎重に見極めることが不可欠になるだろう。

 わいせつ目的で子供を手なずける「性的グルーミング」を処罰する罪も新設された。わいせつ目的で16歳未満の子を脅したり、うそをついたりして面会を求めれば、1年以下の拘禁刑か50万円以下の罰金が科されることになった。

 子供が性被害に遭う相手は、SNSを通じて知り合った面識のない人という場合も多い。悩みの相談に乗るふりをして、接近してくることもある。被害者と面会する前の段階で摘発できるようになれば、犯罪抑止の効果は大きい。

 夏休みの時期になる。子供に普段と違う行動がないか、家庭でしっかり目配りしたい。被害の兆候があった場合には、ためらわず警察に相談してほしい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年07月19日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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