路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【安倍元総理銃撃事件】:昭恵夫人の心情に変化が…? 凶弾に倒れてから1年、地元・山口の「偲ぶ会」で見せた表情

2023-07-30 07:00:50 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【安倍元総理銃撃事件】:昭恵夫人の心情に変化が…? 凶弾に倒れてから1年、地元・山口の「偲ぶ会」で見せた表情

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍元総理銃撃事件】:昭恵夫人の心情に変化が…? 凶弾に倒れてから1年、地元・山口の「偲ぶ会」で見せた表情

 ◆東京と山口の2カ所に分骨する計画もあった 

「偲ぶ会」の様子(新潮社)

 ◆昭恵さんが語った安倍元総理のエピソード

 元稿:新潮社 主要出版物 デイリー新潮・DAILY SHINCHO 【話題・安倍元総理が凶弾に倒れてから1年】 2023年07月30日 06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【週刊誌からみた「ニッポンの後退」】:「木原官房副長官vs週刊文春」はどっちが勝つのか? 警察庁長官“参戦”で新たなフェーズに

2023-07-30 06:58:50 | 【新聞社・報道・マスコミ・雑誌】

【週刊誌からみた「ニッポンの後退」】:「木原官房副長官vs週刊文春」はどっちが勝つのか? 警察庁長官“参戦”で新たなフェーズに

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【週刊誌からみた「ニッポンの後退」】:「木原官房副長官vs週刊文春」はどっちが勝つのか? 警察庁長官“参戦”で新たなフェーズに

 木原誠二官房副長官と週刊文春の“生き残り”を懸けた死闘は新たなフェーズに入った。

<picture>どうなる木原官房副長官?(C)日刊ゲンダイ</picture>

  どうなる木原官房副長官?(C)日刊ゲンダイ

 7月21日、木原誠二の“本妻”が文芸春秋を相手取り、日本弁護士連合会に人権救済を申し立てた。これまで完黙していた新聞もようやく文春の報道を取り上げたが、警察庁の露木康浩長官の会見での言葉「事件性が認められない」を引用して、文春報道を否定するような書き方であった。

 20日に、木原の本妻がかつて結婚していた故・安田種雄(享年28)の遺族が会見を行い、「私たちは種雄の死の真相を知るため、捜査を続行していただけますことを、心から望んでおります」という上申書を警視庁大塚署長宛てに出したことを明らかにした。

 現職の官房副長官の本妻に、元夫を殺したのではないかという重大疑惑があるという文春報道は、大きな反響を呼んだ。だが、それに対してネット上では賛否がかまびすしい。批判の典型は、推定無罪という原則があるのに木原夫人を被疑者扱いし、彼女や子供たちの生活を破壊する報道に公益性はあるのかというものであろう。

 

 木原側はそうした空気を読んで「人権救済」を申し立て、「私人」を攻撃する文春報道を牽制し、そうした世論を盛り上げようという底意が透けて見える。

 私は元が週刊誌屋だから、どうしても編集部側から記事作りや意図を考えてしまう。

 この報道を時系列で見てみたい。始まりは木原の二股生活だった。元ホステスの愛人には子供がいるが、木原は認知していない。だが、子供を可愛がり、授業料などを払ってあげ、子供の誕生日をディズニーランドで祝い、そのままホテルに泊まって、翌日はそこから官邸に“出勤”している。そんな自堕落な生活を送っている夫だが、「都度妻の了承を得てのことであって、なんら不適切なことはありません」(木原の代理人の弁護士)と答えている。妻の了解を得て不倫

 そんな“豪胆”な木原の妻に、文春編集部が関心を抱いたのは当然であろう。謎の本妻は何者なのか? 取材を進めると、彼女は以前結婚していて、しかもその夫は「謎の死を遂げていた」ことが分かってきた。警察は当初、覚醒剤乱用による自殺として処理しようとしたが、父親がいくつかの疑問点を提起したため「不審死」扱いになっていた。

 文春は、2006年4月10日の事件当夜の父親の証言。当時、彼女の不倫相手だった男性を捜し出し、「あの時X子(種雄の妻=筆者注)から『殺しちゃった』と電話があったんだ。家に行ったら、種雄が血まみれで倒れていた」との重大な証言を聞き出したのである。

 その後、くだんの妻は銀座のホステスになり、木原と知り合い、結婚する。だが、事件から12年後の2018年、大塚署の女性刑事がこの事件に疑問を抱き、再捜査に動き出した。同年10月9日、捜査員が木原邸へ踏み込み、本妻に任意同行を求めた。

 木原の愛人が知人に語った録音音声には、「(X子さんが)連行された時、すぐ来たんですよ。私(のところ)に。あの人(木原)。『離婚できるよ』『離婚届も書いたから』って」と記録されている。しかし、その後、なぜか事件を担当した刑事たちは外され、この事件はないことにされてしまう。悔しそうに語る捜査員の音声を録音したものが種雄の両親の手元に残っている。これだけ有力な「状況証拠」がある疑惑を報じないのなら、それは週刊誌ではない。 (文中敬称略)

 (元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・連載・週刊誌からみた「ニッポンの後退」】  2023年07月30日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【「表と裏」の法律知識】:SNS時代の展開の目測を誤ったビッグモーターの大きな勘違い

2023-07-30 06:58:40 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【「表と裏」の法律知識】:SNS時代の展開の目測を誤ったビッグモーターの大きな勘違い

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【「表と裏」の法律知識】:SNS時代の展開の目測を誤ったビッグモーターの大きな勘違い

 連日、ビッグモーターの報道が過熱しています。ここでは、パンク詐欺やゴルフボール問題ではなく、SNS情報拡散に関するビッグモーターの目測の誤りを指摘したいと思います。

<picture>記者会見で謝罪するビッグモーターの兼重宏行社長(左)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

  記者会見で謝罪するビッグモーターの兼重宏行社長(左)/(C)日刊ゲンダイ

 ビッグモーターは2017年にも別な経営上の問題が一部のメディアで報道されたことがありました。売り上げノルマを達成できなかった店の店長個人から10万円を罰金として集め、ノルマを達成した店の店長へ賞金として分配していたなどという労働基準法などの違反です。しかしビッグモーターは報道を無視し通し、記者会見も行いませんでした。その結果、今回ほど炎上することもなく事なきを得ました。

 ビッグモーターのCMはテレビをはじめ多くのマスコミで流されています。要はテレビ局にとってはビッグモーターは大口のお客さま、スポンサーという関係にあります。そのため、2017年当時は忖度をし、大々的に報じることはしなかったのかもしれません。

 しかし現在は、テレビなどの従来型メディアよりもSNSでの情報拡散が、比較にならないほど早く、そして大きな力を持つに至っています。ある意味、SNSが世論をつくり、SNSで大きく騒がれる結果、大手マスコミも報道せざるを得ないという状態に追い込まれるようになっています。しかもSNSでは、テレビ局などと違い、大手企業への忖度がまったく働きません。 

 むしろ大手企業の不祥事やトラブルの方が、市民感覚として、SNS拡散の動機になりやすい側面があります。昨今のジャニーズ問題の拡散状況がまさにこの流れといえるでしょう。

 ビッグモーターは、このSNS時代の展開の目測を誤り、SNSで大きく騒がれ始めた時点でも、大手マスコミが報道していないから大丈夫と思っていたのかもしれません。

 大手企業から相談を受ける弁護士も、最近の実情を把握できず、一般人のSNSなんて放っておいたらなんとかなる、大手マスコミに通知を出して箝口令を敷いておけば大丈夫という昔ながらの対応では取り返しのつかないことになるかもしれません。

髙橋裕樹
著者のコラム一覧
 ■髙橋裕樹 弁護士

 「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・連載・「表と裏」の法律知識】  2023年07月30日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【岸田政権】:マイナ総点検で天下り団体が臨時収入10億円超…国民は知らず政府がヒタ隠す“不都合な真実”

2023-07-30 06:58:30 | 【政策・閣議決定・骨太方針・国の基金・愚策、マイナカード・2025大阪万博他】

【岸田政権】:マイナ総点検で天下り団体が臨時収入10億円超…国民は知らず政府がヒタ隠す“不都合な真実”

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田政権】:マイナ総点検で天下り団体が臨時収入10億円超…国民は知らず政府がヒタ隠す“不都合な真実”

 マイナ総点検が第2ステージ突入目前だ。点検は2段階。まずマイナンバーと健康保険証など各制度の情報とのひもづけ作業に問題がなかったか、自治体や健康保険組合など約3600機関が自主点検。7月末にその報告提出のリミットを迎える。

<picture>キチンと説明を(河野太郎デジタル相)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

 キチンと説明を(河野太郎デジタル相)/(C)日刊ゲンダイ

 8月から作業が不適当だった機関の洗い出しに移行。秋までに総点検を終える予定だが、洗い出すデータの量は膨大だ。保険証とのひもづけ作業を点検する厚労省の担当者は言う。

 「自主点検を依頼した健保組合は計1380団体。すでにマイナ保険証を利用中の加入者の情報だけが対象ではありません。というのも、今年4月の医療機関でのオンライン資格確認の原則義務化などに伴い、加入者全員に割り振られたマイナンバーと保険証の記号番号との連携は完了済み。点検は保険証に結び付いたマイナンバーと加入者本人の氏名、住所、生年月日、性別が合致しているかを確かめるため、マイナカード所有の有無を問わず、全加入者が対象となる」(保険局保険課)

 具体的な作業も煩雑だ。各健保組合が自主点検した加入者の個人情報と、オンライン資格確認の情報を突き合わせる。請け負うのは、オンライン資格確認を運営する厚労省所管の民間法人「社会保険診療報酬支払基金」だ。

 「その際、加入者の氏名、住所などの個人情報を、住民基本台帳ネットワークを運営する『地方公共団体情報システム機構』(J-LIS)に照会。ひもづけたデータの正誤をチェックします」(厚労省保険局保険課)

 ■費用を誰が負うのかも未定

 問題は民間法人がJ-LISに個人情報を照会するたび、1件10円の手数料が発生すること。J-LISの副理事長や理事など主要ポストは所管の総務省出身者が「現役出向」という形で務める。事実上の天下りだ。各健保組合の総加入者数は軽く1億人を超える。要はマイナ総点検のおかげで“天下り団体”は10億円超の臨時収入を得ることになるのだ。

 「総点検に必要な手数料を最終的に誰が負担するのかも未定です。国が支援せず、費用の一部を健保組合が負担することになれば、結果的に加入者全員にツケが回ってきます」(政府関係者)

 国民の多くは知らない不都合な真実の数々。総点検本部長の河野太郎デジタル相は説明を尽くすべきだ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・政策・岸田政権・マイナ総点検が第2ステージ突入目前】  2023年07月30日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【文科省】:2024年度から制度改正 自殺の動機にもなる「奨学金返済苦」深刻な現状

2023-07-30 06:58:20 | 【自殺・自殺願望・過労、職責による自殺・集団自殺、社会から孤独・孤立の現状】:

【文科省】:2024年度から制度改正 自殺の動機にもなる「奨学金返済苦」深刻な現状

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【文科省】:2024年度から制度改正 自殺の動機にもなる「奨学金返済苦」深刻な現状

 警察庁などの自殺者に関する統計で、2022年から大学生の自殺の動機や原因に関して、より具体的な細目が加えられ、その中に奨学金返還の項目があった。奨学金返済が自殺の動機とみられるケースは10人となっている。内訳は、男性が20~30代の6人と、女性が10~20代と40代のあわせて4人だった。こうした統計から2021年以前も、奨学金返済を苦にした自殺は、相当数あったと想像できるだろう。

<picture>奨学金返済を苦に自殺するケースも</picture>

     奨学金返済を苦に自殺するケースも

 日本学生支援機構(JASSO)によると、2020年度の大学生の奨学金利用率は49.6%で、30年前の20%台から大幅に上昇した。終身雇用で年々賃上げがあり返済が楽になっていく時代は去り、大学を卒業しても非正規労働者になるケースも目立ってきており、奨学金の返済はかなりきびしくなっている。マスコミでは、卒業後に日本学生支援機構などの貸与型奨学金ローンの返済に苦しむ実例が報じられている。返済不要の給付型奨学金は、大学や企業などで出てきているが、まだ少ない。

 わが国の今の財政状況では、日本学生支援機構などの公的型奨学金は、これからも貸与型が主体になるだろう。奨学金の社会的役割には、優秀な人材を育てるという育英と、憲法26条と教育基本法4条に基づく教育の機会均等の確保、という二つの要素がある。

  日本の奨学金のメインである日本学生支援機構の奨学金が、原則として貸与型なのは、教育機会の均等の観点から、多くの希望者に対して返済金で新たな貸与に回せるからだ。貸与型奨学金の返還金を次の世代の奨学金の原資にするので、広く多くの希望者に奨学金を渡せるので教育の機会均等にふさわしい。

 ただ日本学生支援機構の8割を占める貸与型では、卒業後の返還期間は12~20年に及ぶ。同機構の調査では返済の延滞者の約7割が年収300万円以下だ。同機構の貸与型奬学人には、無利子の第一種奨学金と有利子の第二種奨学金とがある。前者は学校の成績や世帯収入などの条件があり、後者は有利子と言っても、銀行などより金利は低い。

 文部科学省は、2024年度から奨学金制度を改正する。授業料減免などは、現行の世帯年収が380万円以下から600万円以下の年収までひろげる。その対象は、扶養対象3人以上の多子世帯や、私立大などの理工農系学部に通う学生を対象に文系学部との授業料の平均的な差額を支援の対象とする。

 また、大学院生(修士)が卒業後、一定の年収を超えてから返済を始める授業料後払い制度もあわせて発表した。

 さらに貸与型奨学金の減額返還制度の柔軟化として、本人の収入制限が緩和され、返還割合が低い1/4も加わっている。少しは改善されるようであるが、返還額と率が減る分、返還期間が伸びる。経済状況が好転しなければ、ローン返済で苦しむ時間がのびる。

 奨学金問題を抱える米国では、何十万人という学生がストライキや抗議デモなどを行い、バイデン大統領から『一部帳消し(返済免除)』の発言を引き出した。

 英国では、大学の授業料は在学中に払う必要がない。学費は公的ローン(貸与型奨学金)でまかない、生活費ローンも加えれば、在学中は勉強に専念できる。卒業後の返済は、完全な所得連動型であり、低所得者の返済猶予や利子補給が充実している。また、現行では30年を経過すると、その債務が帳消しになるので、老後不安はなくなる。

 日本でも抜本的な奨学金返済サポートを開始すべきだ。

 ▽木村誠(きむら・まこと)

 1944年、神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、学習研究社に入社。『高校コース』編集部などを経て、『大学進学ジャーナル』編集長を務めた。著書に『「地方国立大学」の時代』(中公新書ラクレ)、『ワンランク上の大学攻略法』(朝日新書)などがある。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・話題・2022年から大学生の自殺の動機や原因に関して、より具体的な細目が加えられ、その中に奨学金返還の項目】  2023年07月30日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【疑惑】:今だけ金だけ自分だけ ビッグモーター不正はモラルが地に堕ちた日本の象徴

2023-07-30 06:55:50 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【疑惑】:今だけ金だけ自分だけ ビッグモーター不正はモラルが地に堕ちた日本の象徴

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【疑惑】:今だけ金だけ自分だけ ビッグモーター不正はモラルが地に堕ちた日本の象徴

 本当にこの国はどうしてしまったのか。

 顧客から預かった修理車を故意に傷つけ、保険金請求額を水増ししていた中古車販売大手ビッグモーターの悪質な手口は、日本中の車好きを震撼させた。車体に蹴りを入れたり、ゴルフボールを靴下に入れてブッ叩いたりして修理箇所を増やす手口には、言葉を失ってしまう。

<picture>政府の責任も問われる(松野博一官房長官と木原誠二官房副長官=右)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

 政府の責任も問われる(松野博一官房長官と木原誠二官房副長官=右)/(C)日刊ゲンダイ

 不正の背景には、修理費などで得られる1台当たりの利益目標をむちゃに課すノルマ主義や、達成できなければ工場長からヒラ社員に降格させるような制裁人事、上司にモノが言えないパワハラ経営体質などがあったとみられる。山口県で創業した小さなオートセンターが全国に事業を展開するに至り、ここ10年ほどで急成長を遂げた裏にこんなブラック構造があったとは、笑えない話だ。

 ビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求問題で、国土交通省は28日、全国の34事業所に道路運送車両法に基づく一斉立ち入り検査を実施。これは、自動車整備工場への立ち入りとしては過去に例がない規模だ。重大な違反が認定されれば、ビッグモーター側の意見を聞く「聴聞」の手続きを経て、車検業務の資格取り消しなどの行政処分が科される可能性がある。

 また、金融庁もビッグモーターと保険会社の取引実態を調べるため、損害保険ジャパンなど損保大手4社と中堅3社の計7社に対し、保険業法に基づく報告徴求命令を出す方針を固めたことが28日、分かった。保険契約者の保護に問題がなかったかどうかを調べる。保険代理店契約を結んでいる各社は、ビッグモーターの不正を本当に把握していなかったのか? 金融庁が問題アリと判断した場合は、より厳しい検査に乗り出す可能性もある。なんだかドラマ「半沢直樹」みたいな展開になってきたが、日本を代表する巨大損保を巻き込んだデタラメは、この国のモラルがとことん腐ったことの証左だ。

 ビッグモーターをめぐる問題では、各地の店舗前の街路樹が枯れてなくなる“怪奇現象”も注目を集めている。すでに全国18都道府県の店舗前で街路樹や植え込みが枯れたり、伐採されたりしていることが確認されていて、ビッグモーターは28日、「除草剤等による影響で、枯れた可能性が高い」とするコメントを公式ホームページ上で発表。あくまで“過失”という立場だ。

 ■小池知事も街路樹枯死を問題視

 東京都内でも都道に面する8店舗で「樹木が枯れるなど通常と異なる部分が認められた」と、東京都の小池知事が28日の会見で明らかにした。そのうち1カ所は「明らかに作為的に伐採されたと思われる」といい、警察に被害届を提出する準備もあるという。店舗付近の街路樹の土壌調査を行って、除草剤成分が検出された場合は賠償などを求めていく考えも示した。

 神宮外苑の再開発で3000本ともされる大量の樹木が伐採されることは容認する小池から見ても、ビッグモーター店舗前の街路樹枯死は見過ごせないということか。その問題意識は、やはり凡人には理解しがたいほど独特である。さすがは女帝だ。

<picture>安倍政治とは何だったのか(C)日刊ゲンダイ</picture>

  安倍政治とは何だったのか(C)日刊ゲンダイ

 ◆不正や詐欺まがいでも儲かればいいという風潮が横行

 「神宮外苑の再開発は、汚職にまみれた2020東京五輪利権の“本丸”だといわれています。環境より利権優先の金儲け主義という意味では、ビッグモーター問題と通じるところがある。小泉構造改革の頃から弱肉強食の新自由主義が幅を利かせ、儲けた者勝ちの風潮が蔓延するようになってしまった。そこにはモラルも何もありません。それがとりわけ顕著になったのが第2次安倍政権で、権力者を守るために公文書を改ざんしたり、権力者のオトモダチに対する逮捕状を握りつぶすようなモラルハザードが常態化した。そして、権力者のために悪事を働いた役人が出世していくという腐敗国家ぶりを我々は見せつけられてきました。政治が腐り、官僚機構がモラルハザードを起こせば、民間企業だって『バレなきゃいい』『稼げばいい』と考えるのは当然でしょう。政府と同様に、弱者を痛めつけ、だましてカネを巻き上げても恥じることがない。国家ぐるみの犯罪が相次いだ末の焼け野原が今の日本なのです」(政治評論家・本澤二郎氏)

 つい最近も、リスクの大きい「仕組み債」をめぐって地銀と顧客のトラブルが相次いでいることが話題になった。元本割れのリスクを十分に説明しないまま金融知識が乏しい顧客に仕組み債を売りつけ、なけなしの退職金を失ってしまった人もいる。そうした苦情にも適切に対応しなかったとされ、金融庁は千葉銀行とちばぎん証券、武蔵野銀行の3社に業務改善命令を出した。3社は今週、内部管理態勢の強化を柱とする報告書を関東財務局に提出したという。

 ■政府と金融当局の責任は重大

 「これは3社に限った話ではなく、日本の構造的な問題です。アベノミクスの異次元緩和以降、ゼロ金利政策で金融機関は融資による儲けが見込めないため、ハイリスク・ハイリターンの金融商品で高い手数料を得ようとするようになった。顧客側も超低金利で預金が目減りしていく現状で、将来不安からリスクのある金融商品に手を出してしまう。普通のサラリーマンが定年まで勤め上げれば安心して老後生活を送れるような環境を整えるどころか、老後のために自己資金2000万円用意しろとか、投資しろとあおる政府や、今般の物価高でもゼロ金利政策を続ける金融当局にも大きな責任があります」(経済評論家・斎藤満氏)

 仕組み債は、金融庁が問題視したことで取り扱う地銀が急減したという。だが、代わりに販売額を増やしているのが米ドルなどで運用する「外貨建て保険」だ。これも為替の変動によって元本割れする可能性があるリスク商品であることには変わりない。

 「不正や詐欺まがいが横行する国になったのは、やはり政治がおかしくなっているからです。政府が好き勝手して憲法を守らないのだから、もはや法治国家とは言えないでしょう。権力に近い特権階級が税金の中抜きや賄賂で懐を潤し、警察組織も権力に忖度して庶民を虐げるようになれば、先進国とも呼べません。ビッグモーターのトップが不正を社員のせいにして刑事告訴まで口にしたことには驚きましたが、疑念を持たれた政治が刑事告訴をチラつかせてメディアに圧力をかけるのと構図はそっくりです。安倍長期政権で日本はタガが外れ、菅政権岸田政権もそれを踏襲して軌道修正しない。自分たちに都合がいいからです。弱い立場の人ほど声を上げなければいけない。弱者にも強者にも等しく与えられている『1票』の力を選挙で行使する必要があります」(本澤二郎氏=前出)

 今だけ、金だけ、自分だけ──。こんな社会にした政治家の責任は重い。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・中古車販売大手ビッグモーターによる保険金請求額を水増ししていた悪質な手口】  2023年07月29日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【政局】:自業自得の岸田政権 内部はグチャグチャ、自民党は末期症状

2023-07-30 06:55:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政局】:自業自得の岸田政権 内部はグチャグチャ、自民党は末期症状

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:自業自得の岸田政権 内部はグチャグチャ、自民党は末期症状 

 岸田政権が強引に推し進めているマイナンバー制度に対して、ついに身内からも批判が噴出しはじめた。岸田官邸は大慌てだろう。

 26日に行われた閉会中審査──。かたくなに現行の「健康保険証」を来年秋に廃止しようとしている政府に対して与党議員から異論が続出した。

<picture>木原官房副長官(右)は簡単には切れない、「黄金の3年」どころか明日も見通せなくなってきた漂流政権(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

 トップバッターとして質問に立った自民党の山田太郎参院議員は、「マイナンバー制度の信頼が揺らいでいる」と指摘し、「来年秋の保険証廃止は、期限ありきではなく丁寧に国民からの理解を得るべきではないか。与党からもそういう声が大きくなっている」と注文。さらに、政府の対応にも「厳しく言わざるを得ない」と批判した。

 連立を組む公明党の上田勇参院議員も「マイナカードの利用拡大について、理解が広まっていない」と政権を追及。

 ここ数日、自民党では、萩生田光一政調会長や世耕弘成参院幹事長も「来年秋という期限にこだわる必要はない」などと政府の方針に異論を唱えている。

 時の政権が掲げる「重要政策」に、身内の自民党議員がここまで公然と“ノー”を突きつけるのは、異例のことだ。内閣の支持率だけでなく、自民党の支持率まで下落しはじめたことに危機感を強めているのは間違いない。

 それ以上に、これは自民党内の“権力闘争”だとの見方が流れている。政権のアキレス腱となっているマイナンバー問題を批判することで、岸田首相を揺さぶっている、という解説である。自民党関係者がこう言う。

「自民党のなかには、このままでは“岸田1強”となってしまう、と本気で危惧する声があります。なにしろ、気がついたら岸田首相の立場はどんどん強くなっている。決定的なのは、高市早苗や河野太郎など“ポスト岸田”候補が次々に傷ついていることです。来年秋の総裁選は、誰も手を挙げられず、岸田首相の“無投票再選”となっておかしくない状況です。党内最大派閥の安倍派も、分裂含みで力を失っている。ああ見えて岸田首相は“党内政局”に絶対の自信を持っている。ただでさえ人事権と解散権、公認権を持つ岸田首相に、これ以上、力をつけさせたくないという潜在意識が、自民党議員にあるのは確かでしょう。安倍派幹部の萩生田さんと世耕さんの発言は、秋に内閣改造を控えているので、“人事で冷遇したら黙っていないぞ”“マイナ問題を騒ぎ立てるぞ”と揺さぶりをかける狙いもあったのではないか」

 国民不在の権力闘争など、犬も食わないが、このままマイナ問題が大きくなり、党内からの批判が強まれば、岸田政権は一気に窮地に追い込まれる可能性がある。政界はキナ臭くなってきた。

 ◆超ド級の“木原爆弾”

 マイナンバー制度を批判する自民党内の声は、簡単には消えそうにない。

 さらに岸田を追い詰めるのが、側近の木原誠二官房副長官を巡る特大スキャンダルだ。

 これが事実なら内閣が吹っ飛んでもおかしくない超ド級の醜聞である。

 4週連続で報じている「週刊文春」によると、木原の妻のX子は、死別した前夫・安田種雄さん(享年28)の不審死事件に関し、重要参考人として警視庁から聴取されていたという。最新号では、種雄さんが亡くなってから12年後に再開した捜査に関わった捜査官が実名で告発。自殺として片付けられた本件について「はっきり言うが、これは殺人事件だよ」などと語っている。捜査官がX子を聴取したシーンは生々しい。

 記事には木原がX子に「俺が手を回しておいたから心配すんな」と話した一幕まで掲載されている。さらに、週刊文春は、木原の愛人が、木原本人から「俺がいなくなったらすぐ(妻が)連行される」と聞かされたことを打ち明ける音声まで公開している。

 問題なのは、当時、自民党情報調査局長という要職に就いていた木原が、権力を乱用し、捜査の幕引きを図った疑いまで指摘されていることだ。

 これが事実なら、木原は即アウトだろう。“爆弾”を抱えた木原を政権中枢に置いておけば、岸田も大打撃は必至だ。しかし、岸田には木原を切れない事情がある。政治評論家の本澤二郎氏がこう言う。

 「木原氏が殺人事件の捜査に『手を回した』のが事実であれば、政権を揺るがす大問題です。普通に考えれば、岸田首相は即刻、更迭するしかありません。しかし、岸田首相は簡単にはクビにできないのではないか。木原氏は政権発足以降、内閣が打ち出す政策立案のほぼ全てに関わり、官邸を仕切ってきたキーマンだからです。岸田首相には、木原氏以外に官邸に置ける側近が見当たらない。そもそも、岸田首相には、派内にも頼りになる子分がいない。木原氏を切れば政権は空洞化し、立ち往生しかねません」

 岸田は任命責任も問われかねない。木原のスキャンダルを事前に知っていた可能性があるからだ。

 文春によると、警察が再捜査していた2018年当時、自民党の二階幹事長が木原に「X子と別れろ」「取り調べにはちゃんと素直に応じろ」と伝えたのだという。他派閥の二階が把握していたのだから、親分の岸田が知らなかったとは考えづらい。岸田は木原のスキャンダルを知っていながら、官房副長官に任命したのではないか。

 ひと皮剥けば、岸田自民党はシッチャカメッチャカな状況だ。

 この先、岸田政権はどうなるのか。昨年の参院選で勝利した時、しばらく国政選挙がない「黄金の3年間」を手にするといわれていたが、3年どころか、岸田政権は明日も見通せなくなってきた。

 9月中旬に内閣改造を実施し、政権の浮揚を図ろうとしているようだが、逆に「岸田降ろし」が吹き荒れるきっかけになる可能性がある。

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。

 「岸田首相は人事で刷新感を出したいのでしょうが、過去に内閣改造で支持率が上がった政権はほとんどありません。そもそも、政権は解散すれば強くなり、改造すれば弱体化する--というのが政界の通例です。閣僚や役員を代えれば目先を変えられると思っているのでしょうが、国民は騙されないでしょう」

 人事を行えば、登用されなかった「待機組」や、ポストから外された議員から恨みを買ってしまう。心機一転どころか、党内に火種をつくることになりかねない。10月22日に予定される衆院長崎4区と参院徳島・高知選挙区の補欠選挙で大敗を喫すれば、求心力はさらに低下するだろう。

 打ち出す政策も完全に行き詰まっている。炎上中のマイナカードの問題は終わりが見えない。「異次元の少子化対策」も小粒で的外れな上、財源も曖昧なままだ。

 ◆人事が「岸田降ろし」のきっかけになる

 この先も失政続きで支持率が下がれば、さらに党内の反岸田の動きが加速するだろう。野党も勢いづくに違いない。

 もはや、この政権には何も期待できないのは明らかだ。

 「岸田首相は“新しい資本主義”や“異次元の少子化対策”をブチ上げてきましたが、結局どれも中身がハッキリせず、実現しそうもない。それもこれも、この国をどこに導くのかビジョンがないからです。かつて、小渕恵三氏は外相時代に『対人地雷禁止条約』加入に注力し、福田康夫元首相は『クラスター弾禁止条約』制定に汗を流しました。ところが、岸田首相はリベラルな宏池会のトップなのに、やっていることは、米国言いなりの大軍拡です。これでは支持率が下落するのも当然でしょう」(本澤二郎氏=前出)

 漂流政権は破滅も近いのではないか。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・岸田政権】  2023年07月28日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【岸田首相】:「木原問題」の窮地で内閣改造“前倒し説”が急浮上…お盆前の可能性高まる

2023-07-30 06:55:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【岸田首相】:「木原問題」の窮地で内閣改造“前倒し説”が急浮上…お盆前の可能性高まる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田首相】:「木原問題」の窮地で内閣改造“前倒し説”が急浮上…お盆前の可能性高まる

 9月中旬に行われるとみられている内閣改造が、大幅に早まる可能性が出てきた。

 岸田首相の最側近として政権を支える木原誠二官房副長官の妻が、前夫の不審死事件をめぐって警視庁から聴取されていたと「週刊文春」が4週連続で報道。今週号では2018年の再捜査開始時の取調官が当時の状況を実名で告発した。ついには28日、元取調官の会見まで開かれることになり、政界に動揺が広がっている。

<picture>表に出てこない(木原誠二官房副長官)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

  表に出てこない(木原誠二官房副長官)/(C)日刊ゲンダイ

 木原氏サイドは、文春が最初に不審死事件を報じた直後の7月5日に「記事は事実無根」と抗議する「御通知」を出したきり、公の場で語っていない。自民党内でも「このまま放置していたら党全体へのダメージになる。早く木原氏を交代させた方がいい」(閣僚経験者)などと、警戒する声が上がり始めた。

 「総理の外遊には衆参の副長官がほぼ交代で同行しますが、文春の報道以降、NATO首脳会議などに出席するための欧州訪問も、立て続けの中東歴訪も、同行したのは参院の磯崎副長官でした。中東は木原さんの担当だったのに、直前に交代したそうです。松野官房長官不在時の代行会見もずっと磯崎さんが担当していて、木原さんは出てこない。23日に千秋楽を迎えた大相撲名古屋場所では河野デジタル相が優勝力士に賜杯を授与していたが、これも本来は副長官の役目です。表に出てこられない副長官で、職務をまっとうできるのか。文春報道がいつまで続くのか分かりませんが、内閣改造で交代は避けられないでしょう。それ以前に、木原さんは9月まで持たないのではないか」(自民党中堅議員)

 木原氏ひとりだけ代えれば更迭のイメージが強くなり、岸田首相の任命責任も問われる。それで、内閣改造の前倒し説がにわかに持ち上がっているのだ。

 ■夏休み返上の霞が関からブーイング

 岸田首相は昨年も「9月上旬」とみられていた内閣改造を8月10日に前倒しした“実績”がある。昨年7月の参院選の最中に安倍元首相が横死したことで旧統一教会自民党の癒着関係が露呈し、内閣支持率は急落。慌てて岸防衛相や萩生田経産相(いずれも当時)ら旧統一教会との関係を認めた閣僚を外すための内閣改造を行ったのだ。もっとも、改造後には山際前経済再生相が新たな火種になったが……。

 「8月下旬は日米韓首脳会談で訪米する予定が入っているし、さまざまな政治日程を考慮すると、早めに改造人事をやるとしたらやはり8月10日ごろでしょう。昨年も引き継ぎや新大臣対応でお盆休みが潰れたのに、2年連続で夏休み返上なんて勘弁して欲しいのが本音です」(霞が関関係者)

 あちこちから恨み節が聞こえてくる。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・岸田政権】  2023年07月28日  11:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【それでもバカとは戦え・05.20】:「河野太郎」がいまだに総理候補…悪い冗談としか思えない

2023-07-30 06:49:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【それでもバカとは戦え・05.20】:「河野太郎」がいまだに総理候補…悪い冗談としか思えない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【それでもバカとは戦え・05.20】:「河野太郎」がいまだに総理候補…悪い冗談としか思えない

 中学生のとき、同じクラスにNという女子がいた。美術の授業で生徒たちが自画像を描いたとき、Nの絵はクラス中から注目を浴びた。そこには水玉模様の背景と一緒に絶世の美少女が描かれていたからだ。

<picture>冗談か?ブロック太郎が「国民の皆様の声をしっかりと受け止める」!?(河野太郎デジタル相)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

  冗談か?ブロック太郎が「国民の皆様の声をしっかりと受け止める」!?(河野太郎デジタル相)/(C)日刊ゲンダイ

 現実世界に存在するNと一致する要素は一カ所もなかったが、おそらく河野太郎の目にも自分がイケメンに映っているのだろう。とにかく自分が大好き。チヤホヤされると満面の笑みを浮かべ、少しでも批判されるとプンプン怒る。国民の声を聞くのが仕事なのに、ツイッターではブロックしまくり。記者からの都合の悪い質問は「次の質問どうぞ」で完全無視。そんな河野が目指すのは「国民の皆さまの声、党員の皆さまの声に耳を傾け、しっかりと受け止める」政治とのこと(「河野太郎公式サイト」2021年9月28日)。

 小学生の頃には同じクラスに怒ると顔が真っ赤になって「ウーン」とうなりながら、鉛筆を2つに折るやつがいた。私は子供心に「幼いな」と思ったが、河野を見るたびに彼を思い出す。

 外相時代には、外相用の専用機を買ってくれとダダをこね、行政改革担当相時代にはスタンドプレーを繰り返し、新型コロナウイルスのワクチン接種の現場を混乱させた。

 デジタル相になっても性格は変わらない。河野は十分なセキュリティー対策に取り組んでいるとマイナンバーカードの安全性を繰り返し強調してきたが、他人の住民票が誤って交付されたり、他人の顔写真を載せたカードが交付されたりと、トラブルが続出。誤交付の件については責任をシステムの開発元である富士通に押し付け、交付サービスを一時停止し点検すると言いながら、「要請に強制力はなく、停止するかどうかは、自治体の判断だ」と責任を丸投げした。

 河野は記者会見で、今年3月末までにマイナンバーカードを「ほぼ全国民」に取得してもらうとした政府目標は達成できたと表明(3月31日)。とりあえず私はカードを取得していない。河野がいう「国民」とは「俺のいうことをきく人間」に過ぎないのだろう。

 21年の自民党総裁選に河野が出馬した際には、「調整力においても優れているのではないかと自負している」と自画自賛。調整力がないことが問題になってきたにもかかわらず。こんな人間が総理候補って悪い冗談としか思えない。 

◆本コラム待望の書籍化!重版決定!kindle版も発売中です。

それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)

 適菜収

著者のコラム一覧
 ■適菜収 作家

 近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「それでもバカとは戦え」】  2023年05月20日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【それでもバカとは戦え・05.13】:「論理的判断ができない」のはAIだけなのか? 生身の政治家よりマシだろう

2023-07-30 06:48:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【それでもバカとは戦え・05.13】:「論理的判断ができない」のはAIだけなのか? 生身の政治家よりマシだろう

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【それでもバカとは戦え・05.13】:「論理的判断ができない」のはAIだけなのか? 生身の政治家よりマシだろう

 最近、芸人を使ってやたらと宣伝しているAI(人工知能)翻訳機があるが、写真上の文字を認識し、自動翻訳するフォトトランスレーター機能がついていないものなら、ネットで1万円以下で買うことができる。2年間のグローバル通信がついているので、安いと思う。

<picture>またの名を“ブロック太郎”(G7デジタル・技術相会合で会見する河野太郎デジタル相)/(C)共同通信社</picture>

  またの名を“ブロック太郎”(G7デジタル・技術相会合で会見する河野太郎デジタル相)/(C)共同通信社

 先日、取材を兼ねて台湾に行ったが、精度も高くかなり役に立った。この先、AIの技術がさらに進めば、通訳という職業は消滅するのではないか。AIが人間の仕事を奪うことを危惧する声もあるが、これはテクノロジーの進化に付随する問題で今に始まった話ではない。

 AIの暴走を心配する声もある。群馬県高崎市では29、30日にG7のデジタル・技術相会合が開催され、「人権を脅かすようなAIの誤用・悪用に反対する」とする基本的な考えが共同声明に盛り込まれた。

 会合後、デジタル相の河野太郎はテレビ東京のインタビューに応え「AIがフェイクニュースを大量につくる、そして次の世代のAIがそれもデータとして取り入れる。いわば汚染されたデータで次の出力を行う。これは変な話なので、そういうことも含め、AIについてはしっかり議論をしないといけない」と発言。世論調査でも対話型AIに政府がルールや規制を設けるべきと、およそ7割の人が答えている。

 たしかにAIの進化はここのところ人々を不安にさせるような動きを見せている。生成AIにより作成されたF1ドライバーのミハエル・シューマッハの架空のインタビューがドイツの週刊誌に掲載されたり、AIによって生成された画像が著名な写真コンテストで賞を取ってしまったり。

 「ネットリテラシー」について検討する総務省の有識者会議は生成AIについて、「回答が間違っているケースがある」「倫理的な判断ができない」と指摘した。

 しかし、倫理的な判断ができないのはAIに限る話ではない。わが国では国会で嘘をつきまくる倫理観のかけらもない男が総理大臣をやっていたし、連日のようにフェイクニュースを垂れ流す“論壇人”もいる。AIに政治をやらせれば少なくとも統一教会(現・世界平和統一家庭連合)には接近しないのではないか。独善的でツイッター上でも自分に対する批判はブロックする河野より、対話型AIのほうがまだマシなのではないか。

◆本コラム待望の書籍化!重版決定!kindle版も発売中です。

それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)

 適菜収

著者のコラム一覧
 ■適菜収 作家

 近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「それでもバカとは戦え」】  2023年05月13日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【それでもバカとは戦え・04.28】:「衆議院議員、岸信夫当選」と言い間違え 山口の衆院補選は面白過ぎ、すばらしかった

2023-07-30 06:48:40 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【それでもバカとは戦え・04.28】:「衆議院議員、岸信夫当選」と言い間違え 山口の衆院補選は面白過ぎ、すばらしかった

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【それでもバカとは戦え・04.28】:「衆議院議員、岸信夫当選」と言い間違え 山口の衆院補選は面白過ぎ、すばらしかった

 日本は完全にギャグマンガみたいな国になってしまいましたね。山口2区と4区は、最後の最後まで笑わせてくれた。23日投開票が行われた衆議院の補欠選挙で、山口2区は岸信介のひ孫、防衛大臣を務めた岸信夫の息子の岸信千世が勝利。当選確実と報じられると、山口県岩国市のホテル内のホールに集まった支持者らを前に県議会議長が「万歳三唱」の音頭をとり、「衆議院議員岸信夫当選」と言い間違えた。世襲批判が高まる中でのこの発言。面白過ぎる

<picture>政治を私物化するなと言う話(衆院山口4区補選、当選した吉田真次氏と安倍元首相の昭恵夫人)/(C)共同通信社</picture>

 政治を私物化するなと言う話(衆院山口4区補選、当選した吉田真次氏と安倍元首相の昭恵夫人)/(C)共同通信社

 信千世は「これまで父をご支援いただき、引き続き私にもご支援を賜りましたすべての皆さまのお力のおかげ」と述べ、3バン(地盤・看板・カバン)で当選したことに対し、胸を張った。また、父の信夫から「おめでとう。これからしっかり頑張りなさい」と携帯電話のメッセージが来たことも明かしている。子供かよ

 山口4区もすばらしい。

 安倍の後継として「遺志を継ぐ」と訴えた元下関市議の吉田真次が当選。吉田を担いだ安倍昭恵は選挙戦で「主人の最後の選挙のつもりで戦っている」と発言。吉田は「安倍先生の無念を晴らすため」とも言っていたが、政治を私物化するなという話。

 吉田の出陣式では後援会長が「このアベシンジ候補こそが……。ああ、ごめん」と発言。要するに、安倍の勢力を引き継ぐためなら、猫でも杓子でもなんでもよかったわけだ。

 その後、あいさつに立った萩生田光一は〈私の心配は、この下関のみなさんは投票所に行って、白い投票用紙に向かったら、「安倍」としか書いたことがないんですよ。後援会長でさえ、候補者名前間違える〉と発言。冗談のつもりなのだろうが、おぞましいの一言である。

 24日朝、下関市の事務所で吉田は記者会見。

 投票率が34.71%にとどまり、21年の衆院選から14ポイント近く下がったことについて質問されると「政治側の責任でもありますし、選挙制度そのものを考える時期にきていると強く思っている。どういうことをやっているか明確に市民、有権者にお伝えしていく機会をもっともっとつくっていかなくてはならない」と返答。

 政治がどういうことをやっているか。山口2区4区は、それを如実に示している。

◆本コラム待望の書籍化!重版決定!kindle版も発売中です。

それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)

 適菜収

著者のコラム一覧
 ■適菜収 作家

 近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「それでもバカとは戦え」】  2023年04月28日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【それでもバカとは戦え・04.22】:公費使って岸田首相夫人訪米の意味不明 人治国家の典型的な「属国しぐさ」

2023-07-30 06:48:30 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【それでもバカとは戦え・04.22】:公費使って岸田首相夫人訪米の意味不明 人治国家の典型的な「属国しぐさ」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【それでもバカとは戦え・04.22】:公費使って岸田首相夫人訪米の意味不明 人治国家の典型的な「属国しぐさ」

 わが国の人治国家化が止まらない。岸田文雄一家体裁何もかなぐり捨て、暴走を続けている。「縁故採用」と揶揄される長男の翔太郎首相秘書官が欧米歴訪に随行中、観光やショッピングに精を出していたことは記憶に新しいが、今度は女房の裕子が、公費を使ってアメリカ旅行へ。

<picture>05要クレキャプに→【それでもバカとは戦え】米ホワイトハウスでバイデン大統領(左)、ジル夫人(右)と記念撮影する岸田裕子首相夫人(外務省提供・共同)</picture>

 05要クレキャプに→【それでもバカとは戦え】米ホワイトハウスでバイデン大統領(左)、ジル夫人(右)と記念撮影する岸田裕子首相夫人(外務省提供・共同)

 官房長官の松野博一は「元々は1月の岸田首相の訪米に随行する形で行われる予定だったが、米国側の事情により実現しなかったことも踏まえ、米国側の招待により実現することになったものだ」「夫人が招待に応じて、米国を訪問することは、外交儀礼上、意義のあることであり、また首脳の配偶者間の交流の促進を通じ、首脳間の友好・信頼関係の一層の促進にもつながるものと期待されている」と説明。訪問の位置付けは「首相の外国訪問の随行などと同様に、総理大臣の公務の遂行を補助する活動」とした。

 二重三重に意味不明。選挙で選ばれたわけでもない人物が公費を使って「外交」にかかわるのも変。「アメリカの招待なんだから文句を言うな」というなら、典型的な「属国しぐさ」である。

 そもそも政府は「首相夫人公人ではなく私人である」とする答弁書閣議決定している(2017年3月14日)。

 「公人とは一般に公職にある人を意味する」とも説明していたが、これは安倍の女房の昭恵と森友学園の関係が追及されたことを受けたもの。昭恵は内閣の公的行事である「桜を見る会」において招待者の選定過程にかかわっていたが、野党が追及すると、19年11月29日、「首相夫人公人でなく私人との認識は変わりない」との答弁書再び閣議決定した。「私人」である首相夫人が「公務遂行補助」(松野)。朝令暮改でルールがコロコロ変わるのも人治国家の特徴だ。

 桜を見る会には安倍とつながる統一教会(現・世界平和統一家庭連合)やマルチ商法の関係者、反社会勢力、ネトウヨライターの類いが結集していたが、おかしな連中が権力を私物化したことにより、日本は一気に三流国に転落した。

 裕子はワシントンで「全米桜祭り」を視察。その印象について「楽しかったです」と答えている。公私混同の「桜を見る会事件はまだ終わっていない。

◆本コラム待望の書籍化!重版決定!kindle版も発売中です。

それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)

 適菜収

著者のコラム一覧
 ■適菜収 作家

 近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「それでもバカとは戦え」】  2023年04月22日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【それでもバカとは戦え・04.15】:黒岩祐治の神奈川県知事4選で思い出す「あのメッセージは忘れてほしい」

2023-07-30 06:48:20 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【それでもバカとは戦え・04.15】:黒岩祐治の神奈川県知事4選で思い出す「あのメッセージは忘れてほしい」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【それでもバカとは戦え・04.15】:黒岩祐治の神奈川県知事4選で思い出す「あのメッセージは忘れてほしい」

 神奈川県知事選挙は、現職の黒岩祐治が4回目の当選を果たした。

<picture>以前も公約の不履行に「忘れてほしい」と言った黒岩祐治神奈川県知事(C)共同通信社</picture>

 以前も公約の不履行に「忘れてほしい」と言った黒岩祐治神奈川県知事(C)共同通信社

 黒岩は昔からデタラメな人間である。2011年4月の知事選では「4年間で200万戸分の太陽光パネル設置」を公約に掲げ、初当選。しかし投票日の翌日には「具体的な議会の日程などを考えると、時間がない」と後退。同年10月、記者団が公約の不履行について追及すると、黒岩は「あのメッセージは役割を終えた。忘れてほしい」と返答した。公約の不履行をごまかす政治家は多いが、「忘れてほしい」と開き直るのは黒岩くらい。言葉が軽いというより、根が不真面目なのだろう。

 これまで私は黒岩を何度も批判してきたが、今回「週刊文春」が報じた過去の不倫の件で少し見直した。

 私はこうしたスキャンダルには興味がないし、ましてや政界に入る前の話を持ち出すのはどうかと思うが、黒岩が愛人に送ったメールは破壊的に面白い。

 〈A子の料理ってどんなかな? アワビにバナナをさしたやつとか、桃にキュウリをさしたやつとか・・・(とにかくなんでもさす!)そんなチョー下品なメニューしか想像できないよ~ん〉

 〈A子は日陰者じゃないけど、いつも「すごいエネルギーたまってる」し、「感じ」やすいよな~。エックス線でもあてたろか? なに~、セックス線だって! ばっかぁ~っ! また言っちゃった! なにまたイっちゃった!?〉

 〈北朝鮮! ミサイルでもぶっ飛ばしてくれねえかなあ~。雨にも負けず、遊びほうけている奴らに平和の意味を教えてやらんといかんなあ~。放送では絶対に言えないから、A子だけに本音を放出! ドッピュー!! ところでモロホンのドッピューは18日(月)でいかがカナ?〉

 〈本番前のホンバン? バッカァ~!! 生放送前のナマだよ~!! ニュルニュル~~~。ビチョォッ~~~~。ドキュ~~~~~~~ン!!〉

 黒岩は愛人にアダルトビデオの購入を求めていたが、彼女が母親の看病のため買い忘れると激怒。

 〈前から発注しとけ!言うてるやないか ママが具合悪いときに、エッチビデオは買えへんてか?〉

 絵に描いたような鬼畜。黒岩の選挙公約は〈パパママ目線を踏まえた保育環境の充実〉だったが、パパママ目線だとこれはアウトだろ。


◆本コラム待望の書籍化!重版決定!kindle版も発売中です。

それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)

 適菜収

著者のコラム一覧
 ■適菜収 作家

 近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「それでもバカとは戦え」】  2023年04月15日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【それでもバカとは戦え・04.08】:懲りないデマゴーグ集団「維新」に騙されるな! 選挙戦は「言いぶり」でごまかす

2023-07-30 06:48:10 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【それでもバカとは戦え・04.08】:懲りないデマゴーグ集団「維新」に騙されるな! 選挙戦は「言いぶり」でごまかす

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【それでもバカとは戦え・04.08】:懲りないデマゴーグ集団「維新」に騙されるな! 選挙戦は「言いぶり」でごまかす

 選挙が近づいてくると、嘘、デマ、プロパガンダを流す悪質な集団がある。

 大阪維新の会の吉村洋文は各地の街頭演説で、昔の大阪市は大赤字でそれを立て直したのが維新市政だったという趣旨の発言を繰り返したが、もちろんデマである。

 大阪市のホームページには2021年度一般会計決算について、〈歳入から歳出を差引きした形式収支は、409億3400万円の剰余となっており、そこから翌年度に繰り越すべき財源を差引いた実質収支は、307億9600万円の黒字と、引き続き黒字基調を維持しており、平成元年度以降33年連続の黒字となりました〉とある。

 吉村は〈維新以前の大阪市政、小中学校のエアコンもなければ、中学校給食もなし、子供医療費の通院助成は小学入学前まで、塾代助成なし、ないないづくめ。維新市政で酷かった財政を立て直しながら、子育て、教育へ重点投資。予算は9倍へ〉とグラフ画像付きでツイート(3月28日)。

 これは15年の大阪「都構想」で使われた詐欺パネル(塾代助成などを恣意的に取り出して作成したもの)の焼き直し。

 大量のデマで有権者を騙し、学者や市民団体からそれを指摘されても、選挙が終わるまでしらばくれるという手法を維新は繰り返してきた。

 22年6月27日、政見放送で松井一郎は「維新の会は経費については領収書を公開しています。でも公開しているのが我が党の議員だけというのが大問題なんです」「私立高校、所得制限ありますけど、だいたい80%の人は授業料のキャップをはめてますんで、入学金、授業料、無償で自由に学校を選択できるようになっている」と発言。これもデマ。共産党は使途を公開しているし、私立高校の入学金は有償だった。

 21年の総選挙では馬場伸幸がテレビ番組や街頭演説で「私立高校も、大阪では完全に無償」とデマを流した。この件に関し追及された馬場は「言いぶりというのはありますよね。選挙の時ですから。私がそれ国会で、公の場で質問したりとか、そういうことをしているということであれば大問題ですけれども、もちろんカッコ書きの中に所得制限はありますけれども完全に無償化してますと、該当者の皆さん方には完全に無償化していますという意味合いでね、言ってるんです」。選挙の際のデマは「言いぶり」であるとうそぶくデマゴーグの集団には注意が必要だ。


◆本コラム待望の書籍化!重版決定!kindle版も発売中です。

それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)

 適菜収

著者のコラム一覧
 ■適菜収 作家

 近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「それでもバカとは戦え」】  2023年04月08日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【それでもバカとは戦え・04.01】:映画「妖怪の孫」が描く負の側面 依然としてこの国を深く蝕む「安倍的なもの」

2023-07-30 06:47:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【それでもバカとは戦え・04.01】:映画「妖怪の孫」が描く負の側面 依然としてこの国を深く蝕む「安倍的なもの」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【それでもバカとは戦え・04.01】:映画「妖怪の孫」が描く負の側面 依然としてこの国を深く蝕む「安倍的なもの」

 新宿ピカデリーで「妖怪の孫」(内山雄人監督)という映画を見た。妖怪とはA級戦犯で「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介のことである。映画は、岸に心酔していた孫の安倍晋三とは何だったのかをドキュメンタリーで描き出す。<picture>映画「妖怪の孫」/(C)2023「妖怪の孫」製作委員会</picture>

   映画「妖怪の孫」/(C)2023「妖怪の孫」製作委員会

 今年2月に発売された安倍の「回顧録」は安倍の言い訳を一方的に垂れ流していたが、この映画は負の側面をきちんと描いている。私も安倍の言動を観察してきた人間なので、すでに知っている話は多かったが、やはり映像の力は大きい。安倍政権は悪夢ではなく現実だったのであり、現在進行中の病であることを再確認した。

 幼少期の安倍についても取材したジャーナリストの野上忠興が、アベノミクスに対する安倍の「本音」を暴露したのも面白かった。

 SNSを駆使したメディア対策やプロパガンダの手法。元下関市議による安倍の地元で横行する談合の話。ニューヨークタイムズ元東京支局長の「今の日本のメディアは戦時中と同じ」という指摘。ジャーナリスト山岡俊介による「安倍晋三宅火炎瓶投擲事件」の真相。憲法学者小林節による安倍の憲法に対する無知の説明。民族派右翼一水会代表の木村三浩やジャーナリストの鈴木エイトによる自民党と統一教会の癒着の話。

 現役官僚の覆面インタビューでは、上司から「今の政権の方向性と違うことは一切考えるな」と言われたという話も飛び出した。

 安倍政権下で日本は一気に転落した。北方領土の主権問題、デタラメな安保関連法、森友・加計問題、桜を見る会事件、虚偽答弁の数々、財界との癒着……。安倍をめぐる事件は何ひとつ解明されていない。安倍は物理的に地上から消えたが「安倍的なもの」は、依然としてわが国を深く蝕み続けている。

 この映画の随所に組み込まれた風刺アニメーションは「日本人の心の中に棲む妖怪」を描いている。悪意、臆病、卑劣な根性……。それこそが、安倍のような「妖怪」を生み出したのである。

 腐ったメディア、忖度する官僚、追及がゆるい野党、騙され続ける国民。そこを問わない限り、同じようなものが担ぎ上げられるだけだ。

 実際、岸田政権は「安倍的なもの」に則り、国家の破滅に向けて暴走を続けている。


◆本コラム待望の書籍化!重版決定!kindle版も発売中です。

それでもバカとは戦え」(日刊現代・講談社 1430円)

 適菜収

著者のコラム一覧
 ■適菜収 作家

 近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「それでもバカとは戦え」】  2023年04月01日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする