路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【HUNTER2023.07.27】:自民党大阪の乱

2023-07-29 07:01:50 | 【政策・閣議・地方創生・愚策、マイナカード・2025大阪万博、公権力の暴力他】

【HUNTER2023.07.27】:自民党大阪の乱

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.27】:自民党大阪の乱

 かつて小泉純一郎元首相が仕掛けた郵政民営化をめぐる「郵政解散」。民営化に反対した候補者に対して送り込まれたのが「刺客」だった。その代表格だった佐藤ゆかり氏が7月18日に地元大阪11区の枚方市で記者会見。「政界離脱」という奇妙な説明を展開した。次期解散総選挙には出馬しない、しかし民間人として「公的なかかわり」は続けていくというもの。会見の内容からいって完全に「政界引退」なのだが、“支部長失格”の烙印を押した党への不満を隠そうともしない。

 大阪では、他にも事実上の「支部長更迭」を宣告された政治家が二人。関西圏で強固な地盤を持つ日本維新の会との戦いを前に、「自民党大阪の乱」への注目が集まっている。

            ◇   ◇   ◇

 2021年の衆議院選挙、2022年の参議院選挙、そして今年の大阪府知事選・大阪市長選と、維新に負けっぱなしの大阪自民党。ついに茂木敏充幹事長が自ら乗り出して「大阪刷新本部」を設立。大阪府内10の小選挙区で支部長の公募を発表した。

 元職の佐藤氏は11区の支部長だったが、「更迭」されてしまったのだ。公募に手を挙げることができた佐藤氏だが、撤退を決めたという。

 「20年間自民党で政治をやってきたが、終止符を打つ」「党本部がいきなり公募をかけたのが直接の引き金。地元で熾烈な活動している同志なのに、支部長を差し替えかえる動きはおかしい」とクレームをつけながらも「この機に潔く辞めるのが政治の道筋」
 と理由を説明した。

 佐藤氏が落下傘で大阪11区にやってきたのは2014年。3度の衆議院選挙で小選挙区1回、比例復活2回、計3度の当選を果たしている。しかし、その間は地元でトラブル続き。大阪11区の関係者から民事訴訟を起こされたり、地元企業から受け取った不透明な100万円が問題になるなど、大阪11区の自民党関係者が、にこやかにこう話す。
「佐藤がいる間、大阪11区はずっとギスギスしていた。支部長の更迭は当然のこと。佐藤の『俺様政治』は本当にひどかった。地元活動はしない、どこにいるのかもわからない、約束はドタキャン、地元を離れて東京にばかりと訳が分からない。地元でイベントに参加すると、先に維新の現職議員の名前が呼ばれます。当然のことですが佐藤氏はそれに怒って主催者に文句を言う。あんな人とは、とてもやってられません。佐藤は公募に応じることもできました。しなかったのは選考で負けてしまうからでしょう。プライドだけはやたら高いので、負けたら格好つきませんからね。いなくなってよかった、スカッとしたという自民党員は少なくないですよ」

 「更迭」された支部長は、大阪11区の佐藤氏だけではない。大阪4区の中山泰秀元防衛副大臣や大阪17区の岡下昌平元内閣政務官などの元職もそうだ。

 中山氏は東京に出向き、党本部で茂木幹事長や森山裕選対委員長に直談判した。その際、前回の衆議院選挙の「惜敗率」を問題にし、支部長が継続となった大阪1区や2区の元職より「私の方が、惜敗率は高い数字だった。党本部はどう考えているのか」「派閥が関係しているのではないのか」と怒りを露わにしたという。

 残った元職3人の支部長のうち2人が岸田派で1人が茂木派。総裁と幹事長の意向が働いているではないかと言いたかったらしい。ある自民党幹部は、中山氏の主張について次のように突き放す。

 「自民党が支部長を変えるなんて異例も異例ですよ。党本部としては何度も調査をかけ、数字を精査して支部長の更迭を決めました。中山さんはすごい勢いでテレビカメラに文句を言っていましたが、はよく考えてほしい。落選中、地元でどれだけ活動していたのか。地元をあけて何度海外に行っていたのか。岡下さんも、地元活動には問題があった。『新幹線のグリーン車で足を大きく広げて2席分を占領して座っている。国会議員だった人がそれでいいのでしょうか』というクレームも来ていました。落選中にもかかわらず、まわりが見えていない人では維新の勢いに対抗することはできません。中山さんや岡下さんにはイメージの問題がありますから、(更迭は)当然のことですよ」

 中山氏はハンターで既報の通り、2021年に日本大学の汚職事件で逮捕された医療法人「錦秀会」の前理事長・籔本雅巳被告が有力なスポンサーで、同会側から多額の寄付を受けていた。地元では、安倍晋三元首相に籔本被告を紹介したのも中山氏ではないかと言われていた。

 一方岡下氏は2017年、武田良太元総務相が若手議員を引き連れて訪米した際に同行。旧統一教会系新聞社「ワシントンタイムズ」を訪問していたことが分かっている。「旧統一教会」という火種を抱えているのは間違いない。

 ライバルである日本維新の会は、都構想絡みで手を組んでいたで公明党と決別。公明が議席を有する4つの小選挙区に候補者を立てるため、予備選を開始している。自民党も準備を急ぐ必要がある。

 「大阪での公募はすごく反応がよく、かなりの数がきています。中山さんや岡下さんはいわゆる世襲で、自民党が嫌われているポイントでもあります。中山さんも岡下さんも、地元でしっかり活動していれば公募で簡単に選ばれるはず。その自信がないのでは、と感じますね。いずれにしても解散総選挙は遠くない。早急に支部長を決めていきます」(前出の自民党幹部)

 自民党「大阪の乱」はいつ収拾するのだろうか?

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース・関西圏で強固な地盤を持つ日本維新の会との戦いを前に、「自民党大阪の乱」への注目】  2023年07月27日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.07.26】:安倍昭恵夫人「台湾訪問」の裏

2023-07-29 07:01:40 | 【中国・共産党・香港・台湾・一帯一路、「国家の安全」、個人の権利を抑圧する統治】

【HUNTER2023.07.26】:安倍昭恵夫人「台湾訪問」の裏

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.26】:安倍昭恵夫人「台湾訪問」の裏 

 安倍晋三元首相の銃撃事件から1年。昭恵夫人の姿は、なぜか台湾にあった。

 安倍元首相は台湾と関係が深く、衝撃的な死は台湾でも大きく報じられた。首相退任後のシンポジウムで「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と発言して、中国の態度を硬化させたことも――。蔡英文総統が選挙前に山口県を訪問した時は極秘裏にあったのではないかとの噂も流れていた。昭恵夫人訪台の裏に、何があったのか――。

 ■訪台目的は「銅像」との対面だったが……

 台湾では、有志がいち早く安倍元首相の銅像を建立しようという機運が盛り上がり、寄付が募られた。台湾第2の都市、高雄市の「紅毛港保安堂」に銅像が設置されたのは昨年9月。今回、台湾を訪問した昭恵夫人の目的は銅像との「対面」で、民間団体の招き、という形になっていた。

 7月17日、台湾に到着した昭恵夫人の「歓迎会」にやってきたのは、来年1月の総統選に蔡英文総統の後継者として民進党からの立候補が予定されている頼清徳副総統。そこに同席していたのは、昭恵夫人に同行していた山谷えり子参議院議員と現地で合流したとみられる北村経夫参議院議員だった。

 翌18日に高雄市へ銅像との対面に赴いた昭恵夫人。そこには、山谷氏の他に自民党のトラブルメーカー・杉田水脈衆議院議員と原田義昭元衆議院議員の顔があった。

 昭恵夫人は台湾訪問について、「東日本大震災の時もいち早くご支援をくださりました」「日本からの留学生の奨学金もいただいている。若い人たちが台湾との関係をより一層よくしてほしい」などと政治には触れず、「国葬より先に立派な銅像を建てていただいた。こうしてお礼にうかがえてうれしい。主人は台湾を愛していた、台湾に来たがっていた。きっと主人の魂が今、私と一緒にここにある」などと挨拶、台湾では「友好の旅」と報じられていた。

 台湾滞在の最終日、昭恵夫人は総統府(日本の首相官邸にあたる)に出向き蔡総統や頼副総統と面会。結果的には、日本にとっても台湾にとっても「政治利用」する格好の場となった。(*下は、蔡英文総統のツイッター投稿)

 ■旧統一教会絡みの政治家たちも訪台

 日本にとって大きな問題は、昭恵夫人の訪問に合わせる形で旧統一教会と因縁が深い政治家が訪台し、銅像との対面式に参列していたことだ。

 山谷氏と旧統一教会との関係については、旧統一教会を長く取材しているジャーナリストの有田芳生氏がツイッターに「山谷えり子さんは統一教会の重点候補でした。長い長い付き合いがあることは、多くの信者たちが証言しています」と投稿。また、実際に山谷氏を選挙で支援したとする旧統一教会の信者が記した『山谷えり子 選挙応援の記憶』というリポートが、全国霊感商法対策弁護士連絡会の弁護士に託されていたことが分かっている。

 北村氏は安倍元首相銃撃事件後、旧統一教会との関係が疑問視され、本人が「政治信条や活動に共鳴し、応援して頂いた皆さまのなかに(旧統一教会系の政治団体)国際勝共連合の方がいたことは確認している」と認めている。

 原田氏に至ってはハンターでも既報のように、旧統一教会の支援があったことが明らかとなっている。同氏は旧統一教会について「付き合いをやめさせられたら、つらい議員もいる」(2022年9月4日 日テレニュースより)ととんでもないコメントまで発していた。

 台湾でも、旧統一教会は宗教を隠れ蓑に高額献金を強要する「カルト」として批判を浴びているという。ある自民党の大臣経験者が、昭恵夫人に合流した政治家たちに苦言を呈する。

 「山谷、北村、杉田は昭恵夫人に抱きついてまで目立ちたいのか――。政治的に安倍元総理と昭恵夫人を利用しているとしか思えない。安倍派の幹部たちも、旧統一教会関係の議員が海外に行くことを禁ずるべきじゃないか。相手国は、旧統一教会で非難されている議員だとしても外交の礼儀上、対応せざるを得ない。台湾に申し訳ないとは思わなかったのか」

 ■総統選前にアピール合戦

 来年1月、台湾では総統選挙が実施される。前述したように、頼副総統は民進党から 総統選に立候補することがが決まっている人物だ。中国の圧力で外交関係を持つ国が限られる台湾。日本と外交関係はないが、親日的で知られる台湾。昭恵夫人の台湾訪問は、頼副総統とって自身をアピールする絶好のチャンスだったに違いない。

 頼副総統のライバルとなる台湾民衆党の柯文哲氏はすでに来日し、早稲田大学で講演を行っている。国民党の侯友宜氏も近く訪日予定で、総統選を前に外交的なアピールを展開する構えだ。民進党関係者が、内幕をこう話す

 「頼副総統は公的立場にあり日本には行けない。そういう意味で、昭恵夫人と 2度も面会したことは日本との関係をアピールするのに非常に役立った。総統選を前に外交力、好感度がアップしたはずだ。それに昭恵夫人の台湾訪問は日本の産経新聞グループが実質的な仕切りで、関係者がすっと昭恵夫人に付き添っていた。その点も良かった」

 憲政史上、最長の在任日数を誇る安倍元首相だが、昭恵夫人も周囲も、そして台湾側も、亡くなった人の政治利用は慎むべきだ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・安倍晋三元首相の銃撃事件から1年。昭恵夫人の姿は、なぜか台湾に】  2023年07月26日  13:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.07.25】:日本維新の会から出馬予定の河村建一氏に金銭スキャンダル 

2023-07-29 07:01:20 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【HUNTER2023.07.25】:日本維新の会から出馬予定の河村建一氏に金銭スキャンダル 

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.25】:日本維新の会から出馬予定の河村建一氏に金銭スキャンダル  

 林芳正外相の参議院から衆議院への転出に伴い、河村建夫元官房長官の長男で秘書を務めていた河村建一氏は、山口3区の選挙区を追われた。建一氏は2021年に行われた衆院選の比例代表北関東ブロック、22年参院選の比例代表でいずれも自民党公認としてチャレンジしたが落選。その後自民党を離党し、次の解散総選挙に日本維新の会の公認候補として出馬することが明らかとなった。

 建一氏の選挙区は東京6区。地元の山口県から遠く離れることになる。日本維新の会の藤田文武幹事長は「官房長官の息子さんであり、秘書官も務められた。政治経験も豊富で非常にいい人材」と期待する。しかし、ここに来て建夫氏と建一氏の両人にまつまわるスキャンダルが浮上。先行きへの懸念を示す声が上がっている。

◇   ◇   ◇

 建夫氏が官房長官や文科相、自民党選対委員長として要職を歴任できた背景には中内セツ子さんという秘書の存在があったことが知られている。中内さんは、建夫氏に地盤を譲った田中龍夫元文部大臣時代から永田町で知られた名物秘書だ。「80歳を超えても議員会館の事務所に陣取り、安倍晋三元首相や小泉純一郎元首相らがわざわざ中内さんに挨拶に来るほどだった。まさに昭和の時代を体現していた名物秘書でした」と自民党のベテラン秘書が振り返る。

 2021年8月、その中内さんが89歳でこの世を去る。問題が勃発したのは遺産相続を巡ってだった。

 中内さんは、建夫氏の事務所を一手に取り仕切っていた。とりわけ政治資金に関しては、「建夫先生はカネに関しての才覚がなく、中内さん頼りでした」(前出・ベテラン秘書)というほど頼られていたという。生涯独身。神奈川県大磯町に100坪を超すエレベーター付きの豪邸を所有していたことも知られている。

 中内さんの遺族は亡くなる直前、「銀行口座があるということや、暗証番号もセツ子さんから聞いていました。亡くなれば遺産相続をしなければならないので、すぐに通帳や印鑑を探したのですがなかなか見つからない。すると、建一さんからいきなりやってきて、1枚の紙を差し出したのです」と中内さんの親族、Xさんは話す。

 2021年11月に建一氏が持参した紙には、『種類別相続財産明細書』なるもの。建夫氏と親しい税理士が作成したものだそうで、中内さんの資産は大磯町の豪邸や預金などで約3,320万円。一方で、大磯町への税金に加えて借金が2,500万円以上もあり、それを差し引くとトータルが466万円という金額になっている。

 借入先は、中内さんが社長で自宅が会社所在地になっているR社。もう一つが、田中元文相の親族宅が本社になっている会社だった。その後、中内さんの親族は何度も銀行の通帳やキャッシュカードを返すよう建一氏に求めたが、なかなか実行されなかった。

 実は中内さんは、大磯町の自宅に帰宅できない時は田中元文相の親族が所有するマンションに泊まっていた。そこに置かれていた遺品も返却の対象だったが、実際に戻ってきたのは銀行の通帳などごくわずか。Xさんは、こう憤慨する。

 「ブランド品もたくさん持っていたのに、聞けば『遺品としてあちこちにあげた』と建一さんはいう。親族の誰一人として同意していませんよ。びっくりしたのは通帳でした。セツ子さんが亡くなってから47万円あまりが引き出されていたのです」

 さらに中内さんの遺族を激怒させたのがR社の銀行口座だった。こちらも中内さんの死後に310万円が無断で引き出されていたというのだ。そこで今年3月、遺族は神奈川県大磯警察署に刑事告発したという。

 「私は何度も警察に行って事情を説明した。そして供述調書も作ってもらった。セツ子さんが長くお世話になったのは事実ですが、亡くなったら手のひらを返すかのように連絡さえない、個人口座や会社口座からカネを勝手に引き出す――。借用書もない借金をでっち上げる。遺品は勝手に処分する。こんなひどいことではセツ子さんも浮かばれないと思ったのです」(Xさん)

 告発状には「有印私文書偽造・同行使・詐欺」と書かれている。さらに、Xさんの手元にあったR社の通帳を詳細にチェックしてみたところ、営業実態がないにもかかわらず毎月のように、少ない月で数十万円、多い月には500万円ものカネが振り込まれていた。

 R社は、前述した中内さんの大磯町の豪邸が登記された住所で、2014年3月の設立。教育事業、土木建築工事、経営に関するコンサルティングなどが法人登記の目的欄に記されている。だが、会社の代表電話すらないのが実態のペーパーカンパニーだった。

 通帳で確認できるだけでも2021年10月までに6,000万円を超す入金がある一方、河村元官房長官の政治資金管理団体などには、R社から毎年数百万円が寄付されていた。

 R社に6,000万円以上も入金していたのは、福岡県に本部があるT学園という学校法人。なぜか中内さんが亡くなって3か月ほどした2021年11月5日付で、T学園から『解約通知・顧問契約を契約の実行者の喪失により解除』という書面が発出されていた。R社というペーパーカンパニーに対して、税制上の優遇措置が受けられる学校法人が6,000万円以上も振り込んでいたという事実。おまけにR社に振込があったある一定の期間、建夫氏はT学園の評議委員にも名を連ねていた。評議委員就任の2か月前にはT学園からR社に200万円が入金されていたことも分かっている。

 Xさんは言う。

 「実はセツ子さんの香典も河村事務所が持って帰ったきりで、説明もないし受け取ってもいません。R社もよくわからない会社で、もし政治的に変なことに関係していれば大きな問題です。しかし、私たちのような高齢者では、とても手に負えない複雑なものですから、告発状という形で警察にお願いしたのです。建一さんがきちんと誠実に対応してくれれば、何もしなかったと思います」

 名物秘書の遺族を泣かせたまま、建一氏は出馬するのだろうか。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【社会ニュース・政局・日本維新の会・次期総選挙に公認候補として出馬予定の河村建夫元官房長官の長男で秘書を務めていた河村建一氏】  2023年07月25日  12:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.07.26】:違法逮捕事件で弁護士らが刑事告発|北海道警察の虚偽公文書作成など追及

2023-07-29 07:00:50 | 【警視庁・警察庁・都道府県警察本部・警察署・刑事・警察官・警部・監察官室・...

【HUNTER2023.07.26】:違法逮捕事件で弁護士らが刑事告発|北海道警察の虚偽公文書作成など追及

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.26】:違法逮捕事件で弁護士らが刑事告発|北海道警察の虚偽公文書作成など追及 

 本サイトが4月から報告を続けている北海道警察の違法捜査事件で、道警を相手どる国家賠償請求訴訟の原告代理人らが7月下旬、違法な逮捕や身柄拘束に関与した警察官らを特別公務員職権濫用致傷などで地元検察に告発した。同事件の捜査の違法性はすでに地元裁判所から指摘されており、告発を受けた検察の捜査の行方が注目されるところだ。

               ◇   ◇   ◇

 7月21日付で札幌地方検察庁に告発状を送付したのは、本年3月下旬に違法逮捕の被害に遭った男性(25)の弁護人を務めた青木康之弁護士(札幌弁護士会)ら3人。本サイト既報の通り、男性は存在しない傷害事件の立件にこだわった札幌中央警察署の警察官らに任意同行を求められ、これを拒否したところ自室ベランダの窓ガラスを破って強行突入した機動隊員らに「緊急逮捕」された。

 その後、薬物使用の疑いをかけられて強制採尿され、陽性反応が出たとして再逮捕。あわや起訴寸前のところ、当初の警察の対応が令状を伴わない違法捜査だったことなどを指摘した青木弁護士が身柄拘束に不服を申し立て、地元裁判所が同居女性(37)の証言に直接耳を傾ける異例の展開となった。

 警察の報告と大きく異なる事実を知った札幌地裁が道警の捜査の違法性を認めることとなり、自ら「更正」決定で勾留を取り消して男性を釈放、札幌地検は傷害事件・薬物事件ともに不起訴処分とした。

 被害男性らは先述の通り、道警に謝罪と賠償を求める国賠訴訟を6月中旬に提起したところで、当初の弁護人だった青木弁護士を含む3人が訴訟代理人を引き受けている。今回、札幌地検への告発に踏み切ったのはこの弁護士3人。告発状では2組の警察官(いずれも複数)による4件の違法行為を指摘し、それぞれ次のような“容疑”を示している。

1)男性らの居室のキーを不正に借り受けて玄関を解錠、侵入しようとした…住居侵入未遂

2)男性らの許可なく窓を破って室内に侵入し、男性を緊急逮捕、その際に加療4週間の怪我を負わせた…特別公務員職権濫用致傷

3)緊急逮捕後の令状などを発付してもらうため裁判所に虚偽の報告をした…虚偽公文書偽造、同行使

4)違法な令状により男性から強制採尿した…特別公務員暴行陵虐

 「取り締まる側が法律を守らないと法治国家とは言えない」とは、告発人・青木弁護士の弁。捜査機関の感覚の緩みに警鐘を鳴らす同弁護士は、今回の告発の目的を次のように話す。

 「最高裁は昭和53(1978)年、重大な違法でなければ証拠排除しないとする決定を出しましたが、その結果、警察は『重大な違法でなければかまわない』と考えるようになったと感じます。本来は『捜査が違法かどうか』が問われるべきなのに、今は『捜査の違法性が重大かどうか』が問われている。これはいびつなことで、やはり捜査機関が法律を守るという当たり前のことをするように立ち返るためにも、違法な捜査をしたら処罰されるということをしっかり知らしめる必要があり、そうすることで将来の違法捜査の抑止につながると思います」

 告発人らは「仮に不起訴になった場合でも付審判請求や検察審査会申し立て(いずれも不起訴処分への不服申し立て手続き)まで視野に入れている」と話しており、捜査機関の違法行為を徹底的に追及する構えを見せている。被害男性らの国賠訴訟を通じても「文書提出命令」申し立てなどで虚偽報告などを裏づけていく考えだ。

 発翌週の7月24日夕、札幌地検の会見で質問を受けた石井壯治次席検事は「現時点で私のところまで内容が届いていない」と断った上で「告発の要件が備わっていれば受理し、事実の存否について捜査を尽くして適切に対応していく」と話した。

 国賠の第1回口頭弁論は9月1日午前、札幌地裁で開かれる。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・本サイトが4月から報告を続けている北海道警察の違法捜査事件】  2023年07月26日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【HUNTER2023.07.12】:ヤジ排除国賠訴訟で双方が上告、最高裁へ|「言葉が足りない」と一審原告

2023-07-29 07:00:30 | 【警視庁・警察庁・都道府県警察本部・警察署・刑事・警察官・警部・監察官室・...

【HUNTER2023.07.12】:ヤジ排除国賠訴訟で双方が上告、最高裁へ|「言葉が足りない」と一審原告 

 4年前に札幌市で起きた首相演説ヤジ排除事件で、排除被害者が地元警察を訴えた裁判の二審判決に対し、当事者双方がこれを不服として7月上旬までに上告に踏み切った。言論・表現の自由侵害を追及する国家賠償請求訴訟は最高裁に舞台を移し、引き続き争われることになる。

◇   ◇   ◇

 裁判は、前々回の参議院議員選挙で応援演説に立った安倍晋三総理大臣(当時)にヤジを飛ばして警察官に“排除”された市民2人が、北海道警察に損害賠償を求めて提起したもの。原告2人は大勢の警察官に身体を拘束されるなどの被害に遭っており、裁判ではこれらの対応が言論・表現の自由侵害にあたると指摘していた。

 昨年3月の札幌地裁判決では警察の排除行為の違法性が認められて原告側全面勝訴となったが、これに道警が控訴したことで審理の場が札幌高裁に移ることとなった。本サイト既報の通り、本年6月22日に同高裁が出した結論は、一審判決の一部を取り消す決定。安倍氏に「増税反対」などと叫んだ桃井希生さん(27)を排除した警察官の行為が一審に続き違法認定された一方、「安倍やめろ」「帰れ」などと叫んだ大杉雅栄さん(35)への排除行為はすべて適法とされた。

 判決で札幌高裁の大竹優子裁判長は、大杉さんを排除した警察官の行為を軒並み「社会通念に照らして客観的合理性を有する」と認定しつつ、それらの評価の明確な根拠を示さなかった。一審原告の弁護団はこれを大きく問題視し、裁判所が一連の“事件”に影響された可能性を指摘する。昨年7月に起きた安倍氏銃撃事件、及び本年4月の岸田文雄首相襲撃事件だ。

 「判決では襲撃事件に触れられていませんが、高裁は当初から警備のことを非常に気にしていて、審理も非公開になることが多かった。判断の根拠に襲撃事件が影響した可能性は否定できないと思います」(ヤジポイ弁護団・小野寺信勝弁護士)

 高裁が警備に敏感になっていたのは、一審判決を言い渡した札幌地裁が市民から苦情・抗議を受けることになったためとみられる。筆者が同地裁に公文書開示請求(司法行政文書開示申出)を試みたところ、安倍氏の事件後に少なくとも1件、抗議とみられる投書が地裁に届いていたことがわかった。公文書扱いされない電話のメモなどの存在も考慮に入れると、抗議や苦情、脅迫などはさらに多かったと察せられる。

 とはいえ、それで司法が萎縮するようなことはあってはならないはずだ。一審原告の桃井さんは「ヤジと暴力とは全然違う。判決は民主主義を信用してなさすぎ」と憤る。弁護団も「結論ありきだ」と判決を強く批判、「大杉さんの請求棄却という結論が先にあり、そこに都合よく証拠を当てはめていったような判決」と酷評した。

 一方、先述の通り桃井さん排除の違法判断は引き続き維持され、また一審で示された「ヤジは政治的表現であり、その自由はとくに重要な憲法上の権利として守られるべき」(大意)という認定は高裁でも覆ることがなかった。大杉さんはそこを評価し「決してヤジを飛ばす権利が否定されたわけではない」と強調する。その上で先の「結論ありき」について、二審判決にある「(大杉さんが)危害を加える意思を有していないことが客観的に明らかであったとはいえない」なる詭弁的な言い回しを「言ったもん勝ち」と喝破した。

 およそ2週間後の7月5日、大杉さん上告。さらに翌日、桃井さん排除で控訴を棄却された道警側も上告。市民2人の訴えはともに最高裁へ審理の場を移すこととなった。申し立て後に会見を設けた大杉さんは、改めて「言葉が足りない」と高裁判決を批判することになる。

 「地裁が丁寧に証拠を吟味して審理を尽くした結果を、高裁は充分な説明なく覆した。単に道警にとって不利な部分が捨てられただけで、ぼくから見ると言葉が足りない。敗訴にするならきちんと息の根を止めてくれよと言いたい」

 上告審は原則として法令違反のみが問題となり、事実関係は争われない。最高裁での闘い方について、弁護団はこれから検討していくことになるという。

 蛇足ながら、裁判長として控訴審を指揮した札幌高裁の大竹優子判事は、今回の逆転判決を言い渡した翌日、札幌家裁の所長に異動した。“栄転”と言われている。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・4年前に札幌市で起きた首相演説ヤジ排除事件】  2023年07月13日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

 

 

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【HUNTER2023.06.06】:元道警・稲葉さん「家族会」代表に|依存症当事者として「繋がり」呼びかけ

2023-07-29 07:00:20 | 【警視庁・警察庁・都道府県警察本部・警察署・刑事・警察官・警部・監察官室・...

【HUNTER2023.06.06】:元道警・稲葉さん「家族会」代表に|依存症当事者として「繋がり」呼びかけ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.06.06】:元道警・稲葉さん「家族会」代表に|依存症当事者として「繋がり」呼びかけ

 「家族の会を作って、そこでみんな集まって、ちょっとでも希望の持てる話ができたらすごくいいなと思ったんです」――アルコールや薬物、ギャンブルなどの依存症を持つ人たちの家族を支援する集まりが1日、北海道の当事者の呼びかけで発足した。会長を務める元警察官は、自ら覚醒剤依存を経験した立場で「悩みを抱え込まず互いに支え合う社会に」と、依存症の種類を問わず幅広い参加を呼びかけている。

             ◇   ◇   ◇

 1日付で「北海道依存症者を抱える家族の会」の会長を引き受けることになったのは、北海道警察の元警部・稲葉圭昭さん(69)。俳優の綾野剛さんが主演した映画『日本で一番悪い奴ら』のモデルとして知られる稲葉さんは、在職中に銃器捜査のエースとして摘発の実績を積み、組織の意向で違法捜査に手を染めた結果、自ら覚醒剤を使用して検挙された。薬物使用のきっかけは、違法捜査の事実を知る捜査協力者が上司を恐喝し、その責任を1人で背負わされたこと。組織に裏切られて自暴自棄になり、協力者に頼んで注射してもらったのが最初だったという。2002年に逮捕されて懲戒免職となり、裁判では懲役9年の実刑判決に。11年に出所した後は先の映画の原作となった自著などでかつての捜査の実態を告発、違法なおとり捜査事件では冤罪で服役したロシア人男性の無実を証言し、再審無罪判決を導いた。

 厚生労働省の補助金事業として設けられた「依存症予防教育アドバイザー」の資格を得たのは、2020年10月のこと。出所後は覚醒剤と無縁だったため、依存症を克服したつもりだった稲葉さんだが、薬物依存の実態を学ぶうち「今は『やめられているだけ』という事実に気づいた」という。北海道のアドバイザー第1号として「薬物で捕まえるほうと捕まるほう、両方を経験した奴はなかなかいないだろう」と、道内の講演会などで啓発活動に取り組み始めた。

 昨年暮れごろから家族会の設立を構想し始めたのは、自身の経験を振り返り「辛い思いをしているのは、本人よりも家族なんじゃないか」と考えたためという。同じアドバイザー資格を持つ恵庭市の石上一美さん(52)に相談したところ、趣旨に賛同を得た。地元で「NPO法人おはな」を切り盛りする石上さんは、依存症に限らず地域で悩みを抱える人たちの居場所づくりを手がけている。当事者の家族が互いに支え合うことの意義について「社会で孤立しがちな家族が互いに繋がり、地域の理解を求めていくことが必要」と訴え、1日に発足した家族会では稲葉さんが会長、石上さんが事務局長を務めることになった。

 設立に先立つ5月下旬には、恵庭市で記念セミナーを開き、札幌出身の依存症予防教育アドバイザー中野満知子さん(71)が「アディクション(孤独の病)とコネクション(つながり)」と題して講演、自らもアルコール依存症者の家族という立場で、依存症の回復に家族など周囲の支えが果たす役割の大きさを話した。家族会を構想した稲葉さん自身も登壇し、家族との関わりについて次のように語っている。

 「覚醒剤で捕まった後、家族が面会に来ると自分は安心できましたが、その時は自分のことしか考えてませんでした。のちに、捕まった時に母親が『身体の震えが止まらなかった』と言っていたと聴き、自分が情けなくなった。一番哀しい思いをしているのは、捕まった本人ではなくて家族なんですよ」

 今後の活動については、自身の経験を活かし「覚醒剤の恐さとか、駄目な友人の見つけ方とかはアドバイスできるのでは」と話し、少しずつでも当事者家族の輪が拡がっていくことに期待を寄せる。

 具体的な活動としては当面、毎月1回の目途で当事者家族が語り合う場を作る考えで、6月18日午後には恵庭市内で最初の会合を設ける予定。開催場所は公開せず、参加を決めた人たちに直接伝えるなど秘密厳守を徹底するといい、関係者らは「互いの呼び名も匿名にできるので、安心して参加して欲しい」と呼びかけている。問い合わせは、NPO法人おはなのLINEアカウントへ。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・1日付で「北海道依存症者を抱える家族の会」の会長を引き受けることになったのは、北海道警察の元警部・稲葉圭昭さん(69)】  2023年06月06日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.05.22】:侵入容疑で逮捕の道警元巡査部長、常習犯の疑い|初公判で明かされた「下着」への執着

2023-07-29 07:00:10 | 【警視庁・警察庁・都道府県警察本部・警察署・刑事・警察官・警部・監察官室・...

【HUNTER2023.05.22】:侵入容疑で逮捕の道警元巡査部長、常習犯の疑い|初公判で明かされた「下着」への執着

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.05.22】:侵入容疑で逮捕の道警元巡査部長、常習犯の疑い|初公判で明かされた「下着」への執着 

 自身の住むアパートの別の部屋に侵入したとして本年3月に逮捕された北海道の元警察官が、遅くとも4年前から複数の居室への侵入行為を繰り返し、下着などの窃盗を続けていた疑いがあることがわかった。5月中旬に始まった裁判の冒頭陳述であきらかになったもので、現時点で2つの侵入事件で起訴されている元警察官は、初公判で証拠調べのあった1件について「間違いありません」と起訴事実を認めている。

             ◇   ◇   ◇

 北海道江別市のアパートの一室に侵入したとして本年3月7日に逮捕されたのは、北海道警察・札幌東警察署で交通捜査を担当していた男性巡査部長(41)=のち免職。同アパートの4階に住む元巡査部長はその日未明、3階の一室に侵入して住人の財布を盗み出した。中身を物色後、再び同室へ侵入して財布を戻そうとした巡査部長は、気配に気づいた住人男性(23)に掴みかかられる。この時、元巡査部長はスタンガンや催涙スプレーなどで武装していたといい、被害男性はスプレーを顔に噴きつけられて3日間の治療を要する怪我を負った。元巡査部長は騒ぎを聞きつけたほかの住人らに取り押さえられ、住居侵入と傷害の容疑で現行犯逮捕。逮捕発表に伴い、道警監察官室は当時の久馬昌司室長名で次のような謝罪コメントを発している。

 《職員が逮捕されたことは言語道断であり、被害者及び関係者の方々に深くお詫び申し上げます。今後の捜査結果をふまえ、厳正に対処いたします》

 常習性が疑われる事実が伝わったのは、3週間あまりが過ぎた3月29日。札幌市内の留置施設に勾留されていた元巡査部長が、上に述べた件とは別の侵入行為で再逮捕されたのだ。当時の発表によれば、犯行日時は昨年12月上旬。被害者は江別市の女子学生(23)で、やはり元巡査部長と同じアパートの別の部屋に住んでいた。元巡査部長は同室に侵入して現金1万4,000円とキャッシュカードを盗んだとされ(のちの検察の起訴状では現金1万円とキャッシュカードなどが入った財布・2,000円相当)、住居侵入と窃盗の疑いで再逮捕。札幌地方検察庁は先立つ同24日付で3月の侵入・傷害事件を起訴、4月18日付で再逮捕ぶんの侵入・窃盗事件を追起訴した。この間の4月13日、道警は元巡査部長の懲戒処分を発表、本年初の免職処分が伝えられることとなる。監察官室は葛西浩司・新室長名で再び謝罪コメントを出すに到った。

 《事実に基づき厳正に処分いたしました。改めて被害者及び道民の皆様に深くお詫び申し上げます。今回の事実を厳粛に受け止め、指導監督を徹底して参ります》

 職を失った元巡査部長が札幌地方裁判所(新宅孝昭裁判官)での初公判に臨んだのは、懲戒処分から1カ月を経た5月16日午後のこと。最初の逮捕事案で侵入と傷害の事実について問われた元巡査部長は、抑揚を欠きながらもはっきりとした声で「間違いありません」と起訴事実を認めた。裁判官が念を押すように侵入行為とスプレー噴射の認否を求めた際も、動揺を見せず「間違いありません」と繰り返している。

 検察の冒頭陳述では、これまでの逮捕・起訴発表では伝えられていなかった事実が明かされることになった。元巡査部長は、遅くとも2019年2月ごろから同じアパートのほかの居室への侵入行為を始めたのだという。目的は「女性の下着などを盗むため」で、手始めに自身の隣室の主が女性であることを確認して同室へ侵入、その後も女性の入居を把握できた部屋への侵入を繰り返した。各室に住人が滞在しているかどうかは、大胆にも目当ての部屋のドアノブを回して確認したという。無施錠だった場合はそのまま入室して鍵を盗み出すなどし、複数の部屋の合鍵を作製・所持するに到った。

 3月の侵入事案でも元巡査部長は被害者方居室の合鍵を使って犯行に及んでおり、同室には逮捕時も含めて5回ほど侵入しているという。被害男性の同居人である無職女性(22)の下着などを盗むためだったと思われ、仮に今回の侵入が住人男性に気づかれることなく完遂できたとしたら、今後も被害が拡大していた可能性が高い。

 現場のアパートは複数の私立大の通学圏に立地し、若い人の入居が多い。住人の1人である男子学生(26)は筆者の取材に「間取りも2Kでファミリー向けとはいえず、40代の人(元巡査部長)が住んでいるとは思わなかった」と驚く。年長の入居者である元巡査部長には結婚歴がなく、現在に到るまで独身。自営業の両親が徒歩2分ほどの距離に住むが、元巡査部長がわざわざ実家至近のアパートで一人暮らしを続けていた理由は定かでない。

 常習が疑われる侵入事件は次回・6月6日の第2回公判でもう1つの事案(昨年12月の侵入盗)の証拠調べが行なわれる予定。その間の5月末にはさらに別の侵入事案で3度目の追起訴があるとみられている。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・自身の住むアパートの別の部屋に侵入したとして本年3月に逮捕された北海道の元警察官に関する事案】  2023年05月22日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.07.19】:暴君の同調者|「田川市の味方」を否定した市民生活部長

2023-07-29 05:25:20 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【HUNTER2023.07.19】:暴君の同調者|「田川市の味方」を否定した市民生活部長

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.19】:暴君の同調者|「田川市の味方」を否定した市民生活部長 

 先月23日、田川郡内にある8市町村で構成する「田川郡東部環境衛生施設組合」(組合長:永原譲二大任町長)が整備を進める“ごみ処理施設”に関連する文書の情報公開を巡って、永原譲二大任町長が村上卓哉田川市長に圧力をかけた。

 永原氏は、田川市議が請求した大任町の発出文書を「出すのなら、田川市長名に作り替えたものを出せ」と強要、首を縦に振らない市長に対し「(田川郡東部環境衛生施設組合の)議会から出ていけばいい。いやなら自分たちで(ごみ処理施設を)建てりゃいい」、「あんた方には協力せん」、「こんなことしとったら、あんた、4年間もたんよ」などと脅していた。

 困ったことに、暴君に同調する小役人はいつの世にもいる。永原町長が村上市長に圧力をかけた際に立ち会ったとされる田川市市民生活部の勢島伴睦部長は、ハンターの記者とのやり取りの中で市の幹部とは思えない発言を繰り返し、市民や市長を裏切っていた。以下、勢島部長との一問一答である。

――2点ほど確認したい。まず、環境政策課はあなたの所管か?
勢島:えーと、環境政策課ですか?はい、ええと、私のところの市民生活部の所管ですね。

――ごみ収集運搬業者選定プロポーザルの関連文書が開示されたので、その内容について説明を受けるため、3回も環境政策課を訪ね池口芳幸課長との面談を申し入れたが。何の連絡もない。担当部長として指導してもらいたい。
勢島:一応本人には伝えます。

――伝えますじゃなくて、命じてください。
勢島:いや、命令はしますけど、本人がどうするんか、ちょっと……。

――本人がどうするかわからん?そんな行政組織がありますか?上司の命令に応じなくてもいいんですか?
勢島:いや、命令というか、指示は出しますよ。

――あなた方は税金で飯食ってる。もうちょっとしっかりしたらどうか?
勢島:だから、再度言ってるじゃないですか。指示はしますと。指示はします。あとは、でも、もう強要は逆にできないでしょ?

――強要ではない。命じるとうこと。それに応じないということならば、懲戒処分にでもするしかないだろう。
勢島:話が飛躍してますけども。

――飛躍していない。開示した文書について説明するのは当然の義務。その義務を果たせと上司が言ってのに、拒否するのなら、処分されるのが役人の世界だ。
勢島:はい。それは当然ですね。ええ、ええ。

――次の問題。最近、大任町長が、田川市に情報公開請求があった文書を出さないよう、市長に圧力をかけたという報道があった。うち(ハンター)は強要、脅迫と書いた。
勢島:はい。大任町長が。それは読みました。はい。

――部長が同席したことは間違いないか?
勢島:はいはい。

――強要や脅し的な文言があったのは事実か?
勢島:ええとですね、その言葉自体がどうのこうのというのはあれなんですけど、あの私はこれまでというか、あの、ずーっとその内容等もずーっと、えーっと、いろいろと聞いているんですよね。で、そのような話の中でのことを前々から大任の町長さんから聞いてますので、その内容とかですね。強要とかいうような感じには私は取れなかったです。

――なんの話だと思ったのか?
勢島:ま、お願いというか、そうしたことにもなるよ、というようなことを。要するに客観的に言ったら……。

――“そうしたこと”とは、“ごみは入れさせんよ”ということか?
勢島:入れさせんよ、というか……。

――“出て行けばいい”、とかは?
勢島:どうですかね?ええと、あの……。

――焼却灰のうち、田川のものだけを引き受けさせないようにするぞという、そういうことにもなるよという言い方をしたのではないか?
勢島:あのですね、ええと、結局、灰の受け入れ先を、ええと、今三町一村の添田町でやりよるですよね。そこの受け入れに関しては、ええと、まあ、8月からその川崎町と田川市の、ええと、施設組合の分の灰が、もう一杯になるのでということで、あの……。

――それを受けないよ、と。
勢島:受けんよというか、結局、今までは市町村、前の市長とですね、副市長と、ええと、口頭でなんか、いろいろと話はしていたけれど、結局、正式な形ではないので、えー、あのー、受け入れはできないかもしれませんということは言ってましたね。

――永原さん、そういったということ。議会から出て行ってもらうとかは?
勢島:出て行ってもらう……。あー、はいはい。

――仰ってる。永原さんが。
勢島:ええと、そこはですね、出て行ってくれって言ったのはどうかは、あれなんですけど。組長同士がですね、結局、その例えば、口頭でもなんでも約束したことが、やっぱり反故にされると、信頼性がなくなるねということは言ってました。

――反故にするもなにも、そもそも大任の町長が田川市の情報公開に介入してくること自体が間違いではないのか。田川市内の情報公開であって。そこに介入すること自体が間違っている。
勢島:ああ、はい。

――もう一点、その情報公開の内容を大任町長に伝えた、お伺いをたてに行った課長さんについて。
勢島:はい。

――池口さんで間違いないか?
勢島:あー、はいはいはい。

――明かな違反行為。守秘義務違反だ。
勢島:あのー、池口がそれを伝えたんですか?

――伝えている。これは大任町の関係者から私が直接聞いている。
勢島:いや、それは、私は、あの、そういった報告は受けていないですよ。

――報告を受けていない?
勢島:はい。あのー、結局伝えたということは受けていませんよ。

――相談もしたことないというのか?
勢島:ご相談といいいますと?

――大任町長にこういう情報公開がかかっていますよ、と。佐藤さんという議員から開示請求がかかっているということを池口さんが教えないと、佐藤さんの名前は出ない。
勢島:いや、その出るか出ないかはわかりませんけれども。あの、結局その、大任町さんから出された文書についての……。

――部長、それはいけない。永原さんが来たとき、佐藤さんの名前が出ているのではないか?
勢島:いや、はい。それは出てましたよ。あの、23日の日でしょ?あの6月23日の市長との面談のときのことを言われているんでしょ?

――そうだ。なんで永原さんは請求者の名前を知っているのか?
勢島:あっ、いや、それはわかりません。私は。

――だからそれは池口さんが伝えないと、辻褄が合わない。では聞くが、池口さんに出張命令は出ているのか?大任町に池口さんが行くときに。
勢島:それは、出てます。出張に行くのは報告は受けています。

――すると、池口さんが情報公開の相談に行ったことを、あなたは知っていたということでいいか?
勢島:情報公開の相談に行ったんじゃないと、私は聞いています。

――何をしに行ったのか?
勢島:出された文書の発信元に対して、あの、確認をしに行ったんだと思いますけど。出された文書に関する……。要するに大任町さんから出された……。

――では、永原さんは田川市に何をしに来たというのか?佐藤議員が出した情報公開に応じるなと言いにきたんじゃないのか?応じるなという文脈の中で脅したということだろう。
勢島:いやいや、応じるなじゃないと思いますけど。要するに、前の組長との約束をしたことが、あの、どうなっているんだということだと思いますけど。

――どうなっているんだ、という話ではなかったはずだ。永原さんが発出した文書をそのまま出すな、出したらこうなるよ、という話ではないのか?
勢島:そのままの文書を出さずに、ええと、市長名で書いて、あの、ええと、そのなんて言いますか?情報を請求した人に出したらどうだという話を、確か……。

――永原さんが、そういうことを言われた。なるほど。市長名に変えろということでいいか?
勢島:はい。

――そうなると情報公開にならない。
市民生活部長:いや、だから、それでいいんじゃないかっていうような話はしていました。

――良くないに決まっている。発出者の名前を市長に変えろ、さもなくばこうなるよ、という話じゃないか。だから、それを一般的には強要という。ご存じないのか?
勢島:ご存じないですね。

――勉強されたほうがよろしい。
勢島:あーはい、わかりました。

――あなたは、田川市民の味方なのか、永原さんの味方なのか?
勢島:田川市の味方とか、大任の味方とか、どちらでもないですよ。

――誰が聞いてもこれは田川市民に対する強要・脅迫だ。
勢島:いや、だからそこは……。

――あなたとは見解が違い過ぎるようだ。せいぜい永原さんの肩を持ってたらいい。
勢島:いやいや。

 「田川市の味方ではない」と断言した人物が、田川市の市民生活部長を務めているという矛盾――。田川市民は勢島部長の発言をどう受け止めるだろうか。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・話題・地方自治・田川郡内にある8市町村で構成する「田川郡東部環境衛生施設組合」(組合長:永原譲二大任町長)が整備を進める“ごみ処理施設”に関連する文書の情報公開を巡って、永原譲二大任町長が村上卓哉田川市長に圧力をかけた】  2023年07月19日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.07.13】:相変わらずの牽強付会|「強要・脅迫」の火消しに走る永原譲二大任町長

2023-07-29 05:25:10 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【HUNTER2023.07.13】:相変わらずの牽強付会|「強要・脅迫」の火消しに走る永原譲二大任町長

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.07.13】:相変わらずの牽強付会|「強要・脅迫」の火消しに走る永原譲二大任町長 

 先月23日、田川郡内にある8市町村で構成する「田川郡東部環境衛生施設組合」(組合長:永原譲二大任町長)が整備を進める“ごみ処理施設”に関連する文書の情報公開を巡って、永原譲二大任町長が村上卓哉田川市長に「開示しないよう」強要し、“言うことを聞かなければ両自治体の連携を止める”、“田川市のごみは受け入れない”などと「脅迫」とみられる行為に及んだ(既報)。

 指定暴力団の企業舎弟から首長に成り上がった永原氏による行為は、田川市民の暮らしを盾にした卑劣極まりない「強要」「脅迫」。田川市議会の有志が刑事告発する意思を表明したことで慌てたのか、息のかかった役人らを総動員して永原氏自ら“火消し”に動かざるを得なくなった。

■田川、川崎両議会に全員協議会の開催を要求した永原氏

 騒ぎの大元は、問題のごみ処理施設だ。永原町長は、その関連書類を非開示にした理由を文書化して田川市に発出していたが、今年3月の市議会厚生委員会で配布されたあと回収されていたため、佐藤俊一田川市議が同文書を情報公開請求。これを聞いた永原町長が田川市役所を訪れ、「非開示」にするよう村上市長に圧力をかけていた。

 この暴挙に市民はもちろん、複数の田川市議が猛反発。県庁で会見を開き、永原氏を刑事告発する方針であることを表明している。

 不当な圧力をかけてまで永原氏が隠したいのは、ごみ処理施設建設工事の詳しい内容を示す文書。これまでは暴力を背景にした「力」で、地域の不平・不満を抑え込んできた永原氏だったが、今年4月の田川市長選で3選を目指した義弟の二場公人氏が大差で落選。6月に行われた「福岡県町村会」の会長選挙では、5選が確実とみられていた永原氏自身が敗北するなど影響力低下が顕著となったことで、ごみ処理施設に関する疑惑が公然と語られるようになっていた。

 こうした中、先月には川崎町の議会がごみ処理施設などの建設に関する情報を公開するよう求める議案を全会一致で可決。5日の田川市議会でも、同様の議案が賛成多数で可決されている。

 なんとしてもごみ処理施設問題に終止符を打ちたい永原氏。考えたのが、開示を求める議決をした川崎、田川両議会で「全議員協議会」を開かせ、議決が不当であり、ごみ処理施設建設には何の瑕疵もないことを訴えることだった。

 両議会の議長は永原氏と近い関係。他にも永原氏になびく議員がいて、田川市・郡以外の自治体ではあり得ない、「独裁者の演説を聞く全員協議会」の開催が決まっている。目的の一つに、田川市長に対する強要、脅迫の否定が加わっていることは言うまでもない。(*下の画面は、田川市のホームページより)

 田川市長に対する強要事件のあと開かれた消防やごみ処理関係の会議で永原氏が主張の根拠として持ち出したのは、地方自治法が定めた事務委託についての規定。自治体の事務の執行・管理権を他の自治体に委託した場合、当然のことに委託した自治体が委託事務の執行権や管理権を失うのだが、永原氏は、権利のない自治体の議会が委託事務に関する文書を開示するよう求めるのは「越権」だと言い出した。

 自治体の議員なら誰でも理解している地方自治法の規定と、疑念が持たれる公共事業の正当性を検証することはまったく別の問題。ハンターは、ごみ処理施設建設工事の発注権を握った大任町長がその立場を悪用し、事業費を上乗せするなどして不正なカネを動かしているのではないかという疑いを持っており、田川市や川崎町の議員たちはそうした疑念を晴らすためにも積算書や施工体系図などの関連文書が必要だと言っているのだ。

 公共事業の正当性について説明責任を求めるのは国民の当然の権利であり、自治体がこれを拒否することは許されない。そもそも、何の問題もないと言い張るのなら、むきになって開示を拒む必要などないはずだ。牽強付会の主張を振りかざし、あたふたと非開示の正当性を説いて回ったり、関連文書の情報公開を進めようという首長を脅したりするのは、隠蔽が自身にとっての至上命題になっているからに他なるまい。

■独裁者の肩持つ田川市の市民生活部長

 困ったことに、落日の独裁者にも同調者はいる。ごみ処理施設を所管する田川市市民生活部の勢島伴睦部長は、永原町長が村上市長に圧力をかけた際に立ち会ったといわれている人物。12日朝、勢島部長に事実関係の確認を求めたところ、立ち会ったことは認めたが、「強要とかいうような感じには私はとれなかった」と永原氏を庇う。

 “町長は、佐藤市議の開示請求に応じないよう市長に強要したのではないか”と聞くと、「そのままの文書を出さずに、ええと、(村上)市長名で書いて、あの、ええと、そのなんて言いますか、情報を請求した人に出したらどうだという話を……」として、永原町長名の文書を、村上市長名の文書に書き変えて開示すればいいとする永原氏の主張を容認する。“それでは情報公開にならない”と指摘したが、最後まで永原擁護の姿勢を崩さなかった。勢島氏の視線は、田川市民ではなく大任町の町長室に向けられているとしか思えない。(*この勢島部長とのやり取りには別の問題が内包されており、別稿で詳しく報じる)

■「越権行為」を犯したのは大任町

 永原氏は、ごみ処理施設の建設工事に関する情報公開を求める田川市議会と川崎町議会の議会を、「越権行為」だと主張する。しかし、前述のように公共事業の内容を検証するのは議会人としての当然の努め。「越権」は低レベルの言いがかりに過ぎない。

 じつは、「越権だ」と言って騒ぎ立てている永原氏は、部下にとんでもない越権行為を行わせていることが明らかになっている。

 ハンターは先ごろ、6月末まで大任町の前総務企画財政課長を務めていた綿施茂樹会計管理者から連絡を受け、一昨年6月以前の入札結果を閲覧しに出掛けた。その時の顛末は7月7日の配信記事で報じたとおりだが、綿施氏には、入札情報の転載禁止や「知り得た情報は、他に漏らさないこと」という閲覧条件は公開したことにならず、記事化もできないとして是正を求めていた。

 12日、綿施会計管理者に“先日の閲覧制限の件はどうなった”と尋ねると、「担当課から連絡はありませんか?」と言う。“あなたの所管事項ではないから、答えられないということか”に対しては「そうですね」。ここで踏み込んで肝心の話を切り出した。

記者:管理者は、田川市の議会事務局に対し、14日の市議会全員協議会に村上市長、ごみ処理施設の担当部長である市民生活部長環境政策課長を出席させるよう求めたというが事実か?
綿施:そうですね。

記者:会計管理者であるあなたが、どのような権限で田川市長や田川市職員に全協への出席要請をしたのか?
綿施:……。

記者:会計管理者にはそんな権限はないはずだ。それこそ、永原さんがいう越権行為だろう。
綿施:……。

記者:だれの命令か?永原さんの命令か?
綿施:私の口からは、これ以上申し上げるわけにはいきません。

 永原町長の指示がなければ、所管外の会計管理者がよその自治体にあれこれ指図するはずはない。田川市や川崎町の議会人の行為に「越権だ」と因縁をつけ、自分の役場の職員にはルール無視の越権行為をやらせる永原氏――。永原氏の要請に従って全員協議会の開催を決めた田川市と川崎町の議長は、地方自治について勉強をし直したほうがいい。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・話題・地方自治・田川郡内にある8市町村で構成する「田川郡東部環境衛生施設組合」(組合長:永原譲二大任町長)が整備を進める“ごみ処理施設”に関連する文書の情報公開を巡って、永原譲二大任町長が村上卓哉田川市長に圧力をかけた】  2023年07月13日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2023年07月27日 今日は?】:バルセロナ五輪で14歳の岩崎恭子が競泳五輪史上最年少の金メダル

2023-07-29 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2023年07月27日 今日は?】:バルセロナ五輪で14歳の岩崎恭子が競泳五輪史上最年少の金メダル

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2023年07月27日 今日は?】:バルセロナ五輪で14歳の岩崎恭子が競泳五輪史上最年少の金メダル

 ◆7月27日=今日はどんな日

  ロッキード事件で田中角栄前首相(当時)を逮捕(1976)

 田中角栄(左)とアメリカ合衆国大統領リチャード・ニクソン

 
 ◆出来事

  ▼ベラルーシがソ連からの独立を宣言(1990年)▼バルセロナ五輪で14歳の岩崎恭子が競泳五輪史上最年少の金メダル(1992)

92年7月、バルセロナ五輪競泳女子200メートル平泳ぎで金メダルを獲得した岩崎恭子 92年7月、バルセロナ五輪競泳女子200メートル平泳ぎで金メダルを獲得した岩崎恭子

 ◆誕生日

  ▼勝野洋(49年=俳優)▼寺田恵子(63年=SHOW-YA)▼吉木りさ(87年=タレント)▼秋元梢(87年=モデル)▼佐藤栞里(90年=タレント)▼渡邉理佐(98年=モデル)▼岡田梨奈(99年=AKB48)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2023年07月27日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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