『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【参院予算委】:「怒りの声渦巻いている」国民猛反発「首相給与アップ法案」維新が見直し求めるも岸田首相応じず
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【参院予算委】:「怒りの声渦巻いている」国民猛反発「首相給与アップ法案」維新が見直し求めるも岸田首相応じず
首相や閣僚らの給与をアップする法案が臨時国会に提出され、物価高に苦しむ国民から怒りの声が出ていることについて、1日の参院予算委員会で、日本維新の会の音喜多駿政調会長が岸田文雄首相に、法案の見直しや取り下げを進言する場面があった。

音喜多氏は「所得税の減税や(住民税非課税世帯への)給付も現段階では評価されていない。怒りの声が渦巻いている」と、首相の「国民への還元策」が評価されていない現状に言及。理由の1つとして「給与アップ法案」の存在を指摘。「法案が可決されれば総理は月々6000円の給与アップになる」と指摘した。
今回の法案は公務員給与の改定に伴う措置だが、音喜多氏は首相や閣僚の給与と公務員給与を連動させることを疑問視。「月々6000円の給与を上げたいからこの法案を出しているとは私も思わないが、国民からはどう見えますか。賃上げも追いつかず、社会保険料の負担はきつい。今月社会保険料の算定基礎が変わるので、給与明細を見たら『また社会保険料が増額されて手取りが減った』という人も多いと思う。そういう中で、国民を差し置いて総理が給与アップで、年間7万2000円。なんと経済対策で給付される金額(7万円)よりも多い」と、給付額を上回ることに言及。「これは到底、国民の多くの理解を得られない」として、給与アップ法案を見直すか取り下げるべきではないかと指摘した。
これに対し、岸田首相は、行財政改革推進の一環で閣僚の給与は、首相は3割、閣僚は2割を国庫に返納するという申し合わせになっていることを持ち出したが「年間に46万円(給与とボーナスの合計で)上がるにしても、返納額は1218万円。国務大臣も引き上がりが32万円としても、返納額は592万円」と、一定額を国庫に返納していると強調しつつ、首相は46万円、閣僚は32万円、給与が上がると明かした。「こうした(給与カットの)姿勢を示すことで国民の不信を招かないよう努力を続けていきたい」とも述べた。
音喜多氏は、一定額の国庫返納に理解を示しながらも「現状から(給与が)上がることに対して非常に厳しい国民の目線が注がれることは、強く申し上げたい」と訴えた。
SNS上ではこの日の首相答弁を受けて「減税と見せかけて自分の給与も上げてよろしいな」「国民の税負担を増やして自分たちの給与を増やす。小説の悪徳領主そのものじゃん」「だいたい経済危機が起きているのに給与のアップとは何事ですか」など、厳しい指摘が相次いでいる。
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・国会・参議院予算委員会】 2023年11月01日 16:49:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。